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12-7 ナナの真実⑦

 そして、ルミナリエは、数百年に渡り、計画をして、やっと作り出した、そんな驚異的な美貌を持つ女性たちだけが存在する国。それが、ナリント国であった。やはり、他の国とは、比べものにならない、とんでもないレベルで、その美貌の差をつけたかったことと、それほど美貌の差がつくのでは、他国との関わりがあると、双方に相当な影響があることを恐れて、1つの国として、孤立させることが必要であった。


 そして、もちろん、人間として生きるからには、子孫を繁栄させることも必要であるので、同時に存在する男性にも、それなりの美貌を与えて、バランスをとり、それから、見た目の衰えは、その最高の美貌を考えれば、必ず気になるものなので、この際あまり、長く生きることはなくし、だが、老いることは、当然必要であり、免れないことなので、40才から45才くらいを人生の終わりと想定した。そして、その年まで、見た目は25才くらいから変わらないこととして設定をして、見た目が変わることを抑えるようにギリギリで設定をしたのであった。


 そして、その他に、美しいものといえば、心のあり方であり、常に他人や他を尊重して、謙虚であり、他を傷つけない。究極の美しさには、心の美しさがなければ、それはかなわない。汚れた心持ちは、その究極の美しさに、絶対に悪影響を与えてしまう。そこまで考慮して、犯罪も中傷もない、心も見た目も、すべてにおいて美しい国を、美の女神、ルミナリエ・メディータス・エストラス・レメディットは、生み出した。


 そんな、美の女神が作り出した国、ナリント国は、とても平和な国であった。上の世界から見ても、美しい女性たちは、皆、助け合っていて、奇跡的な美貌であっても、それを誰も気にしていないという、本当に素晴らしい国であった。


 その後、さらに、数百年がすぎて、ルミナリエは、ちょっとだけ、その国に降りて、自ら、その国の国民として観察を兼ねて、生活してみたくなったのである。


 そして、ある時、美の女神ルミナリエは、その国のレベルに合わせるべく、自分の美貌を急激に、そのレベルを下げていき、人間の女性として、下生したのであった。


 そして、アンシャンテとして生まれたルミナリエは、年頃になってから、多くの女性たちの美貌のレベルや、その、この国におけるあり方などを観察していた。


 だが、この際に、ルミナリエは、大変なミスを犯していたのであった。それは、これだけ、美貌の女性たちの中に生まれたルミナリエの美貌は、その美貌の女性たちの中でも、特出して高いレベルであったのである。


 たしかに、それは、生まれる前から、その下げるレベルについては、注意深く考えていたルミナリエであったが、すべての美しいものを生み出しているほどの最高の美貌を持つルミナリエは、この世に生まれるために、かなり、その美貌のレベルを下げて、ナリント国の中でも目立たないレベルの美貌にしていたのだが、そのレベルの下げ方が、まだまだ足りなかったのである。


 レベルの下げ方が足りなかったルミナリエの美貌は、やはり、最高美貌の女性たちの中であっても、その美貌は圧巻であった。たちまち、ルミナリエの美貌は、話題となり、女性たちの間では、これまで感じたことのない感情が湧き上がってきた。


 そこには、これまでには、決してなかった、妬みや羨みなどの感情が生まれ始めて、女性たちの精神状態を、かつてなかった状態にかき乱していった。そして、これまでにない、美に対して、羨んだり妬んだりした気持ちは、多くの女性たちの美の赤い水晶体ベリデリウムを少しずつ溶かし始めていった。


 すると、美の赤い水晶体ベリデリウムが溶けだした女性たちは、当然、そうではない女性たちとの美貌のレベルに差が生じてきた。すると、さらに、その、他人との美貌の比較が始まり、この最高美貌の女性たちの国でありながら、羨む気持ちや、他の美貌を否定したい気持ちが生まれ始めていた。

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