プロローグ
息抜き的作品。
「よっし、僕は決めたぞぉぉぉぉ!」
黄色い雲の上に建つ真っ白な神殿のとある一室で、神様がこんなことを言った。
「バカですか?アホですか?それとも……………お菓子の時間ですかっ!?」
神様の書類の処理を手伝っていた主天使はそう聞き返す。
お菓子の時間を増やすとかだといいな、と。
しかし、世とは常に無常である。
「なぁーに言ってんだよガブリエルゥー。君この前散々ダイエットとリバウンドで悩んでだじゃないか!……………そんな君に菓子を食べろなんて酷いこと言えないよ?」
その神様の言葉にガブリエルは驚き、落ち込み、そして静かに頷いた。
「えぇ、そう………ですね。お菓子は………………当分がまん、します。」
神様ですらガブリエルの普段のクールビューティーっぷりとはうらはらの、幼稚な子供が渋々我慢するかのような状態に静かに戦慄する。
コイツはヤバイ。何がヤバイのかよく分からんが、とにかくヤバイ。ありのままこのガブリエルの状況を伝えるとなると『クレイジーな匂い』が……………。
これ以上は止した方が良い、神様の超直感はそう感じた。
「で、でね?何を決めたかっていうと、次の暇潰しさ。スゴイ良いことを思いついたんだよ!」
「良いこと……………ですか?」
「そう、いいことさ!それはね……………。」
ガブリエルは思わず唾を飲み込んだ。
神様の考える暇潰し。
それはきっとお菓子のことを忘れさせることが出来るほどの暇潰しに違いないと。
「そう、第700124560246723世界の生命体約100体にチートを与えようという試みさぁっ!」
「…………。(また今までと似たようなことを)」
そんなこんなで、100体ぐらいの今生まれてくる生命体にチートを与えた。
同時刻、とある洞窟にて。
ゴブリンの雌が、ゴブリンの子を生もうとしていた。
ゴブリンにはオスしか居ないはずだ。
そう言う人も居るだろう。
しかし、それは間違いなのだ。
ゴブリンは確かに通常オスしかいない。
だが、苗床となる別種のメスが手には入らない場合に置いてのみ、オスからメスへと性転換を遂げる。
そうすることにより、子を増やし子孫を爆発的に増やすのだ。
閑話休題
その洞窟で生まれた一匹のゴブリン。
そのゴブリンにあるチートが与えられた。
そのチートの名を『超知性』。
知力という知力を信じられないレベルで引き上げるその能力により、そのゴブリンは赤ん坊ながらに自意識がハッキリしているゴブリンとなった。
全ては、そこから始まったのだったーーー
次回から量が増えます。
だいたい1500~3500ぐらい。
ただし更新遅めになる可能性大。