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10 美の対決の始まり

 だが、もともと、二国に分離してから、両国とも、互いの美人に対して、あまりよい印象を持っていなかったように、設定されてしまったのであった。そこにきて、アルタコーネス国は、自国の美人たちは世界最高峰であると、コトールルミナス国へアピールをした。


 すると、それを知ったコトールルミナス国の上層部は、それならば、我々の美人たちと比較して、勝負しようではないかと、言い出した。それが美の対決の始まりであった。


 その頃は、まだ互いの国から、当日の流行りのモデルたちをアピールしたりしていたのだが、それはどんどんエスカレートして、ついに、国家レベルのこととなり、とうとう国の代表であるプリンセス自らが、その対決へと進み出ることにまで大ごとになってしまった。


 そこで、でてきたのが、「美と命の水」と「美のエキス」である。だが、両国ともに、その量もタイミングも難しく、その勝負は、コトールルミナス国が有利に勝利していた。


 そして、その勝負を1番に気にしていたのが、コトールとアルタであった。


 実は、この頃には、あまりにも、長く辛い年月を過ごしてきた2人は、互いに相手のせいで、今こんな状態になったのだと妄想が広がり、互いを強く恨んでいて、なんとか相手の国を滅ぼしてしまいたいと思っていた。それが叶えば、自分たちは、元の国に戻れるのではないかと思っていたのである。

 そして、偶然、両国のプリンセスがどちらもその水を飲んで対決をする際には、2人とも、その強い意識のため、なんと、それぞれの水に、2人の魂が乗り移ってしまい、その際には、生命までかける思いでその力を発揮するほどの戦いとなってしまった。すると、互いに生命をも滅ぼす対決となってしまった。

 つまり、2人のプリンセスが同時にあの水を飲んで、美の対決をすると、もはや、その意識は、ほとんどプリンセスではなくなってしまっていたのである。


 そこまでの、両国の状態を見ていた、謎の人物は、この2カ国は、たとえ、美の対決が終わろうとも、コトールとアルタの2人は、すでに正常な状態ではなくなっていたことを認識すると、もはや、両国は、これまでであると判断をした。美貌を優先した政策や、国民の意識は、高揚するばかりで、自分たちで、この国を正していこうという方向には、とても向かわれないようであった。もはや両国には、救われる道がないと思われた。


 そして、その声の主は、両国も、もはやこれまでと、そろそろ両国の消滅を決意して、そのための時期を選び、準備をしていた。もちろん、コトールとアルタの2人についても、両国と同様の道を与える以外には選択肢はないとして、あとは、その時期が決定して、消滅の時期が近づいていた。


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