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12-3 ナナの真実③

 ところが、いざ、ナリント国を確認したのだが、どこにも見当たらない。焦ったアンシャンテは、あらためて、ナリント国や、ジェラスの行方を探し始めた。


必死に探したが、ナリント国もジェラスも消えていて、どこにも見つけることができなかったのである。


 それは、ジェラスは、多くの女性から、美のエネルギーを吸収していることから「Q」の怒りを買ってしまい、メリナス島にある、まず人間が立ち入ることのないエメラス山にある暗黒の岩に封じ込められてしまった時であった。そして、さらに、ナリント国が見つからなかったのは、やはり、「Q」からの怒りで、2カ国に分離された後のことで、もはや、2度と見つかることはなかったのである。


 そこで、アンシャンテは、なんとかして、下界に再び生まれ変わることが、まず1番必要なことだと考えた。ジェラスは、女性たちの美貌のエネルギーを吸収できることから、もはや、普通の人間のレベルを超えていることを知った。


 そして、アンシャンテは、ジェラスが世界中の女性たちの美貌を求め続ける限り、いつか必ず、より高いレベルの美貌のエネルギーを求めて、再び動き出すと確信していた。そこで、自分が再びナリント国に生まれた時のように高い美貌を持って生まれ変われば、必ず、ジェラスの方から、自分の高い美貌を見つけ出し、吸収しにくるに違いないと思った。


ところが、再び、生まれ変わるには、前回のようにナリント人としてでなければ、早くに生まれ変わることは、難しい。ナリント人で生まれて亡くなったので、ナリント人になるのは、容易たやすいことだが、もはや、ナリント国が存在しないので、他の人種になって生まれ変わるには、少なくとも、あと数百年以上かかってしまう。


 もはや、アンシャンテは、これ以上、数百年待ち続けることはできないことに困惑していた。


 すると、その頃、日本では、ある出来事が起こっていた。それは、モデルラボのコスメが、アルタコーネス国のプリンセスの娘との事件の中で、「美のエキス」を飲んでいたことを知ったのである。そのことで、コスメは、もともとコトールルミナス人であることと、アルタコーネス国の「美のエキス」を飲んだことで、コスメが、分離した両国の要素をどちらも持っていたのであった。アンシャンテはそれを知り、どちらの要素も持っている人間となったコスメからなら、ナリント人として生まれることができることを知って、コスメの下に生まれ変わることを決意した。


 つまり、それが、ナナであり、ナナは、アンシャンテの生まれ変わりであった。そして、生まれ変わると、人は、前世までの記憶を残しているわけではないが、そのまま、深いところで記憶を残しているナナは、10代になり、アンシャンテの記憶を取り戻し、同時に、とうとう自分はナリント人として、生まれ変われたことを自覚して、その時、ナナとして生まれ変わったことの意味を、あらためて自覚した。そして、その高いレベルの美貌を身につけて、ナナとして、世界的に、美貌のアピールを続けて、ジェラスを引きつけるための罠を張っていた。

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