俺の7人の取り巻きが勇者として召喚されたので、俺は魔王となって彼女たちと戦いたいと思います。
暇すぎて、いろいろ読んでるうちになんか書きたくなった。
誰かの声が聞こえる。
深く沈む水の中、俺は誰かの声を聴いた。
「ご主人様」
「主」
「エイト」
「マスター」
「Mr.ハチ」
「にいさま」
「・・・馬鹿」
そしての世界は白く反転した。
side:エイト
・・・っ。ここは?
「ふーん。君が彼女たちが言っていた男か・・・。うわ。何このスペック。英雄クラスじゃん。ふーん、男には興味がないけどそれだったら性別くらい変えちゃえばいいよね・・・。」
そういって俺に手を伸ばす白髪浅黒い肌の羽と天使のような輪を持つ少女。
それはその手をはねのけ、距離を取る。
「・・・え、起きたの?あんな世界の境界線をむりやりこえさせておいて?」
「何を言ってる?」
彼女は突然動き出した俺に驚いているようだった。
彼女を改めて観察すると、なかなかの美人だが人ではないことが良く分かった。
先ほども言った羽や輪そして、気配。
俺は五感を一か所に集中的強化し、聴力を上げた。
しかし彼女の心音は聞こえてこず、今度は視力を強化すると彼女の周囲に黄金色の靄が立ち上っていた。
これは神聖を現す靄だ。
これが黒なら邪気、悪霊など負の力を示す。
「あなた、どこまで覚えているの?」
「どこまで・・・?」
その瞬間、俺の頭が痛む。
どこかの帰り道。みなどこか傷を負いながら帰る光景が浮かぶ。
そして、俺は思い出す。
名前、家族構成、どこに住んでいて、・・・俺から離れない7人。
そこから俺の頭はすごい速さで回り、思い浮かぶ数多くの質問の中でまず一つ、どうしても聞きたいことがあった。
「さっき、彼女たちが俺を呼んだといったな?・・・それは取り巻きであるコマ、リア、エルヴァ、ネス、テリー、フォート、オールの7人のことか?」
「当たり前じゃん。てか、私の質問に答えなさいよ。あなた、どこまで覚えているの?」
「さぁ?」
「さぁ?この私、女神ルーに歯向かおうというの?」
「女神?笑わせるな。貴様などその下僕である天使にも劣る」
俺は女神を挑発する。
この女神は俺の嫌いなタイプだ。地位に胡坐をかき、傲慢に人を見下す。
それにやり取り端からも知識、知恵のなさ、応用力、未熟な心など多くの弱点が見える。
冷静に俺が思考する一方で、女神ルーとやらは背中の羽を六枚に増やし、頭上の輪を輝かせながら広げ、その中を通ることで早着替えをする。
黄金のオーラが吹き荒れ、転輪をその六枚の羽の後ろに持ち、神々しさを感じる剣と盾。
銀と黄金で作られたその鎧をまとうその姿は神話に名高いヴァルキリーを彷彿とさせた。
「私は至高神ゼン様の作りになられた2394番目の星、スクトゥムを管理する第三位階女神ルー。この名に懸けて汝の消去を宣言する」
side:ルー
彼女は剣を目の前の男に向けて宣言する。
彼女がこの姿になったのは今回が初めてではない。
この姿は戦女神に分類されるものなら何者であろうと纏うことはできる。
生まれながらにして第5位階女神(女神の階位は第15位階まであり、数が低いほどえらい)として生まれ、やることなすことすべてにおいて出来がよく、褒められ続け生きてきた。
そう、多少の悪さなどが目をつぶられるほどの有能だった彼女を叱るものなどごく一部しかいなかった。
彼女は女神の中で生まれてから最も短い時間で一つの世界の管理を任されるようになった。
しかもそれは至高神が作り、それを与えらるということだった。
これは女神たちにとって最上の褒美であり、名誉であった。
ルーは嬉しくもあったものの、これは当たり前だと考えていた。
私は至高神の次に才能のある存在。
いずれいくつもの世界を管理し、至高神の側近である十二柱、その中でも特殊権能(創造・破壊・秩序)の与えられる三神〈黄昏時:トワイライト〉へとなることだった。
そのための足掛かりである最初のこの世界では失敗するわけにはいかなかった。
しかし、至高神自ら作った世界。
この世界の管理は大変難しく、魔族とよばれる魔法に適した肉体を持った派閥と生命力に秀でた人族の派閥が延々と争い続ける結果となってしまった。
戦えば戦うほど星による命の循環が行われ、星の寿命が短くなる。
新たな生命を作り出す時こそ一番星のリソースが使われ、生命はその星に生きることでそのリソースを星に返していく。それは生命が50の歳を過ぎたところで誕生と同じになり、そこからは星のリソースを増やしてくれる存在となる。
こうして増えたリソースによって新たな進化や新たな生命、試練を与えるのだがこの星では長きにわたる戦争のせいで50を前に死ぬものが多くリソースの回収がマイナスに大きく傾いていた。これではやがて生命の循環すらも止まってしまう。
そう考えた私はどちらかの陣営を強制的に勝たせることで、戦いを収束させることにした。
この戦争さえなければ、人は外の世界に目を向け、星を豊かにし、回収リソース量を増やすと信じて。
そのためにはこの両者の力が釣り合った状態は非常に良くない。
バランスブレイカーが必要だ。
そこで私は女神としての勉強する学校で管理を必要としなくなった星を思い出した。
至高神が最初に作り、我々の娯楽となった星より生命を招きこの星の時間を加速させよう。
いわゆる異世界召喚である。
その候補はすでにある。そこから私のお気に入り7人を召還した。
全員見目麗しく、個に課せられた試練を乗り越えた英雄の素質を持つ少女たち。
彼女たちを異世界召喚するにあたって褒章をつけるのは絶対条件だ。
これがこの儀式に厄介なところである。
7人は沿いもそろって元の世界で彼女たちが身も心もささげる覚悟のあるという男を読んでほしいと言った。
私は正直男が嫌いだ。欲に負けやすく、力に優れているからと言って知恵を持つ努力を怠り、こざかしいからである。
しかし、彼女たちを異世界へと送るためには必要なこと。
私は彼女たちの意見を取り入れ、あの戦争を3年以内に決着つける事を契約とし、彼女たちにちょっとした細工を施して送り出し、約束通り件の男を召還して見た。
その男の顔としては普通の域を出ず、ただ体はよく鍛えられているようだった。
彼女たちとは違ってこの男は雑な異世界召喚をしたため記憶の混濁などが起こると思う。
しかし、ちゃんと約束は果たしているのだから文句はないだろうと考え、彼が起きるのを待った。しかしただ待っているのではつまらない。
だから彼女たちの望む彼のことを調べることにした。
私はあらゆるものを見破る心眼〈第三神眼〉を会得している。
その目で見た彼のステータス値は星に最もリソースを作り出す個にして軍の存在、英雄を凌駕する能力値であった。
異界渡りは世界の境界線を越えるためかなりの負荷がかかる。
そこを無事に超えた時生命は大きく成長する。無事に渡れればの話だが…。
普通の人であればまず肉体が崩壊をはじめ、魂がむき出しとなり、その人の人生の歴史ともいうべきエピソード記憶が分離してゆき、次に知識や知恵と言った知覚記憶が分離、そして最後に体の動かし方など無意識に分類される運動記憶が分離し、まっさらになった魂はそのままだと、エネルギーとして星に吸収されてしまう。
崩壊せずに渡るにはいくつかの方法がある。
それはそしてそれは2つに分けられる。
外的要因と内的要因だ。
外的要因とは召喚や転生など神によってえらばれた者たちは神の神力による保護を受けることによって消滅せずに異世界に渡ることができる。
保護される神力が強いと召喚として成り立ち、弱ければ魂だけとなり依り代となる肉体に憑依し、転生となるのだ。
内的要因は主に心だ。
星に循環とは肉体から離れた魂の漂白と挿入だ。
人がそのまま循環するなどまずない。
故に混ざってきても肉体ごと魂を漂白し、自分の星に適応するように書き換える。
そこで心だ。世界の漂白作用に抗うことができれば自我をもってその星に生れ落ちることができる。しかしできなければ、外から崩壊し、星にエネルギーとして食われる。
神の保護があれば、漂白から逃れて循環に混ざることができる。
今回彼女はこの男をもとの世界から引っ張て来ただけで、世界に適応させる機能は星の循環を使った。
理由としては簡単で神力を使いたくなかったからだ。
そして漂白を行われたのにもかかわらず、肉体を保ったままこの世界に適応したこの男はとても興味深い存在であるからだ。
漂白にも耐えうる生命などそれは死後亜神へと昇華する可能性を秘めたものだからだ。
亜神とは第14位階の神の存在である。
紛いなりにも神の領域に足を踏み込んだ生命は神々の間でもそれなりに尊敬される。
つまり今回召喚した彼は亜神となれる個であり、これを手ごまにできれば自分としては彼女たちもおそらく自分のものにできると考えた。
しかし奴は男だった。
私は男が嫌いだ。・・・それなら性別を変えてしまえばいいじゃないか。
彼女たちも性別くらいは気にしないだろう
私はそうして男に手を伸ばすと男は私の手をはじき、距離を取る。
神域で動ける?漂白を受けて?
漂白に耐え抜いたとしても、かなり消耗する。
しかし目の前の男は機敏に動き回り、私を観察する。
その目は私を見定めようとするいやな『目』だった。
私は彼に彼の自信の記憶がどこまで残っているかを聞いた。
しかし返ってきたのは質問。質問に質問で返すなど失礼だ。
仕方ないのでもう一度質問してやる。
しかし返ってきたのは私を馬鹿にしたような態度。
私は頭上の神の輪に神力を込めて武装を展開し、宣言した。
「私は至高神ゼン様の作りになられた2394番目の星、スクトゥムを管理する第三位階女神ルー。この名に懸けて汝の消去を宣言する」
side:エイト
やべぇ・・・あの女神を怒らせすぎたかもしれない。
女神の姿が変わり明らかに戦闘装束と思われる服になる。
明らかに殺す気満々の殺気を俺に向けて。
だが、これでいい。
「へえ、色っぽい姿じゃん」
「貴様、よくもこの、この神の戦闘衣を情欲の対象に・・・。神速の一刀をもって消えなさい!」
そうだ、怒れ。俺はお前たちを知っている。そして、お前は神というには精神が未熟すぎる。
そしてそこに・・・隙ができる。
「古代武術:歩法、〈瞬歩〉」
たった一歩、それだけの距離を音速で移動する移動法。
「なっ?!」
彼女の剣は空を切り、そして俺は彼女の横に立っていた。
「異能起動:支配、付与〈反転〉」
彼女の肩に置いた俺の右手が薄紫色に光り、彼女の中に入り込んでゆく。
「やった、ぜ・・・」
俺はよけきれなく切られてしまった右腹から血を出しながらそのまま気絶した。
side:ルー
―――ドンッ
ルーは心臓が大きく脈打つのを感じた。
「貴様、なにを・・・あ、あああああああああああ」
何かが、自分の中の何かが変わってゆく。
心臓を中心として黒い靄のようなものが広がってゆく。
白一色だった景色も、黒く染まってゆく・・・。
『おろかね・・・』
「だ、だれだ!?」
『私はあなた。今のあなたと対極の存在であるあなた』
気づけば黒い靄の奥から夜空のような黒の中にうっすらとクリスタルパープルの混じるきれいなロングヘア―、雪のような真っ白な肌、そして黒く染まった羽。
ルーの容姿の色を正反対に置き換えたような存在がそこにいた。
彼女は私に抱き着き、耳元でささやく。
『さぁ、その身はすでに私のもの。これからはあの方のために全てを、捧げます」
side:エイト
あの女神若いからと油断していた。
第三位階の女神というのはブラフではなかったのか。
若くして才能を持っているということは亜神の転生体か?
ああ、見誤ったぜ。ごめんな、みんな・・・。
俺は消えゆく中みんなの顔が思い浮かぶ。
ふっ、これが走馬灯ってやつか?・・・あれ?
俺はいつの時代のエイトだ?
俺はどうしてしん・・・
「おはようございます、エイト様」
気づけばきれいな女性が俺のことをのぞき込んでいた。
思わず見惚れていると、彼女は不思議そうな顔をする。
「エイト様?どこか御加減でも、悪いので?私がつけてしまった傷はきちんと治しましたが・・・」
「ッ!?」
俺は彼女から飛びのく。
彼女は俺を膝枕していたようで正座の姿勢のまま飛び起きた俺に驚き、そしてどこか安心と満足したように笑いながら一度うなずいた
「お元気になられたようでルーはとてもうれしいです」
彼女はゆっくりと立ち上がり、気づけば俺に抱き着き、濡れた声で俺の耳もとでささやく。
「なっ?!・・・お前はさっきまで俺に剣を向けていた女神さん、でいいんだよな?」
俺は戸惑いながらも彼女の正体を確認する。
「はい、愚かにもあなた様に剣を向けた女神です。あぁ、あの愚かな行為を償う機会をどうか私にください」
彼女は俺の言葉を聞くと地面に手をつき土下座する。
俺の異能:支配と異能覚醒による付与で反転させた結果だと思うが従順にして、何故か前の女神の時より力を感じる。
俺の異能なんて自力で解けるのではと感じさせる。
具体的には前の女神の時の十数倍の力を彼女から感じる。
支配によって枷を外し、パワーアップしたやつらはたくさん見てきたが、こんなに上昇してしかも従順なのは初めてと言っていい・・・。
「・・・ああ。せいぜい俺の役に立て」
「はい!このルー。全身全霊であなた様にお使いします!」
異能。それは俺のいた星、地球において反逆の証として星より与えられた特別な力。
その力にいくつかの条件が必ずあり、メリット、デメリットが存在する。
俺の異能:支配はあらゆる生物、無生物を支配し、簡単な命令をこなさせる弱い異能だった。
強制的であれば自身より弱い存在でなければ簡単に抵抗されてしまい、抵抗された後は自身に強い不快感を感じさせてしまうのだ。
まあ、俺はそこら辺をいろいろな創意工夫や成長によって・・・、よって・・・
あれ、思い出せない。どうやって、成長させたんだ?
異能の使い方はわかる。なのに、なぜ・・・。
「エイ・・、エイト様!エイト様!」
「うん?ああ、すまない。もしかして準備ができたのか?」
俺はルーよりこの星の現状、どうしてあいつらを呼んだのか、そして何が最もこの現状を楽しめるかを考えた。
そして、たどり着いた答えはーーー
「魔王城正面に召喚陣、展開完了しました」
俺が魔王軍に入ることだった。
「それじゃあ、みんないこうか」
「「「「「「「すべてはあなた様の御心のままに」」」」」」」
―――1年半後 魔王城前
「人類連合〈インフィニティ〉代表 、識者 コマおよび勇者7名。魔王との講和会議参加のために参上した」
7人の白を中心とし、胸元に∞のエンブレムの入った衣をまとった勇者が門番に開門を要求する。
扉が開くとそこには7にんの魔族が待っていた。
「ようこそ、我が主の城へ。魔王軍七美徳師団が一つ、〈忠義〉の師団、魔将軍ミカと申します」
出迎えた7人の代表してしゃべったのは幻魔族の少女。
年はコマと変わらないように見える。
「どうやら1年半前から戦争の規模が縮小になったのは本当に魔王軍のそう入れ変えがあったからのようね」
「ええ、現魔王様とその宰相様によって魔王軍は良き古を残しつつ、新たな秩序と力を手に入れました。・・・故にーーー」
ミカが手をたたくとその場にいた全員を包み込む転移魔方陣が地面に浮かび上がり、気づけば白く広い施設の中へと場所が変わっていた。
「我々の手によってあなた達が魔王様を楽しませるに値するか、テストしていかせていただきます」
魔法に適し、モンスターの機能獲得した人類、魔族と爆発的な成長速度と適応能力を獲得した人類、人族による長い戦いの中つい1年ほど前、信託が下った。
神より使者『勇者』が人族を勝利に導くと。
貴族社会にて世襲制による政治の腐敗がひどい人族にこれほどうれしい信託はなかった。
これで、北の大陸を得て負かした魔族をどうするかなどと言った下種な考えを張り巡らせていた各国首脳部。
そして召喚された勇者がまず行ったのは、圧政者の粛清だった。
彼女たちは国々の政治体制や思想を聞き、怒りと使命をもってほかの勇者と結託し7カ国をまとめ上げ、意識改革、そして人族の連合『インフィニティ』を作り上げたのだった。
インフィニティは全員が思い出せない大切な人とともにあったチームであり、それを忘れないようにチームの名前として動いている。
こんな内部が混乱しているというのに魔族からの執行が防げたというのも魔族側で魔王の交代がったためだ。
今の魔王、その側近全てが新たな魔王とその右腕によって消え、新たに玉座に座った王に対しての内乱が発生したからだ。
外敵を気にせづよくなった私たちは新たな組織を瞬く間につくりあげた。
前の世界の経験を活かし、順調な組織をみんなで作り上げ人族としての結束も高く互いの国の交流を深めたことによる国力、いや種族としての力の向上も果たせた。
我々7人はいつしか崇められ、多く仲間ができた。
しかし、前の世界ほど組織に勢いがなく、そして私たちのモチベーションも上がらなかった。
0から1にすることはできた。
でも、その1を100や1000に一足飛びに持っていけないのだ。
そして、1年後。
新たにまとまった魔族に対し、私たちも進行を再開。
私たちの最前線に置いて戦い。
そして、戦いは拮抗。いや、少し押され気味だった。
おかしい。本当ならばわたしたちが圧倒してしかるべきなのだ。
しかし、現実は魔王軍に現れた新たな魔王の圧倒的カリスマと戦略によって私たちが苦戦を強いられていた。
そんな中突如として届いた停戦協定の提案。
私たち7人を呼び出し、魔王城に乗り込んだ私たちを迎えたのは7人の美しい少女にして新たなる魔将軍。
彼女たちは私たちの切り札〈七大罪〉と正反対の性質をもつ〈七美徳〉の内包者だった。
目覚めて間もないのか、使い方のたどたどしい彼女達になんとか勝利を収めた私達。
「みんな、よくやりました。下がって結構です」
気づけば先ほどの子たちなどより明らかに強い女性がそこには立っていた。
女神のような美しさ。しかしそこには神聖はなく闇の気配とどことなく自分の中に眠る鎖が共鳴しているようだった。
「私は魔王軍宰相位 ルー。これより魔王様が参られます」
すると、魔将軍たちは部屋の隅に並び片膝をついて頭を垂れる。
部屋の奥に螺旋階段が現れ、上より降りてくる足音が聞こえる。
「久しぶりだね、みんな。俺が、魔王だ」
その声を聴いた瞬間私達は顔を上げ、魔王の顔を見て失われた記憶が目覚める。
ああ、・・・なんで、なんで、忘れていたのだろう。
ああ、私はあなたに全てをささげたというのに。
私たちは心から泣いた。
こころから会いたい方に会えたのだから・・・。
「「「「「「「ご主人様(主・エイト・マスター・Mr.ハチ・にいさま・馬鹿エイト)!!」」」」」」
こうして、2種族は手を組み発展していった。
そしてこの世界はやがて魔族を「ブレイファー」、人族を「ライファ―」とし、のちの世に神格として持ち上げられる魔王と勇者によって人魔対抗大運動会という平和的興行の盛んな世界になっていく。
そしてそこに、新たに呼ばれた転生者が世界に新たな風を呼び起こす・・・。
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