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1 -14 究極の美の称号ネオビーナス14

【ナナ VS 「レインボージュエル」】


これで、ナナと、「レインボージュエル」の対決となった。


すると、「レインボージュエル」とナナが会場に姿を見せた。それにしても、このカードは、とても、想像ができなかった。


この2人は、さっきまで、信じられないほどの美の力を発揮している。それに、「レインボージュエル」などは、相手を圧倒した上での勝利であった。ここまで、世界的にハイレベルで君臨する9人だというのに、そのメンバーの中での、あの勝ち方はとても信じられない。その圧倒的な美のエネルギーを持つ2人が、いよいよ対戦するのだ。それに、2人とも、この舞台で、一度互いの手の内をみせているからこそ、どのような戦いになるのか、想像もできない。


2人は、舞台に上がっていった。


メリディスも、この2人に興味津々であったが、何よりも、このうち、どちらかが自分と対戦することも、とても気になっていた。


そして、いよいよ、開始時間を迎えた。


それにしても、この2人、勝った方が、この大舞台の決勝に進む大変な時を迎えたというのに、2人の表情は、実に明るく、そして、穏やかであった。実は、この対戦前に聞いた話しでは、2人とも、仲良く、和気あいあいと、話していて、互いのことをとてもリスペクトしているという。今はもちろん、緊張しているに違いないのだが、とても穏やかで、いい雰囲気を感じられた。


仲良く話している2人をみたフランソワ高木は、それをみただけで、何か言葉にならない感動を覚えていて、これから、素晴らしい対戦が見られることを期待していた。


「それでは、準決勝のラストのカードになります。「レインボージュエル」と、ナナの決勝戦を、只今より、開始いたします。」


すると、開始後、珍しいことに、「レインボージュエル」から積極的に攻め始めた。


急に、エルガホテルの巨大な窓の外は、穏やかな、少し曇っている空から、雨模様となり、しばらく細かく大量の雨が降り出し、その静かな舞台にも、雨音が響いていた。しかし、ひとしきり降ると、徐々に晴れ渡っていく。それは、「レインボージュエル」が行なっていることであった。


ナナは、それに驚きをかくせない。


前回、ヴィクトリアとの対戦で、晴れていったのは、偶然ではなかったのね、驚いたわ。「レインボージュエル」は、天気を操っている。つまり、いつでも、虹を呼び出せるということね。


まさに、ナナの思ったとおり、またもや、窓の外には、巨大な虹が現れた。それも、前回と同じく、再び、切れ目のない丸い虹で、気のせいか、さっきよりも太さが増しているように見える。


すると、その巨大な虹の中央にカラーエネルギーが集中している。


「レインボージュエル」の後方より、そのエネルギーが流れるように入っていく。先ほどとは、その勢いは違っている。どうやら、その何倍も、その量は増えているようにみえる。


それをみたナナは、その窓の方に斜めに向き立った。


それに気がついた「レインボージュエル」は、そのナナの行動をみて、その意外な行動に、初めて驚きの表情を見せた。


ナナは、再び、チェンジカラーを開始したが、なんと、今度は、その巨大な虹から、その虹色からカラーを取り込んでいて、さっきの舞台にある花からの取り込みとは、比べものにならないものであった。


そして、「レインボージュエル」が、虹からエネルギー吸収を終えると、なんと、同時に、ナナも、チェンジカラーの吸収を終えた。少し微笑むナナに、やはり、少し微笑みながら答える「レインボージュエル」。2人とも、すでに、さっきよりも、その美貌は格段に上がっていた。


それをみた、フランソワ高木。


なんと、2人は、これだけレベルアップしたというのに、ここまで互角だとは、、、、信じられない。このあとは、どうなってしまうのだろうか。


すると、少し考えているような表情を見せた「レインボージュエル」は、再び、精神集中を始めた。それは、やはり、その体外から、エネルギーを取り込んでいるように見えて、再び「レインボージュエル」の美貌が、これまでとは、また変わってきている。


しかし、そのエネルギーは、とても少なく、というか、一度に大量に取り込めないようで、とても時間がかかっているように見えた。


それは、実は、「レインボージュエル」の祖国である、遥か遠くのセブリア国からのものであった。


その遥か昔、セブリア国は、他国と比べると、その地にエネルギーが少なく、資源も少なく作物も育ちにくい。そればかりか、その国民たちは、体力がなく覇気もなく、国自体が、とてもエネルギーの弱い国であり、なかなか、その発展が遅く難しい国であった。 


ところが、ある時、大地震があって、国の中心にある山の側面が崩れて、その山の一部が巨大な岩肌を見せた。それは、まるでガラスのように輝いているという、奇跡的な姿を現した。国民たちは、それを見てとても感動した。特に晴れた日などは、まばゆいばかりに輝いて、元気のなかった国民たちは、それをみて元気を得て、以前よりも、希望をもって働けるようになった。


そして、ある時のことであった。そのガラスのような岩肌に降り注ぐ太陽光が、その内部で特別な屈折を起こし、七色に別れて、奇跡的な速度で、それぞれの鉱石を作り出していった。

それによって、出来上がった7つの鉱石は、その地へとエネルギーをもたらし、その山を中心として徐々にそのエネルギーは広がっていった。それからというもの、多くの作物が育つようになり、多くの種類の鉱物が採取されるようになり、国の経済は年々上向きになっていった。すると、その後、その山の7つの鉱石を掘っていたある日、7つの結晶体であるコアストーンが発見され、その結晶体により、セブリア国の経済が上向きになっていたことが解明された。

そこで、国をあげてセブンタワーを建設し、その中に7つのコアストーンが祀られるようになり、1年に一度、感謝する日を設けていった。その後、そこから、七色の色を国の主なるエネルギー源として、それぞれ7つの国が出来上がり、1年に1度の「同期の日」に7つの国に与えられるエネルギーは、その7つのコアストーンから発生されていた。


そして、今、舞台上では、「レインボージュエル」は、そのセブンタワーの中にある7つのコアストーンから、エネルギーを充填していたのであった。


だが、なぜか、今回は、コアストーンからのエネルギー充填がバランスを崩していて、「レインボージュエル」は、それ以上のエネルギーをコアストーンから充填できないばかりか、いつになく、エネルギーバランスが崩れてしまい、さっきまで吸収した巨大な虹からのエネルギーもバランスを崩し、その力が弱まってしまっていた。


こんなことって、初めてよ。いったい何が起こっているの。


その美貌が、虹からのエネルギーを吸収する前の姿に崩れて戻っていく「レインボージュエル」。レベルアップどころか、不調の様子になってきた「レインボージュエル」。


すると、もはや、舞台上にて、レベルアップしたナナとの、美貌の差が開いてしまったことは、歴然としていた。


ナナは、もはや「レインボージュエル」よりも自分が上回っていることを知ったのだが、喜ぶことはできなかった。


そして、フランソワ高木は、同じく、その、不調の「レインボージュエル」をみていて、もはや勝敗を告げなければならないことを確信したが、なかなか、そこに踏み出せなかった。


しかし、多くの人々にも、もはや勝敗の結果はわかっていた、この状況を、フランソワ高木は、いつまでもこのままにしておくわけにはいかなかった。


すると、さっと、手を挙げたフランソワ高木、

「只今、ナナの勝利と決定いたしました。「レインボージュエル」は、残念ながら、これで敗退となります。」


フランソワ高木は、ここで、残念ながら、とつい付け加えてしまい、「レインボージュエル」が、たまたま、不運な流れで敗北したことを悲しく思った自分の気持ちが現れてしまったのであった。


本当に、フランソワ高木は、心から残念と感じていた。


いやあ、本当なら、これは、もっと名対決になるはずのカードだった。互いに憎んだり、自分のことだけを優先的に思うこともない、ましてや、賞金やネオビーナスを掴みたいということでもない、2人の純粋な気持ちで臨んでいた美の対決が、ここで見られることを、とても期待していたのだが、「レインボージュエル」は、体調を崩してしまったのだろうか。最後の集中は、かえってエネルギーバランスが崩れてしまい、とてもかわいそうだったとしか言いようがなかった。


「レインボージュエル」の目には、涙が光っていたが、ナナも、勝利を告げられたというのに、その目には、悲しみの涙が光っていた。


すると、ナナの方を向いた「レインボージュエル」は、微笑んで一言。


「ナナ、おめでとう!」


それを聞いたナナは、かえって涙が溢れてしまい、それを見た「レインボージュエル」も泣き出してしまって、2人は抱き合って泣いていた。


それをみていたメリディスは、


なにをやってるの!お涙頂戴みたいな茶番じゃあるまいし!いいかげんにしなさいよ!ふざけないで!


メリディスは、その2人にかなり、怒りイラつく様子であった。


すると、再び、フランソワ高木より、

「それでは、いよいよ、決勝を迎えました。次のカード、ナナと、メリディスの対決となりますが、ここで、再び、40分の休憩の後、開始します。」


そこへコスメがやってきて、ナナに声をかけた。


「ナナ、お疲れ様。よく頑張ったわね。あなた、「レインボージュエル」に勝ったなんて、信じられないわ。あの人、今まで無敗なのよ。すごいわ、すごすぎる。」


しかし、うかない顔のナナ、

「うーん。でもね、お母さん。本当は、お母さんだって、「レインボージュエル」がさっき不調だったの見てたでしょ。あれがなかったら、たぶん私の方が負けていたかもしれないわ。」

「そうね。ナナの言うことも、よくわかるわ。でもね、そういうことを含めても、勝ちは勝ちなのよ。勝つ時は、何が起こっても、勝つし、負ける時は、運がよくても負けるの。こんなに貴重な対決で、体調が悪かったのなら、それ自体も、負けたということなのね。だけど、何も言い訳などしない「レインボージュエル」は、やっぱり偉いと思う。だって、これまで無敗だったから、普通なら、絶対に、なんか言い訳とかすると思うけどね。かわいそうだったとは思うけど。」


複雑な表情で聞いているナナに、

「ナナ、見てごらん。「レインボージュエル」今は、とても明るく振る舞っているじゃない。さすがよ。あなたも、早く切り替えて、決勝に向かいなさい。」

「そうね。「レインボージュエル」の分も頑張るわ。」

「その意気よ。」

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