表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おにく1000% ~おい俺の筋肉~  作者: 竹月 力内人
第0章 ダンジョンでマッスル100%
9/13

8.201日目~252日目

ちょっと短いです。

そして予定を変更してダンジョン編はこの話を入れて残り3話となりました。

201日目~205日目


 フロア5を探索。森のダンジョンに出てくる敵はウルフィアという大きな狼。攻撃力や防御力は無いが、素早い動きのモンスターである。早速懸念していたモンスターの登場だ。

 こっちから攻撃しても避けられてしまう。仕方ないので考えていた対処方法を実行する。

 簡単に言ってしまえば迎撃。カウンターだ。爪で引っ掻くなり、牙で噛みつくなり、接近して攻撃してくるのだから、それに合わせて攻撃をするだけ。しかし言葉だけだと簡単に感じるが、意外と難しい。早い段階でカウンターを準備すれば攻撃を中止し離れていく。逆に遅ければカウンターが入る前に攻撃をくらい、ノックバックしてカウンターが出来ない。その時は【マッスルハイ】状態になってしまうので、遅いカウンターで攻撃されてもノックバックせずにウルフィアに攻撃が向かうので、すぐに戦闘は終わる。

 だからといって【マッスルハイ】に甘えてばかりでは進歩しない。素早い敵へのカウンターを練習する良い機会なのだ。実戦感覚に磨きをかけねば。

 ということで2日間探索を続け、LVが3上がりカウンターにも慣れてきた頃ボスに挑戦した。

 ウルフィアキングとかそんなだろっと思ってたら、ウルフィアクイーンという雌だった。

 サイズは更に大きくなっているが、何よりも厄介だったのが遠吠えするとウルフィアが数匹現れることだ。倒せど倒せど呼ばれる。

 そんなの無視してウルフィアクイーンを倒せよと思われるが、【マッスルハイ】な俺にとって売られた喧嘩を買わない訳にはいかない。

 俺がバテるのが先か、ウルフィアクイーンがバテるのが先か、勝負!!

 

 僕の意識に戻った時は3日が経過していた。酷い眠気になにやら沢山効果音が鳴っていたが気にせずさっさと帰るが、驚くことに転生できるのだという。つまりLVが12上がった事を示す。まぁ2日間狩り続ければそれもそうかと、惚けた頭で考え転生先を日本人で選択、その後出てきた選択肢、“武器”“防具”“その他”から“その他”を選び、出てきたスケルトンの何かを持って即行でベッドへダイブした。




206日目~235日目


 翌昼、途轍もない空腹で目が覚めた僕はガムシャラに食事をして一休みすると、シャワーを浴びて更に大きくなった自分の身体を堪能したり、スケルトンの何かがマスクだったので身に付けステータスを見て驚いたりしていた。

 因みにマスクの名前は〈エアーマスク〉という。完全に透明のマスクで、しかも装着しても着けている感覚が全くない。鏡で確認するが、顔がマスクに潰されている訳でもなく、髪ですら全く何も変わっていない。マスクを装着していないのかと感じて手で首の辺りを触ると、しっかりとマスクをしているだろう境目の感触がする。まったく不思議なマスクだった。

 日課の柔軟と套路をするが、套路でわかる勁の流れが異様に良くなっている。3日間戦い続けたのだから、それもそうかと納得。

 昨日入った30万という大金があるので、またゆっくり出来ると30日間を中国武術のお勉強に費やした。




236日目~241日目


 フロア6の探索を開始する。出てくるモンスターはウルフィアだが、今回は集団で現れる。交互に襲ってきたり、同時に襲ってきたりと多彩に連携してくる。更にマインウルフィアというパリパリッと雷を纏ったウルフィアも混ざって現れ、攻撃が当たると雷で身体が麻痺する――んだと思う。攻撃をくらって一瞬身体が痺れたかと思うと、【マッスルハイ】が発動してしまい、状態異常が無効化されるので、実際麻痺するのかがわからないのだ。そんなわけであっさりとマインウルフィアを倒しつつ探索を進め、LV20に上がりながらも2日目に探索を終え、準備を整えてから3日目にボス部屋に入った。

 現れたモンスターはウルフィアキング&ウルフィアクイーン。ウルフィアキングはパリパリッとしているのでマインウルフィアの上位種のようだ。

 キングはマインウルフィアを呼び、クイーンはウルフィアを呼ぶ。総勢6体のマインウルフィアとウルフィアが襲いかかってくる。ウルフィア達の後方ではキングとクイーンがこちらの様子を伺っていた。そして僕の後ろでは妖精さん(マッチョ)応援(ポージング)している。別の兄貴(マッチョ)を呼ぼうかと考えるが止めた。今回は食事も持ってきてるし充分に睡眠も取った。長期戦の準備は万全。さぁ修行といこうか。

 3日目にウルフィアクイーンが脱落。4日目にウルフィアキングにトドメをさし長い長い戦いは終了した。連続効果音の後、帰った僕に60万の収入が知らされ、転生の案内が来た。ボス戦でLVが20上がったらしい。いつもの様に日本人を選択。

 出てくる選択肢は“索敵”“鑑定”“武器術”“体術”“魔装術”“魔砲術”“信仰術”“精霊召還術”“妖精強化術”“魔獣召還術”である。“妖精召還術”が“妖精強化術”に変わっているが、それ以外は一回目の転生の時と変わらない。

 待ち望んでいた選択肢に胸が高鳴る。“妖精強化術”も取りたいと思うが、コレだと決めているものがすでにある。

 “体術”だ。

 前に考えていたときに気付いた事があった。それは転生時の選択で選ばれたものは僕の考えや思いから創られているのではないかと。

 最初の選択で得た“妖精召還術”は筋肉の妖精を召還する術だった。次の選択で得た“種族特化取得”これも“鬼の貌”という筋肉に関係している。しかもある漫画の影響が見て取れる。これは潜在的に僕が筋肉に拘っていたからではないだろうか。次の“その他”からの〈エアーマスク〉これは筋肉とは関係無いが、自分が欲していた様な機能と、これもある漫画から来ているのだと思われる。

 だからこそ僕は自己流でもと勉強し練習した。それが八極拳。〈エアーマスク〉を得たことで、僕の考えや思いからなのだとほぼ確信を得た僕は“体術”を選べるのを待っていたのだ。

 そして待望の選択肢。

 僕は感慨深く“体術”を選んだ。そして身体は作り替えられる。より大きく、より強固に。




252日目


「おいっ! 責任者出てこい!!」

 僕の叫びが室内を埋め尽くす。

 いや、マジで出てこい!

 ホントバカにしてるだろ僕の事!!

 ありえない。

 マジアリエナイ。

 なんだこれ。

 なんですかこれ。


 【高田流戦闘術(マーサルアーツ)】:高田勝が改組となる中国武術を祖とした戦闘術。使用可能技【巨人の剣刃(ジャイアントチョップ)


 中国武術を祖とした戦闘術は僕が考えていた通りだ。うん。【巨人の剣刃(ジャイアントチョップ)】これもちょっとツッコミたいが、まぁいい。

 だが、【高田流戦闘術(マーサルアーツ)】なんだこれは!!

 普通に読みも【高田流戦闘術たかだりゅうせんとうじゅつ】で良いだろうに、なぜにマーサルアーツにしやがった。

 マーシャルアーツにかけたかったのか?

 上手いこと出来ましたってか?

 単なる駄洒落じゃねぇかぁ!!

 ふざけんなボケがぁぁぁぁぁ!!

 

 いつの間にか入っていた頭のスイッチが切り替わる。

 うわっ、あまりの怒りでスイッチが入っちゃってたよ。

 スイッチ入ってある程度発散できたからか、気持ちが落ち着いてきた。

 自分の名前で遊ばれた様なもので、僕が怒るのも仕方がないことだ。

 まったく。僕をこのダンジョンへ連れてきた存在がいるのかわからないが、ふざけたシステムである。


 何度か深呼吸して更に落ち着いた僕はとりあえず【巨人の剣刃(ジャイアントチョップ)】の説明を見にステータスに入り、【高田流戦闘術(マーサルアーツ)】に集中した後に【巨人の剣刃(ジャイアントチョップ)】に集中する。


 【巨人の剣刃(ジャイアントチョップ)】:巨人の如く強烈な踏み込みと生体マナを練り込んだ剣刃で相手を斬る。ATK×1.2 HP-100

 

 説明とは別に隣に表示された自分の姿が、一つの動作を象る。

 右足での震脚。同時に振り回す様に右腕を後ろから前へ振り下ろす。その際腕が真上を通過するときに光り、1m程伸びた。

 全体的な動きは心意六合拳(しんいろくごうけん)のような力強い動き、だが下半身の動きと震脚は完全に八極拳、そして腕の回し方は劈掛掌(ひかしょう)

 中国武術の混合技だ。僕が考えていた八極拳主体の体術とはちょっと違うが、充分勉強した甲斐があったと言える。

 だけどなんだろう? 何か違和感を感じる様な気がするのは。

 使い続ければわかるだろうと楽観的に考えてしまった僕は、熟練度が上がり次の技を得たときに驚くことになる。そしてそれが僕の戦闘に多大に影響を及ぼすことになるのである。




〈エアーマスク〉は次々回に説明します。まぁわかる人にはわかるかな?

高田流戦闘術(マーサルアーツ)】の真の姿は次々回に持ち越し。つまり最終的な先頭スタイルはアレなわけです。

さぁ年内に終わらせられるか微妙になってまいりましたが、残り12時間よいお年を。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ