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1 -11 究極の美の称号ネオビーナス11

【美の極みの称号、エレンシア・アイヴォリー VS 「レインボージュエル」】


「それでは、ここまで、第1回戦が終わり、これより、30分の休憩に入ります。そして、その後の対決について、大幅な変更がありまして、発表させて頂きます。

これからの準決勝についてですが、先程の第一回対決において、アニエスとアンナの両者が消滅という不幸に見舞われたことから、現在、準決勝のメンバーが3名になりましたので、3名による巴戦となります。自分以外の2人から、それぞれ1勝すれば、決勝に進めます。それでは、まず先に美の極みの称号のプレミアミリストのエレンシア・アイヴォリーと、「レインボージュエル」の対決を開始します。」


その頃、美警察、美麗隊開発チームでは、ミレニスが大変な問題に直面していた。本来なら、このワールドハイパービューティーコンテストに、ミレニスも同行する予定だったのだが、研究開発の現場では、これまでになかった問題が起こっていて、コンテストに同行が中止となっていた。


ミレニスは、これまで、新ガスの研究では、途中で、失敗することは何度もあったのだが、今回のように、研究が完成したものに関しては、製造上の不具合や、エラーなどが起こることは、決してなかった。それだけに、今回の不具合は、彼女の自信を失わせたばかりか、早急にその原因を突き止めなければ、他の多くの研究が先に進めなくなってしまうという、これまでにない緊急事態となっていた。


その製造の元となるレナリタの血液が、その不具合を起こしている原因ではないかと、疑ったミレニスは、血液を採取した際に、もしかしたら、多少なりとも、美の戦闘モードに入っていたのではないか、あるいは、その時、完全に通常モードに戻り切っていなかったのではないか、という可能性を疑っていた。もしも、美の戦闘モードから完全に戻る前に、その時点で採取した血液で製造してしまうと、平常時にそのガスを使用すると、戦闘モードと平常時との誤差が生まれ、統一性がなくなって、エラーが生ずることがあるというものである。その血液を調べてみると、美の戦闘モードに入っていたような形跡は全く見られないのだが、それどころが、もっととんでもないことが判明した。


それは、たった今、解明しようとしていた問題よりも、まさに、今、緊急で対処しなければならない事件が、実は、コンテスト会場で起こっていたのである。すると、ミレニスは、コンテストにいる実務に連絡をして、コンテストの様子を確認した。すると、ちょうど休憩後の対決が、今、始まるところであった。それに、ここは、コトールルミナス国であり、コンテストは、日本で行われている。ここからでは、どんなに急いでも、1時間以上はかかってしまう。すると、それを聞きつけた開発チームからスタッフの1人、ジュリア・アルデンがやってきて、


「ミレニス、大丈夫よ。私がなんとかしてあげるわ。ちょっと待ってて。」


すると、車に乗って戻ってきたジュリア、それを見て驚いたミレニスは、


「ええ、いいの?これ、使っても?」

「いいのよ。緊急時や対戦時だけしか許可されないけどね。今回は緊急時扱いでオッケーになったわ。」


それは、ジュリアが乗ってきた車に搭載してあった特殊な装置、これこそ、一度、美麗隊・特殊部隊サージが緊急の現場で、初めて使用した空間転移装置であった。


「さあ、説明とかはいいわよね。とにかく、すぐに、エルガホテルのコンテスト会場に、すぐ転送してあげるから、必要なものを持って装置の光波砲の前に行きなさいよ。」

「ありがとう。恩にきるわ。」

「オッケー。ちょっとだけ待ってね。日本だと、さすがに遠いし、広い敷地のどこでもいいとかとは違うから、転送先の座標の設定が難しいのよ。ホテルのコンテスト会場がみえたけど、舞台の袖辺りがいいわよね。それに、すぐにいきなり現れるから、観客とかからは、なるべく見えないところがいいわよね。そうしたら、舞台の袖のカーテンの陰にするわ。だけど、もっとも舞台には、近い場所ね。」


すると、レナリタとカタリーナがやってきて、

「コンテストでは、とんでもないことが起こりそうね。私たちも行くわ。」

ミレニスは、喜びながら、

「よかった。たすかるわ。」


すると、ジュリアは、

「本当。その2人が行ってくれるなら、たのもしいわ。じゃあ、一緒に、光波砲の前に行ってね。」


ジュリアは、懸命に、細かく設定している。

「やっと、終わったわ。帰りは、皆と自力で戻る、ということでいいかしら。いいわよね。それなら、自動帰還転送の設定は解除しておくわね。じゃあ、いくわよ。ちょっと衝撃がくるから、少ししゃがんでね。」


そういうと、空間転移装置の光波砲から、徐々に光が大きく、光波ビームが発射し、3人は、巨大な閃光に包まれた。


気がつくと、ミレニス、レナリタ、カタリーナの3人は、エルガホテルのコンテスト会場の舞台上の、袖辺りにうずくまっていた。


すると、顔を上げてみると、舞台上には、コトールルミナス国の美の極みの称号のプレミアミリストのエレンシア・アイヴォリーと、「レインボージュエル」との異名をとる七色国ななしきこくセブリア国の「伝説の美少女」アリアンナ・ヴォルフハートの2人の対決がちょうど始まったところであった。レナリタとカタリーナは、そのまま、こっそり、舞台の横から、観客席の方に、逃げて行った。


ミレニスは、特殊ガス探知機を取り出すと、エレンシアがビダーガス3を使っていることを確認して、そのポケットから、小さなボンベを取り出し、そのコックを全開にして、誰にも気づかれないように、舞台上のエレンシアの足元に、そっと転がしていった。


それをみたミレニスは、ほっとして、全身の力が抜けた。

「よかった。間に合った。本当に、危なかったわ。」



そして、その出来事は、3ヶ月前、このコンテストが決定した時にさかのぼる。


それは、美麗隊・特殊部隊サージに新たにメンバーとして加わった琥珀こはくつばさからの2人。レナリタとカタリーナは、それぞれベリックとの戦いの中、美の結晶体が覚醒して、美麗隊・特殊部隊サージの新メンバーとして、迎えられていた。そして、今、開発チームにいるミレニスに呼ばれて研究開発部にきていた。

「じゃあ、2人とも、医療センターで、採取してもらってくださいね。完成までには、ひと月かかるので、完成したら、連絡しますから、ここに、また来てください。」


その研究開発部に時々、助手として務めていたエレンシア・アイヴォリーは、

「あの2人、美麗隊・特殊部隊サージの新メンバーなのね。今日は、何しに?」

「ああ、エレンシア、昨日で研修が終わったから、無事に正式にメンバーになったので、ビダーガス3の製造のデータ作成のためにね。」

「そういえば、私もビダーガスのことは、聞いていたけど、3種類あるんでしょ。詳しくは知らないんだけど、教えてくれない。」

「ああ、それはね、、、。」

ミレニスは、エレンシアに、その効果と、3種類の違いについて説明をした。すると、とても興味を示していた。

「すごいのね。じゃあ、これをつけた女性だけが、その場では1番の美貌と認められてしまうのね。」

「そうよ。だけど、そのためには、その人の遺伝子のデータなどが必要なので、血液と唾液がいるのよ。だから、その人にしか効果はないのだけど、逆にむやみに使われなくて、よかったのかなって、今では思うわね。」

「すごいわ。じゃあ、それを使えば、どんなコンテストでも優勝間違いないってことね。」

「そうね。実は、私も昔、それが目的で作ったんだけど、本当に、その時は、優勝を狙って金儲けのためにね。恥ずかしいわ。でもね、今では、3を作ったことで、美麗隊・特殊部隊サージの現場で、犯人逮捕にのみ使われていて、最初とは、全く違う使われ方をして、封印されずに、良いことだけに使われて、本当によかったと思っているのよ。」

「すごいわ、ミレニス。」


すると、エレンシアから、さらに、

「その3の製造の過程を見せてもらってもいい?」

「ええ、もちろんよ。」

2人は、医療センターに行くことにした。

そこで、医療センター長のマリトワ・ウリメタルに声をかけた。

「お疲れ様、マリトワ。うちの2人、もう血液と唾液は、採取していった?」

「ああ、新メンバーの2人ね。無事終わったわ。明日、血液と唾液からデータを読み取ってから、基本データを作成したら、開発研究チームに持っていくわ。明日の朝から始めるから、夕方にはそちらに届くと思うわ。」


すると、エレンシアは、ミレニスとマリトワが話している隙をみて、血液と唾液の採取用カプセルを見つけると、それを2本ポケットに入れた。


そして、次の日、エレンシアは、まだ誰もきていない医療センターに行き、2人の血液と唾液の入っているカプセルを確認すると、レナリタの2本を、ポケットからだした2本のカプセルと交換した。


これでいい。1ヶ月後が楽しみだわ。


そして、1ヶ月後、無事に、2人のビダーガス3は、完成した。


その後、しばらくして、いよいよ2人のビダーガス3のテストが始まった。まず、カタリーナから、ビダーリングを指にはめると、開発チームのスタッフが数人参加する中、中央に進むと、リングのスイッチをオンにした。


すると、まず、ミレニスから、

「いいわ、カタリーナの顔、変わってきたわ。素晴らしい。私が1番美しいと思う顔よ。皆は、どう?」

すると、口々に、最高よ、素晴らしいわ、1番の美人よ、と、最高の褒め言葉が連発していた。すると、ミレニスから、

「ありがとう、カタリーナ。スイッチをオフにして。よかったわ。大成功よ。じゃあ、一度、ガスを出してしまうわね。」

空調のスイッチを入れて、一度、カタリーナのガスをきれいにすると、レナリタの番である。中央に進むと、リングのスイッチをオンにするレナリタ。しかし、なぜか、皆、その反応が悪い。ミレニスも、

「どうしたのかしら。レナリタの顔が、全く変わらない。皆は、どう?」

すると、一向に変わる様子がないので、

「おかしいわ。こんなこと初めてよ。研究開発での、不具合や失敗は、いくらでもあるけど、製造でエラーなんて、一度もないのに。」

そこで、ミレニスは、製造過程を全てチェックして、調べ始めた。だが、この過程は、とても複雑で何日もかかったのだが、ついに、製造過程でのエラーは、見つけられなかった。


この問題がなかなか解決できず、ミレニスは、コンテストへの同行は取りやめとなってしまった。

そして、今度は、ある一定の疑問が生じてきた。それは、もしもレナリタが血液を採取した際に、ほんの少しでも、戦闘モードに入っている状態から完全にリセットできていない状態で採取すると、その血液から製造したビダーガス3を平常時で使用すると、誤差が生じて、エラーとなる可能性があることを発見した。


そこで、その場で再び血液を採取して、前回のものとの違いを調べてみた。すると、

「やっぱり、前回のものとは、全く違うわ。いや、でも、ここまで違うというのは、考えられない。これは、全く別人ほどの違いがあるわ。」

そこで、念のため、美警察関連施設全員の血液のデータを再調査した。すると、なんと、前回、採取した血液は、開発研究チームに、助手を務めている、美の極みの称号の殿堂入りしている、エレンシア・アイヴォリーのものであった。


ということは、ここにあるビダーガス3の完成品は、レナリタのではなく、エレンシアのものなのである。

ミレニスの驚きは、相当なものであった。

「、、、ということは、あの人は、コンテストに出場が決まっているから、ビダーガス3で優勝を狙っているに違いないわ。」

このことがわかったのは、偶然にも、コンテスト当日であり、今まさに、対決の最中であろう。中和ガスを、すぐにでも持っていきたいミレニスであったが、もはや間に合わない。片道、どんなに急いでも、1時間以上はかかってしまう。


だが、それを聞きつけた開発チームからスタッフの1人、ジュリア・アルデンが、

「ミレニス、大丈夫よ。私がなんとかしてあげるわ。ちょっと待っててね。」

すると、車に乗って戻ってきたジュリア、

「ええ、これ、いいの?使わせてもらっても?」

「今回は、特別よ。本当は、緊急時しか使えないけど、特別に許可をもらってきたわ。」

「ありがとう、ジュリア。」

それは、空間転移装置であった。

「これなら、一瞬で到着するわ。」

すると、空間転移装置の光波砲で標準を合わせた。


すると、あわててやってきたレナリタとカタリーナの2人、

「何か、大変なことになりそうね。私たちも同行するわ。」

「ほんと。それは、助かるわ。とにかく、すぐに、エルガホテルのコンテスト会場に、すぐ転送してあげるから、必要なものを持って装置の光波砲の前に行きなさい。転送先は、舞台の袖辺りがいいわよね。観客とかからは、なるべく見えないところがいいわよね。そうしたら、舞台の袖のカーテンの陰にするわ。だけど、もっとも舞台には、近い場所ね。」


ジュリアは、懸命に、細かく設定している。

「やっと、終わったわ。帰りは、いらないわよね。自動帰還転送の設定は解除しておくわね。じゃあ、いくわよ。ちょっと衝撃がくるから、3人とも、少ししゃがんでいでね。」


そういうと、空間転移装置の光波砲から、徐々に光が大きく、光波ビームが発射し、ミレニスは、巨大な閃光に包まれた。


気がつくと、ミレニス、レナリタ、カタリーナの3人は、エルガホテルのコンテスト会場の舞台上の、袖辺りにうずくまっていた。


すると、顔を上げてみると、舞台上には、エレンシア・アイヴォリーと、「レインボージュエル」の2人の対決が開始されたところであった。


レナリタとカタリーナは、観客席へと逃げると、ミレニスは、特殊ガス探知機を取り出し、エレンシアがビダーガス3を使っていることを確認すると、すぐに、そのポケットから、小さなボンベを取り出した。そして、そのコックを全開にすると、誰にも気づかれないように、舞台上のエレンシアの足元に、そっと転がしていった。


それをみたミレニスは、ほっとした。

「よかった。間に合ったわ。本当に、ギリギリだったわ。危なかった。」


しかし、エレンシアは、舞台の袖にいるミレニスに気がついた。それに、ちょうど中和ガスのボンベは、落としたばかりだったのを、すぐに気がついて、それを拾い上げ、そのコックをしめて、自分のポケットにしまった。


舞台の袖から、それをみたミレニス。


ああ、中和ガスのボンベが取られたわ。すぐに、効き目があるようにと思って、エレンシアの足元に落としたことが裏目になったわ。


どうしよう!もう予備がないわ!このままだと、じきに、虚偽美貌のまま、エレンシアの勝利になってしまう。


そして、ミレニスは、もう一つの、最後の手段に気がついた。


そうだわ!ビダーリングよ、なんとかして、ビダーリングを壊すしかないわ!


すると、そのすぐ近くにいたヴィクトリアに声をかけた。すると、

「ヴィクトリア、私、今、来たところよ。お願いだから、今、やってほしいことがあるのよ。詳しいことは、話してる暇はないので、簡単に言うわね。」


それは、空気弾を使って、ビダーリングを壊してほしいということだった。だが、そのためには、かなりの圧縮をかけて空気弾を作らなければ、あまり破壊力が出ないので、少し時間がかかるという。


だが、それ以外に、もはや方法がないので、かまわないので、やってほしいと伝えた。ヴィクトリアは、手のひらを、ぐっと握りしめて、圧縮を始めた。幸い、まだ、勝利宣言は出ていない。すると、ミレニスは、ビダーリングをどの指にしているかを、目で追って探したが、なんと、エレンシアは、ビダーリングをどこにもしていない。


そんなことはないわ、絶対に!


すると、ヴィクトリアから、

「ミレニス!あったわよ、ビダーリング!旧タイプのネックレス型じゃない!首をみて、確認して!」

「ええ!本当だわ!」


すると、ミレニスは、やっと気がついた。


なぜ、エレンシアは、旧タイプにしたのか、その理由とは、最新のビダーリングを持ってきたら、そのリングの数が減ってしまっては、すぐにバレてしまう。そこで、指輪タイプの代わりに、ネックレスタイプにガスを詰めて持ってきたのであった。


そこで、ミレニスは、作戦を変更し、ヴィクトリアには、ネックレスタイプの後ろの接合部分の画像をみせた。


「ヴィクトリア、これをみて。後ろの接合部分の画像よ。空気弾で、ここを外せないかしら。それで、もしももっとできるなら、外して首から弾き飛ばせたら、1番いいんだけどね。」

接合部分を見ていたヴィクトリア、

「これなら、壊すよりも簡単だと思う。それに、空気弾の圧縮もそこまで強くしなくても、今、できている分の圧力で、充分大丈夫だと思う。」

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