13-1 新生ナリント国の誕生①
そして、今、「Q」は、決意した。
「いいわ。わかったわ、ルミナリエ。私ね、あなたが、生み出したナリント国の最初の頃の状態に、とりあえず国を戻してあげるわ。そして、さらに、ナリント国、全体の美のレベルを一気に下げた状態から、今度は、あなたが代表となって、再建なさい。だから、全くそのままというわけにはいかないから、色々と手を加えるけど、もちろん、国民たちは、再建とかの意識はなくて、長い歴史を継続しているという記憶にするから、あなたは、そのまま、何百年か短い間、国が落ち着くまで管理していきなさいよ。それで、いいわよね。」
「ありがとう、「Q」。それでいいわ。」
「そうそう。それからね、ジェラスやベリックや、オーヴェロンがこれまで吸収してきたエネルギーや、犠牲になった多くの人たちだけど、すべて、元通りにして、なかったことにするわ。まあ、ちょっとだけ、ゼロにできないところも残るけれど、それで充分だと思う。あとは、すべて私に任せてくれる。いいわよね。」
「もちろんよ、「Q」。ありがとう。」
「では、ちょっと、これは、久しぶりに、少し大がかりなことね。まあ、でも、惑星を作ったりした時と比べると、全然大したことじゃないけどね。それでは始めるわ。」
すると、「Q」は、ものすごい光を発して、その光は、瞬く間に、巨大な光となり、とてつもない大きさに、その大きさは、2つの国を吸い込むほどに膨れ上がり、そのすべてが、その光の中に吸い込まれていった。
そして、どれだけの時間が過ぎたのであろうか。
その後、「Q」は、ある日、ナリント国を訪れていた。そこには、通りを歩く人々。カップルであったり、家族であったりと、様々な人たち。しかし、その顔は、皆、穏やかで、いかにも、平和であることを感じさせるような印象だった。
しかしながら、一般的な多くの国々と同様に、全く事故や犯罪がないというわけにはいかなかった。ある程度、人々たちの心持ちは、普通は、優しく穏やかではあっても、そこには、妬みや恨み、羨み、それから様々な欲望などの気持ちは、全く排除できるわけもなく、奇跡的な人類ではない存在であるので、その心には、濁った心持ちも時折姿をみせることもあり、それは、人間同士が互いに、戒め合い、罰したりして、とりあえず常識的なレベルで、平和な社会を保っている、そのような普通の社会になっていた。
だが、これが、人類の欲や素直な心持ちが生み出す自然な姿だったのである。そもそも、ナリント国のような奇跡的な社会などが、ありえないという、「Q」の結論により、生み出されたのが、新生ナリント国なのであった。
そして、その通りを歩いていると、だんだんにぎやかなところにやってきた。国の中心部にやってきたのであった。「Q」は、この辺りが、まずは確認したかった場所であった。その通りには、様々な広告がひしめき合って、いかにもにぎやかな感じである。すると、どこかの化粧品の広告を目にした。人気のモデルの広告が鮮やかな色あいで貼られている。
「Q」は、それを見ていた。
「これが、今、人気のモデルの広告なのね。」
それは、かつての、ナリント国の最高レベルのモデルとは、あまりにも違う、レベルの低くなった美人の顔であった。
「おっと、危なかったわ。このモデルが、だいぶ質が落ちたなんて、そんなこと、以前のナリント国のレベルが遥かに高すぎただけのことね。これが低いと思ったら、それは、とても危険な感覚だわ。この世界でも、このモデルなら、かなり上位のレベルよ。」
すると、「Q」は、思い出したように、そのまま王宮を訪れた。




