043話 ウイタール王国のムーランの街へ入国する。
この作品を選んで、お読み頂きありがとうございます。
この物語はフェイクションです。
物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。
ウイタール王国の国境の街であるムーランの街へ1時程並んで漸く入国する事が出来ると門の前にある広場を通り過ぎて、私達は歩いてムーランの街並みを見て周る。
「オー、ここもやっぱり荷馬車が多いね、商業の街と言った感じなのかな」
ルミカが街路を行き交う荷馬車を見て感心する。
「本当ね、とにかく冒険者ギルドへ行きましょうか」
ケイナが行き交う荷馬車を見ながら、先ずはこの国の情報収集のために冒険者ギルドへ向う事を最優先する。
門の広場の正面に在った幅の広い街路を歩て行くと、宿屋と食事処が多く建ち並んでいるけど、宿屋と宿屋の間に馬車の停車場が在ったりするので幾分閑散とした感じにも見える。
宿屋から私達と同世代の冒険者らしい人達が出てくるのを見かけたので、ルミカがその中の3人組の獣人族の冒険者の一人の傍へ行き声を掛ける。
「すいません。貴方達は冒険者かな」
「うん、そうだけど」
「あっそう、私達はさっきこの街に着いたばかりなんだけど、冒険者ギルドへ行きたいだけど行き方を教えて欲しだけど」
「なら、俺達の後を付いてくれば良いよ、俺達もこれから行くからな」
「うん、そうなのね、なら、そうさせて貰うね」
「あぁ、いいよ」
獣人の若い男の冒険者がそっけない態度でルミカに返事をする。
同世代の獣人族の男から見たらルミカがとても美人に見えてしまい、照れくさくなってしまい、ついそっけない態度になってしまった。
私達はルミカと獣人族の若い冒険者のやり取りを見聞きして、ルミカが戻ってくると、そのまま獣人族の冒険者の3人組の後を付いて行き冒険者ギルドへ向かった。
「ここだよ、それじゃな」
ルミカが声を掛けた獣人族の男が振り返り、ルミカに一言告げてギルドの中へ入って行った。
私達もギルドの中に入ると、ケイナが直ぐに受付カウンターへ地図と情報を聞く為に一番列の空いている列の最後尾に並ぶ。
私達はいつもの様に依頼掲示板の方へ行き、どんな依頼があるのか見に行くと、流石に朝一なので掲示板の前には冒険者達が集まり、依頼内容を見てやりたい依頼票を剥がして行く。
「流石に朝の時間帯は混んでるわね」
私は久しぶりに朝の混雑した様を見て王都に居た時の冒険者に成り立ての頃を思い出す。
「そうね、久しぶりにこの時間帯に来たから何だか新鮮に感じわね」
ルミカも旅に出てから朝一で掲示板を見るのは久しぶりに感じてしまい、何となく初心に帰った気持になり新鮮味を感じた。
「オッ、綺麗な姉ちゃん達じゃねか、どうだ俺達と一緒にゴブリン退治に行かねか」
身体のデカいガラの悪そうな冒険者がハルカ達にナンパ目的で声を掛ける。
「ゴブリン退治ね、あんた達ですれば良いじゃないの、私達は間に合ってるわよ」
ルミカが強気で拒否をする。
「ハァ、随分と生意気な口を利くじゃねえか、俺達はDランクの冒険者だぞ、先輩の言う事には素直に聞かねと痛い目を見るぜ」
ガラのわるい冒険者がルミカを威嚇するように語気を荒げる。
「はぁ~、それを言うのならBランクの私達に対する口の利き方を間違えない事ね、何だったら、もうナンパできない様に股間の物を使い物にならなくした方が良いのかな」
ルミカはBランクの冒険者証を見せて逆にガラの悪い男を脅す。
私はルミカの脅しを聞いて、ガラの悪い男に悪戯してやろうと思い立ち、股間に氷魔法で少し冷気を送り冷たくしてみた。
「うっ、何だ。何かしたのか、ヤバい退散するぞ」
ガラの悪い男は股間が急に冷たくなったので、これはヤバいと思い立ち、直ぐに仲間を連れてギルドから出て行った。
「うっひひ、ハルカ、何かしたでしょう、でも面白かったからナイスじゃん」
ルミカは悪い笑みでハルカが魔法を使って悪戯して退けたのを褒める。
「うふふ、ルミカの脅しに合わせただけよ、でも初めてナンパと言うのを体験したわね、私達もナンパされる対象になったのかしらね」
私は今まで子供扱いされてたからナンパの対象外だと、こっちの世界に来た頃から今まで思っていたので、初めてナンパされてこれから大変かなと思った。
「そう言われるとそうだよね、これから気を付けないとね」
ルミカもハルカに言われて自覚は無かったけど、これからはナンパされるのかなと思うと憂鬱になる。
私達のパーティーの中で一番大人らしいと言えばケイナだけど、最近お胸が今はCカップくらいでスタイルも好いし美少女だと思うし、ルミカも美少女であるけどただお胸はBカップくらい。
私とニーナは童顔で美少女と言うより可愛い系なので幼く見えるけど、私のお胸がDカップとパーティーの中では一番大きいだけど、だからルミカに時々揉まれて悪戯してくるから困るけど。
「お待たせ、う~ん、ここのギルドは初心者向けの依頼が多いみたいだから次の街へ行こうか、この街はどちらかと言うと宿場街だって、特には面白い所は無いみたいだね」
ケイナは地図を手に持って見て、特に面白みも何もないので次の街へ行こうと決めた。
「ふ~ん、そうなんだ。それじゃ南門へ向かうのね」
ルミカはケイナから聞いてナンパされて不愉快な思いをしたので、直ぐにこの街から出る事に賛成だった。
「いいや、東門から出て突当りの街道を南下した方がルティタス公国へ行くなら近道らしいだ」
ケイナは受付嬢から聞いた話を皆に伝える。
それから私達はギルドから出て脇の路地に入り、クロちゃんと幌馬車を出して私とケーナが地図を持って御者席に座り、ルミカとニーナが後ろに乗って路地を抜けて、東門に向う表通りに出て馬車を東門へ向けて進めた。
東門に到着すると意外と街から出る荷馬車は少なく冒険者達が森へ行くために並んでいる方が多いくらいだった。
ケイナは門に到着して列に並んで馬車を停めるとニーナと交代して後ろに乗り込み、ニーナが私の隣に座り何時通りになった。
ただ東門からグレイサン山脈を見るとかなり近く見えて、山頂付近には白い雲で覆われていてあまり良く見えないけど、真上の空には青空が広がっていた。
東門の検問には半時も掛からないで通れたので、ケイナの言われた通りに、真っ直ぐ道を進んで突当りを左に曲がって南下して馬車を進めた。
進んでいる街道の右側にグレイサン山脈と麓から広がる森が割と近くに見えて、左側には森と言うよりは林と言った感じで、所々に木が伐採された所があった。
この街道を通る荷馬車が少なくてチラホラと見かける程度で、すれ違う馬車が少ない事からメインとは違い、どちらかと言うと裏街道ではないのかなと思った。
「あっ、そうだ、ハクを出すのを忘れてたわ、ハクおいで」
私はハクを出すのを忘れていたので直ぐに異次元空間から呼びたす。
「キャン、キャン」
「アハハ、ゴメンねハク、怒らないでね、その代わり街道に出て来た魔物を討伐しても好いからね」
私は少しご機嫌斜めなハクに謝り、街道に出て来た魔物の討伐を頼む。
「キャン」
ハクは主のハルカに謝れて頭を撫ぜられると、嬉しそうな表情になってニーナの膝の上でゴロンと横になりニーナに撫ぜられてうっとりとする。
今のところは何事もなく青い空の下で時々吹く爽やかな風を感じながら、右側のグレイサン山脈の景観を時々眺めながら、私は馬車の手綱を握り馬車を南方へ進めて行く。
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