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ヴァルハラ×エデン  作者: キース
【第一章】 平凡だった日常がドタバタに!!
7/14

『ヴァルハラ×エデン』作戦

地球


キース視点



静かだ…こののどかで青々とした自然が美しい地球にきっと彼らはいる。本当は戦いはしたくない。でもなぜ戦いはしなければならないのか。そうそれは守りたい人がいるから。


妹のイブもここにきっといるだろう。この戦いに巻き込まれなければいいが。そもそも僕がオーディンと仲いいのは昔会ったことがあるからだ。一般人がヴァルハラ宮殿に何故来てるのか疑問に思ったことだろう。


オーディンもその件については一言も話さない。何故なのか、過去は振り返りたくないのか、あるいは守りたい人がいるからなのか。よくわからない。けど今は道という道を歩かなければならない。


本当は僕だって戦いなんてしたくない。けど僕はこの道を選んだわけだ。


「よし着いたぞ、敵がいるか確認しろ」


こんなことを考えるなんて自分でも珍しい。けどもう一回考えた方が、自分を見つめあった方がいいと思う。何故戦いをするのか。勝っても負けてもどっちも被害がでる。まるで互いを傷つけているようでこっちは悲しくなってしまう。


「オーディン様、10時の方向にレーダーが反応してます」


「うむ、近くにいるんだな用心しとけよ、キース大丈夫か?」


でも今は守りたい人がいるから、助けを求める人がいるからこういうことになるのかもしれない。


「おい、キース」


うん、なんとかしてでも妹を助け…


「キース大丈夫か?!なんか考え事があるのか?」


「い、いえなんでも…それより早くこの戦いを終わらせましょう、このままだと地球が滅びてしまいます」


「そうだな、よし進め!」




ハヤト視点


「キース遅いね」


時計の針を一秒一秒眺めながらそう呟いた。


「きっと来るよ、大丈夫でしょ、それよりなんだか曇ってきたわね」


今日は天気予報では、雨とはいってない。まだ梅雨の時期でもなく、桜が満開の季節のときだ。


この雲域、恐らくこれはダース星によるもの

急がないと地球はこの雲に包まれて一生晴れる日が来ないだろう。


カーテンを開けてみると外は静寂の闇に包まれていた。まるでラグナロクのときと同じように。


ドンっとドアを叩く音がする。キースだろうか、俺は玄関にいきドアスコープの方を見ると青い髪の青年が立っていた。キースだ


「キース待ってたぞ!!」


「すまない、遅くて。援軍などを呼んでいたから。もしかして間に合わなかったか」


キースが心配そうにいう。急いでたせいか、汗疹がでている。立派な青い髪も今はくしゃくしゃになっている。ひどく疲れきっているようだ


「少しは休憩した方がいいんじゃないか?飯はまだだろ?」


ハヤトは気を使っている。僕はハヤト達には迷惑をかけたくない。


「大丈夫だ、ただ少し緊張してるだけ、気を使ってくれてありがとう、僕はもう行くよ」


キースが玄関の方に行き、右手には剣が握られてた。その背中をずっと見ていたハヤトは別に何も言うことはなくただ暖かそうな目で彼を見ていた。


いよいよ、戦いが始まろうとしている。のに俺は緊張感を何一つも出さない。俺も大事な人がいるのに、キース達とこの地球を守りたい、そう言ったがキースに行ってはならない。この戦いは遊びじゃない。それに君をこの戦いで犠牲にはさせたくはない。


そう言われた。やっぱり一般人には無理なのか、そう思ったが自分で考えてみると確かにキースの言う通りだと思った。


「守りたい人がいるか…」


そういえば妹がこの地球に来てるらしいな。俺は何もできないと思うけど応援ならできる。


「よし、俺らもいくぞ」


「ほ、ほんき?!相手が誰だかわかってんの?」


勿論本気だ、このままじっとしてるわけにはいかない。それに俺らが住んでいるこの地球を守りたい。人間は森林伐採、環境問題や汚染、オゾン層の破壊など色々な問題がある。なにがいいたいのかというと、人間は地球への感謝を忘れてるのだと思う。


それどころか地球が崩壊している


だから守りたい。俺らはずっと守られていた。今度は恩返しをするべきだと思う。いつまでも…


外に出てみると更に雲域が怪しくなった。キースは大丈夫だろうか。心配になってくる。


「本当に行くの?危ないと思うんだけど…」


俺は何も言わずに一歩ずつ進む。熱い、暑いんじゃなくて熱い。この熱さはとてもじゃ耐えられない。


「ねえ、帰ろうよ…」


1回撤退した方がいいかもしれない。


「熱かったなー、なんだろうあの灼熱のように燃えてたのは」


そう、撤退する前に何者かの影が見えたのだ。シルエット的にはトカゲっぽかった。もしかしてこれがサラマンダーという精霊の仕業なのか、恐らくダース星の奴らが連れてきたのだろう。


この熱さで考えてみると一匹ではないようだ。困った、これじゃ外に行けないじゃないか。俺らはここで待機するしかないのか。まるで牢屋に閉じ込められて、周りを火炙りにされてるみたいだ。


この地獄のような熱さ、家のエアコンをつけても効果がない。電線が切れてるようだ。


キースはこのことに気づかなかったのか、普通なら避難させるはずだが…


キース視点


「くっ…敵に囲まれたか?!」


紅く燃え尽きるような灼熱の炎を纏ったゴーレムやドラゴン、それにサラマンダーらしき者もいる。この状況はかなりやばい


それにキースの属性は氷、炎が弱点となっている。このままずっといたら大変な事になるだろう。


「キース大丈夫か?!皆のもの撤退だ!」


この熱さに耐えられないのか1回軍を撤退しようとしている。キースはその行動について納得しない


「このまま撤退しても無駄ですよ、熱いなら寒くすればいいのです」


と、手を上げ十字に動かした瞬間氷の塊が現れ周りを凍らせた。


そうこれが魔法というもの。魔力というのを消費させて出すものが魔法。それぞれ適した属性がある。


ここで有利な魔法は氷と水。


氷は炎に弱く、炎は氷にも弱い、水は炎に強く風に弱い、それぞれ属性には弱点があるのだ。ただし光と闇は例外として


「おお、辺りが凍ったおかげで熱くなくなった、しかし歩きづらくなってるな」


一気に凍らせたせいで氷柱のようなのが所々できている。刺さったら痛いっていうレベルじゃない。


「しかし凍らせすぎでは…しかもただの氷ではない、かなり上級のいや、神級の魔法だな、キースお前は一体何者だ?」


フレイはキースの魔法でビクッりしているがそれをオーディンが止めた。


「まあまあ、キースはただの冒険者だよ、冒険者くらいなら普通じゃろ」


それもそうかと何故か納得するフレイを見ていたトールがニヤニヤとしている。


「何ニヤニヤしている、とりあえず先に進もう、なんだか冷えてきたぞ」


確かに少し凍らせすぎたかな、自分は耐性があるからそこまでわかんないけど


周りを見ると弱りきったサラマンダーが横たわっていた。それを見たトールは目を輝かせ


「これ持ち帰っていいか、サラマンダーの皮には火に耐性があるから」


「そうだな、よし1回帰還しよう、今からワープホールを作る。みんなそれに乗れ」


大きな穴のようなのを出現させると、みんなはそれに乗り込んだ瞬間眩い光に包まれて消えていった。


ヴァルハラ宮殿


さて、ここからどうするか…まずは火の耐性が強い防具を揃えないと。さっき手に入れたサラマンダーの皮を剥いで肉は怪我した時の薬になるため、残しておくか


「しかし、サラマンダーを野放しにさせるなんてな…一匹じゃなくて何匹もいるから」


「うむ、しかもあの熱さのせいで周りがうまく見えなかったな、誰か熱察知スキルをもっとる奴はおらぬか」


熱察知とは熱さを感知させ、どこに生き物がいるのかわかる便利なもの。生きてるものに向ければ体温などがわかる。それがあれば見えないところも貫通させるからかなり重要なスキルだ


このスキルを習得させるには属性が火か炎ではないといけない。ヴァルハラに火属性のやつは…


「ソロネ、あいつならこのスキルを習得できるはずだ」


なるほど確かにいつも火のタイヤみたいなのを回してるしな、よし彼をここに呼ぼう。


オーディンがトランシーバーを出すと、エデンの園に回線を繋いで


「もしもし、ソロネはいるかね?うむ…いや、なに」


「どうしました?」


キースが心配そうにいう


「いや、彼はさっき出掛けたらしいのだ。おかしいな、どこも行かないとか行ってたのに」


なんだか様子がおかしいので、エデンの園に行くことにした。のだが…


ワープホールが使えない。実はエデンの園に行くには2つのワープホールを使わないといけないんだが、1つ故障してしまっている。これも何者かの仕業なのだろうか


「どうしましょう、炎を使えるものが1人もいませんね」


ソロネは一体どこへ行ってしまったのか、何故ワープホールが使えないのか、全てが謎である。


「もう時間がない、こうなったら行くしかないな、また何かあったら時間を止めればいい」


「しかし、ワープホールが使えないのなら時間は止められないのでは」


あ、そうだったと残念そうに俯く。


「炎を使える者…誰でもいい、誰かおらぬか」


「ここにいるわよ」


紅い炎みたいに燃えている髪をした女の子が立っていた。





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