愛情
こんにちは〜!
「おかあ…しゃま…?」
私の天使の可愛さについて脳内議論をしていたら
隣で天使が私の袖を掴んで見上げている。
召喚いらい、シュナは私に心を開いてくれているようだ。
2週間ほどたったが私はシュナと朝から夜まで、寝る時も常に一緒にいる。
甘やかし甘やかしおやつは私の膝の上にのせて私が口元に持っていき食べさせている。
今日など2人で街に行ったりもした。シュナが視線を向けたものを護衛とみて、購入し、自身の亜空間に次々と放り込んでいった。
おかげで領地に随分とお金が落ちた。経済を回すためにはいい事なので領民はほくほく顔だ。
「エルラナよ…お前少しやりすぎではないのか…?お前の夫と息子がここずっと羨ましそうに見ているのだが…」
困り顔でそう伝えるハクに
「知りませんわ。私は娘に愛情を伝えているだけですもの。」
としれっと答えるエルラナ。
「あやつらも主と関わろうと頑張っているが…お前が独り占めしているせいで何も出来てない。」
はぁ全く…しょうがないわね…
「善処しますわ…」
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召喚以来、お母様がわたしとずっと一緒にいてくれるようになった。愛情など期待しないこと決めていた。だが、どうしても無条件に与えられる愛情に心を許してしまいそうになる。こんなことが初めてだからだ。なんで…私は…
枯れたスポンジが勢いよく水を吸い上げるのと同じように、
初めて感じる愛情というものを私はもうすっかり身に馴染ませてしまった。心ではどんなに拒絶しても、体は勝手に愛情を欲している。
信じて見てもいいのかもしれない…
思ってはいけないことだが…どうしても気持ちが傾く…
気づいたら、
「おかあ…しゃま…」
と声をかけてしまう自分がいる。
その度お母様は
「なぁに?私の可愛い可愛いシュナ?」
と答えてくれる。
ハクも
「主、もう信じてもいいのではないか?我が保証するぞ。あやてらは心から主を愛している。」
「おかあしゃまだけ…じゃないの?」
少しカザンとレイナードを気の毒に思いながら、
「主の父親も兄も、そして母親も、主を愛しているぞ。信じてやったらどうだ?」
確かに、街に出かけていらい、お父様とお兄様も私に話しかけてくれる。前より触ってくることも増えた。
でも…
「まりゃ…こわいの…」
「そうか…」
心の中で2人にエールを送るハクであった。
お母様と一緒に色々なことをした。
庭に花を埋めたり、絵を描いたり。色々なものを食べたり。
花の芽が私の持つ土魔法のおかげで予定よりも大幅に早く出たりした。自分が育てている花が目を出したのは、とても嬉しかった。毎日お母様と一緒に花を見に行って水を上げた。
庭師のベンさんも育て方を教えてくれたりした。
そんなある日だった。
結界を破り屋敷に魔獣が入ってきたのは…
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