12-8 ナナの真実⑧
そして、ルミナリエが10代の年頃を迎えると、さらに、彼女の美貌は、最高潮に達し、困惑したルミナリエは、もはや、この世界にいるのも、これまでと感じ、そろそろ、この世から去ろうと考えた。
ある日の放課後、自宅と反対方面に歩き始めたルミナリエは、クラスメイトのオリメラが、自分の後をつけていることを確認したのち、エンドア川を身を投げたと見せかけて、川に飛び込み、川の水面に触れる直前に姿を消して、この世から消えていった。オリメラに飛び込むところを見せたことで、死体は見つからなくとも、自殺したことは間違いないと証言させるためであった。
これで、ナリント国での失敗を回避したルミナリエだったが、すでに、ジェラスによって「ジェラシー」を生み出されてしまっただけではなく、ジェラスが美貌のエネルギーを多くの女性たちから吸収する能力に目覚めたことを知り、再びナリント国に生まれて、それをやめさせようと決意するが、その時は、すでに、ジェラスは封じ込まれていて、行方不明になっていた。そして、さがしていたナリント国は、2カ国に分離されたあとで、なくなっていて、すでに手遅れであった。
そして、そのすぐあとで、暗黒の岩から解放されたジェラスであったが、もはやナリント国がなくなってしまったことで、すぐには自分の行く場所がわからなくなっていた。そして、その一方で、ジェラスの行方がわからなくなっていたルミナリエは、とにかく、再び下生しても、美のエネルギーを探し出すジェラスをこちらから探し出すことは、不可能と考えた。そして、逆に、こちらからなんとかして、罠を張る方法がないかと考えていた矢先に、2カ国の要素を持ったコスメを発見し、そこを利用して、ナリント人のナナとして生まれることができた。
すると、かつてのアンシャンテの時以上に美貌のレベルを下げて、だが、ジェラスが必ずほしがる程度の美貌を持ち、ナナとして生まれ、その美貌を世界的に発信し、ジェラスの現れるのを待っていたのであった。
やがて、ワールドハイパービューティーコンテストの最終決戦において、美貌のエネルギーの吸収をやめさせようとしたが、もはや、説得するレベルではないことを知り、自分を吸収させて、共に自爆して、ジェラスを亡き者にしようとしたのであった。しかしながら、美植物オーヴェロンへと自身のエネルギーを移されたことで、オーヴェロンを破壊したが、ジェラスにはかわされてしまった。だが、それは、代わりに「Q」によって、ジェラスの消滅は達成された。
そして、ナナとして消滅し、これですべてが解決したことを知り、ルミナリエは、自分の世界に帰ろうとした。
だが、「Q」によって、無理やり、ナナとして復活させられてしまった。「Q」によって、復活され、新生ナリント国の代表として、ナナと偽ったまま新たな立場を与えられたルミナリエは、そのまま真実を告げずに、ナナとして偽ったまま、ナリント国の再建を行なうことを任されてしまったのであった。だが、ここで、とうとう、ルミナリエであることがバレてしまったのである。
「Q」は、それを聞いて驚き、とても複雑な思いであった。
「そんなことがあったのね。」
ルミナリエは、もはや、すべてが知られてしまい、観念して、涙がとめどなくあふれていた。
「すべては、私がナリント国を作り出したことから始まって、さらに、自らの美貌のレベルの失敗から、多くの女性たちを混乱させてしまったわ。せっかく、他の美貌に、その上下やこだわりなどのない女性たちを生み出すことができたのに、その世界をかき乱してしまった私のせいなのよ。本当に計算ミスだったわ。だから、「ジェラシー」を生み出したジェラスの犯罪は、元はと言えば、私のせいで引き起こされたものだったのよ。それに、ナリント国の崩壊と、あなたによって2カ国へと分離された原因も、結局は、すべて、元はと言えば、私のせいなのよ。人間界にとって、様々な長い長い苦しみを、私が作り出してしまった。本当に、ごめんなさい、、、。」
これまでの経緯を知った「Q」は、なんとも言えない気持ちでいた。たしかに、ルミナリエが、世界最高美貌の女性の国ナリント国を生み出したことが発端ではあるのだが、かといって、すべてが起きたのは、人間の欲が大きくからんでいたことでもあり、1番悪いのは、ルミナリエ1人とは決められない。これは、まさに、不運の偶然に重なって起こったことだったのだと、「Q」は、そう結論づけた。




