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6 時の止まった部屋

 その後、2人は、その画面から、その国民たちが、なによりも、女性の美貌を最優先させて、救える命よりも、女性の美を最優先させて、失われてゆく命をたくさん見せられていった。


 そして、その国民は、その美貌は、20歳半ばをすぎても、それ以上は変わることなく、年をとるが、わずか40才という若い年齢を寿命としていること、それと、他国の国民とは違い、人間として、「死ぬ」ということが認められず、死と同様にこの世の最後を迎える時は、必ずその肉体は、消滅し、一般で行われている供養のための骨一つも残さない。それに、他国に起こる、自殺という最悪の現実逃避の方法も、この2カ国の国民には、決して許されず、自ら、その意思を持てないようになっていた。


 そして、その時から、他国との交流は全くなくなってしまった。だが、しかし、コトールルミナス国とアルタコーネス国は、なぜかつながりが生まれた。それも、負のつながりが。


 互いに、自分の国や、国民たちには、過去からの言いようもない大罪を起こしたことの記憶があり、しかも、それは、それぞれ相手の国のせいでもあった。それも、両国に与えられた罰であり、自分たちの苦しみは、自分だけのせいではなく、相手の国のせいでもあると、互いにそれを1番感じていたのは、コトールとアルタであり、その2人の互いへの怨みがそれぞれの国全体に反映されていたのである。


 そして、その後、ホワイテリアの中で、2人は、くる日もくる日も、自分の国の、命をないがしろにして、女性の美貌のみを尊重する国の在り方に、とうとう嫌気がさしていた。そして、美警察が生まれ、美の極みの称号などという肩書きによる、大金を得る制度のせいで、女性たちは、それを違法に得るため、偽りの美貌を人工的に作り出すことに精を出す犯罪が増えていく。国の存続に対して、女性の美貌を第一に考える愚かな政策など、ますます、国民の、他国との思想の違いが浮き彫りとなっていくが、それらも、ナリント国での大罪への罰であったのである。


 すると、50年たったある日、ホワイテリアに、突然、秩序そのものと名乗った、例の人物の声が響いてきた。


「どうやら、女性の美貌の価値について、面白いものを見てきたようね。」


 それに、すぐに反応がきたのは、コトールだった。


「もうわかったわ!ここから出してください!50年は、本当に長かったわ!もうたくさんよ!」

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