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1 -4 究極の美の称号ネオビーナス④

【コトールルミナス国 VS アルタコーネス国】


それは、コトールルミナス国からきた美麗隊・特殊部隊サージの隊長アニエス・エリザベス・デルフィーノ と、アルタコーネス国からきた美のスペシャリストのアンナ・ソフィア・ベルガーの2人の会話であった。


「はじめまして。アニエス・エリザベス・デルフィーノ ね。私は、アルタコーネス国からきたアンナ・ソフィア・ベルガーよ。それにしても、驚いたわ。まさか、私と同じ人間がいたなんて。だから、今日は、何があっても、ここにきたかったのよ。」


「それは、こちらも同じよ。まさか、プリンセスの代わりに美の対決をするための要員を作るなんて、うちの国だけかと思っていたから。」


「なるほどね。しかも、美麗隊・特殊部隊サージだなんて、戦闘部隊じゃない、あなたたち。武器を持って戦うなんて、コトールルミナス国も変わったものね。」


「それは違うわよ。他国と一緒にしないで。私たちは、武器や兵器は持たないし、もしも、犯罪とか、そういう状況でも、相手を無力にして、抵抗できないようにするだけよ。」


「まあ、私たち二国は、昔から武力に訴えることだけはしなかったからね。でも、美貌とはいえ、対決は、対決よ。二国間が、まあ仲良くなったとは言えないけど、とりあえず、もう、当分は、対決もないとは思う。だけど、万が一、再び、その時がきても、お互いにプリンセスが出ていかなくてもいいように、私たちを組織したのよね。まさか、お互い、もう絶対に対決がないとは思ってなかったのよね。あなたと私は、これまでの国同志の対決とは、今回の対決については、直接は関係ないけど、お互い、プリンセスの代わりになった以上、今日は、その運命の時と思って、美の対決をするしかないわね。」


「そのようね。美麗隊も、やっと本来の任務を迎えた気がするわ。」


「私も、やっと、今日という任命の日を迎えられてうれしいわ。」


すると、アンナは、アニエスの方に向き直って、


「それでは、このまま、すぐに始めてもよろしいですよね、開催責任者の方。トーナメントの最初の組み合わせを、、、。」


すると、それを聞いた開催責任者のゼミール・ガルバッド・ブラスターは、全く顔色1つ変えずに答えた。

「よろしいでしょう。このお2人は、過去からの運命の組み合わせでしょう。1組目は、この組み合わせで許可いたします。所長さん、それでは、所長さんより、ルール説明と開始の合図をお願いいたします。」


「わかりました。それでは、ワールドハイパービューティーコンテスト、第1組目。アニエス・エリザベス・デルフィーノ 対アンナ・ソフィア・ベルガーの対決、開始します!」


 残りの出場者のモデルたちは、ぎくっとして、真剣で緊張した表情になるが、無言のまま、自分の席に着いた。

舞台上には、アニエスとアンナの2人、しかし、2人は、そのまま、会場の正面を向くはずが、互いに向き合った。自分の美貌のアピールをするはずが、2人は向き合って、いかにも対決の様相であった。


お互いに向き合って、しばらく見つめ合っている。


すると、フランソワ高木所長より、

「おっと、それでは、両者とも、そのまま、少しお待ちください。その前に、ルール説明をいたします。このルールとして、トーナメント方式で行われ、時間は、無制限で行われます。そして、途中での、美のレベルアップや、オーラの補充や放出など、こちらの9人は、もはや異次元レベルなので、その点については、それぞれのやり方で行なうことは、すべて認められます。その点についても、ビバリアレメディス世界美人認定協会から、正式に認められたルールとなります。


 そして、その上で、その勝者は、どのように決定するかというと、敗者が、自ら、相手の方が綺麗である、と認め、あわせて、その発言により、自ら敗者と認めた時、あるいは、そのように発言した時。あるいは、ジャッジである所長である私が、モデルの名前を勝者として告げた時、勝者が決定し、その回は、終了します。敗北となった者は、そこで敗退となり、勝者は、次の対決へと進みます。」


 しかし、もはや、そのことは、今、向き合っている2人にとって、ルールは無視されているかのようで、2人には、あまり重要ではなくなっていた。互いに、自分から負けを認めるなどという、そんな負け方など決してあり得ないと思っていた。


最初に、口をきいたのは、アンナ、

「あらあら、美貌のアピールをするはずが、なんて真剣なの、怖いわよ、アニエス。」

「そういうあなたも、アピールのはずが、その体勢はなにをするつもり?これは、お互いに、ただの美貌のアピールだけでは終わりそうもないわね。」


 アンナは、両足を肩幅に開いて、しっかりと地につけた体勢で立つと、両手を前にあげて、伸ばし、両手のそれぞれの親指と人差し指を合わせて、目の前で、三角形を作ると、精神集中を行なっている。


すると、なにかを察したアニエスは、美の戦闘モードに入った。


次の瞬間、その指で組んだ三角形の中心から、何かが、ものすごいいきおいでほとばしった。


間一髪で、それをよけるアニエス。


「危なかったわ。なんなの、今のは、、、。私が、今、美の戦闘モードに入らなければ、まともに食らっていたわ。とても普通では避けられない。」


もはや、会場の雰囲気は、ただのコンテストを超えて、とても緊迫していた。その状況から、観客たちも、ネオビーナスをとるためという、その緊縛した対決から、その偉大な価値を、あらためて感じているようであった。


「アニエス、今のエネルギー波は、実に惜しいことをしたわ。今、感じていたけど、あなた、オーラがかなりレベルアップしてるのね。まさか、メガオーラだとは、思わなかった。これは、思った以上に強力なエネルギー波が必要なようね。じゃあ、さらに、レベルをあげて、もう一度、、、いくわね。」

「今のは、いったいなんなの。」

「大丈夫。まともに食らっても、別に痛くもかゆくもないから。ただ、結果的に、あなたが、美しさで私に敗北したって、自ら思えるようになるのよ。」

「どうして?そんなことありえないでしょ。」

「ところがね、結果的に、そういう気持ちになってしまうのよ。」


すると、2発目も発射され、再び避けるアニエス、

「本当に危なかった。とんでもないエネルギー波ね。」

「今回は、もうあなたは、勝てないのよ。というか、私が、あなたには絶対に勝てない相手になってしまったの。もはや、これまでとは、違うから。私はね、もうこれまでとは、視点を変えて、絶対に勝つ方法をみつけたのよ。もう、あなたが負けるのは、時間の問題なのよ。」

「あなた、いったい、何をしようというの。」

「今、あなたの負けは、決まったも同然だからね。じゃあ、もうこれが最後になるから、そのわけを教えてあげるわ。」

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