2-11 ジェラスの物語11
そして、どこかの街の道端に、それを噴き出すと、そこで芽が出た小さな赤い花。すると、その花を掘り出して、家に持ち帰った少女。彼女こそが、ベリックであった。
その名は、ベリック・エメラル・オニール。ベリックも、その顔は、コトールルミナス国では低レベルで生まれたため、いじめにも合い、両親は、ベリックの容姿について揉めたことで離婚をして、まだ子供だったベリックは、ひとりぼっちにされてしまった。
しかし、拾った赤い花をしばらくは、その植物を育てていると、その木になった実を、まいて、人々に食べさせることで、美のエネルギーを取り込むことを知ることとなったのである。
ベリックは、悪魔の実を多くの美貌の女性たちに食べさせると、その美貌はベリックへの驚異的な若返りの効果と同時に、その育てていた植物に溜め込んでいくのだが、実は、ベリックの知らぬ間に、オーヴェロンへも、その美のエネルギーは送られ、蓄積されていった。これが、オーヴェロンが、ベリックに花を拾わせた真の目的であった。
そして、ベリックは、ジェラスやオーヴェロンのことは、全く知らされないままで、美のエネルギーを吸収するための道具にされて、動かされていたのである。
その後、ベリックは、次々と、美貌を吸収するばかりか、世間に、その名を悪魔の実ベリックとして広め、その名を轟かせて悦に浸っていた。それは、ベリックが、究極の美貌を手に入れるためと、自分が、これまでひどい目にあわされた家族や世間の人々に対する復讐であった。
そして、多くの美貌の女性たちから、その実を使い、美貌を奪っていくベリックは、とても世間から恐れられていた。ジェラスとゼミは、とりあえず、美貌のエネルギーを集めることは、ベリックに任せて、オーヴェロンには美貌の吸収を休止させ、あらたなる悪魔の実を、作り出すことをオーヴェロンに命令していた。それこそが、今回、ワールドハイパービューティーコンテストが開催された同時期に、コトールルミナス国で猛威を振るっていた、悪魔の実ベリディウスの実であった。いちごにとてもよく似たその実は、食べても、すぐには何も起こらない。しかし、自分の半径1m以内に女性が近づくと、他に5人を含めた6人の美貌が失われてしまう。この実を作り出すことに専念したオーヴェロンは、美のエネルギーの吸収は、ベリックに任せて、数十年がすぎていた。
ところが、ついに、ベリックは、美麗隊・特殊部隊サージに追い詰められて、集めてきた美のエネルギーを自らの命を救うために、使わなければならないことになる。
だが、そのことで、ジェラスの怒りを買い、ベリックは溜め込んできた、美のエネルギーを、すべてジェラスに取り上げられてしまい、元の女の子に戻ってしまい、オーラレスビスにすべて吸収されて、消滅してしまう。
一方で、次世代の悪魔の実ベリディウスの実の開発が、ベリックと交代するには、間に合わなかったため、美のエネルギーの吸収はしばらく休止となっていた。
ところが、ある時、ジェラスは、あのアンシャンテ以来の美少女を見つけてしまうのであった。それが、成長したナナであった。
ここまで、多くの美人たちを見てきたけど、何百年ぶりかしら。あんなレベルの高い子に、再び出会えるなんて。それに、あの子は、並みのエネルギーじゃないわ。あの時、アンシャンテのエネルギーを吸収できなかった分、今回、ナナの美のエネルギーを吸収できたなら、いよいよ、私も、もはや無敵の美貌を手にできるかもしれないわ。
すると、ビバリアレメディス世界美人認定協会に潜り込んだゼミール・ガルバッド・ブラスターは、協会のスタッフ全員を操って、ワールドハイパービューティーコンテストの開催を急遽、決定し、ナナを含めた世界中の名だたるモデルたちを集結させた。
最後には、これらモデルたち全員の美のエネルギーを吸収することと、ちょうど完成した次世代の悪魔の実、ベリディウスの実を使い、コトールルミナス国の美人たちの美のエネルギーを片っ端から吸収することを同時に行なうことを始めた。
しかし、美の対決の最終決戦まで残り、ジェラスと対峙したナナは、ジェラスに、これ以上、多くの人々から美貌のエネルギーを吸収することをやめさせようと説得したが、ジェラスがそれを拒否したため、ナナは自ら自分を吸収させて、ジェラスの中から、自分のエネルギーによって、これ以上他から吸収することを阻止しようとした。
そして、ジェラスは、ナナのエネルギーを吸収はしたが、自分とは一体化ができず、それどころか、ナナのエネルギーは、ジェラスの中で膨張し、それ以上、他のエネルギーの吸収を阻止されてしまった。
そこで、オーヴェロンを呼び出し、ナナのエネルギーをオーヴェロンに移し、オーヴェロンから、2万人分のエネルギーを吸収した途端、オーヴェロンは、ナナのエネルギーと共に爆発してしまう。
すると、とうとう、メリディスは、黒美無限体へと、その姿を変えたのであった。




