037話 温泉の街 バランの街に到着する。
この作品を選んで、お読み頂きありがとうございます。
この物語はフェイクションです。
物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。
街道がグレイサン山脈沿いに広がるグレイサン大森林に沿って南側へ延び、私は馬車を進めて行くと街道に左側に水田が広がり集落が見えて来た。
「左側に広がるのは水田よね、ひょっとしてお米かしら」
私は水田を見てひょっとしてお米かと思い、次の街でご飯が食べられるのかと期待が膨らむ。
よく見ると街道沿いに用水路が通っており水も緩やかに流れているのが見えるし、水田の先の方には畑も在り所々に水車小屋があるのも見えてくる。
街道の先には木製の頑丈そうな立派な橋が架けられているのが見えて来て、山脈の方から河川が伸びているのが見えて来た。
「あっ橋があるはあんな橋を見るの初めてかも」
私がこの世界に来て木製で割と長い立派な橋を見るのは初めてだなと思った。
「そですね私も初めて見ます」
ニーナも長い橋を見るのは初めてだし、在っても小川の上に木を2本か3本が並べたくらいの人が渡れるくらいのお粗末なものだけ。
「橋を渡った所でお昼休憩しましょうか」
「そうですね」
ニーナも初めて見る立派な橋を見入っていた。
木で造られた立派な橋を通りながら長さ的には80mくらいあり、河川を見ると40mくらいの幅がある様に見えて、この世界に来て初めて見る大きな河川だなと思った。
私は橋を渡った先で馬車を停めて河川敷の石を積み上げて造られた土手の上で敷物を敷いて河川を眺めながらお弁当を食べた。
「でもこんな大きな河川を見るなんて初めてかも」
ケイナは土手の上から河川を見ながらパンサンドを食べる。
「うん、世界にはまだ見た事のない物があるんだね」
ルミカが幅の広い河川を見て、何となく初めて見た事に感動する。
遠くにはグレイサン山脈が見えて頂上付近には白く見えて、雪でも積もっているのかなと連想させるくらい綺麗な眺めであった。
「今日は晴天だから景色も綺麗に見えるわね」
私は眼下に見える河川に流れる水のせせらぎと、遠くに見えるグレイサン山脈の景色を見て心が清らかになる様に感じた。
こういう自然の美しい景色を見ると旅って好いなと思えるけど、この世界では旅をすると言うのは死と隣合わせなくらい危険で、盗賊や魔物に襲われるリスクが高いから気軽に旅が出来る環境ではないのが残念なところだ。
私達お昼休憩している間に3台4台と荷馬車が通り過ぎていたけど、バランの街までここから割と近いのかなと思った。
一時程お昼休憩を取ってからニーナが手綱を握り馬車を発車させてバランの街へ向けて街道を走らせると、街道の右側を見ると木製柵が連なっており、先を尖らせていたので魔物対策なのかと思った。
2時間ほど馬車を進めると遠くに白い煙が無数見えて来て、そのうち防御壁が見えて来たのでバランの街だなと思ったけど、街に近づくにつれて硫黄に似た臭いがして来た。
「うっ、何ですかこの臭いは臭いですよ」
ニーナは猫人族なので私達よりも鼻が利くので、かなりきつく感じていた。
「ニーナ、臭いがきついなら、これを付けてね、多少は匂いが防げるかもよ」
私は手製のマスクに魔法を掛けて消臭効果を掛けてニーナに渡す。
「ふぅ~、だいぶ匂いが収まりましたけど、ハルカさんは大丈夫なんですか」
「うん、一応平気かな、これは温泉の匂いかな、慣れれば大丈夫だとは思うけど、個人差があるからニーナは慣れないのかな」
「うっ、何か臭ってきたけど何の臭いだ」
ケイナが幕を捲り臭いについてハルカに尋ねる。
「うん、多分温泉だね、天然のお風呂場がいっぱいあるかもよ、前に居た世界にも似た匂いのする街があってね、怪我の治癒の為とか疲労回復とか美肌効果があったりと様々な効果があるお風呂があったりするのよ」
「へぇ~、なるほどね、それじゃ、宿屋に泊まってみるかな、一日中温泉に浸かるのも悪くはないわね」
「うん、そうね、ただニーナが心配だけど、匂いに慣れてくれれば良いけど」
「うっ、どうぞ私の事はお気になさらくても好いですよ、気合いで何とかしますから」
「グッヒー、ブルル」
クロちゃんも硫黄の臭いがきつくなって来てハルカに助けを求めて来た。
「キャン、キャン」
ハクもハルカに助けを求める。
「あっ、クロちゃんもダメなのね、チョッと待っててね、ハクもダメそうね。異次元空間で休んでなさいね」
私はクロちゃんに頭の周辺に浄化の結界を張って消臭効果を持たせ、ハクは異次元空間に入って貰った。
「ルピは大丈夫なの」
「キュピー」
ルピは自分で匂いが制御できるから大丈夫だとハルカに知らせる。
「ルピは大丈夫なのね」
「ねぇ、ニーナ門の手前で停まってくれる。途中から歩いて行きましょう。クロちゃんが大変そうだから、ねぇ、ケイナ門の手前から歩くから宜しくね」
「はい、分かりました」
「そうか、クロちゃんもこの臭いに耐えられないのね」
「うん、ダメみたいなの」
「うん、了解した」
ニーナが門の手前50mくらいの所で停車して、皆で馬車から降りてクロちゃんを結界を解除してから異次元空間に入って貰い、幌馬車はアイテムボックスに仕舞って歩いて門まで行った。
私達は門まで歩いて行き、門番に冒険者証を見せて門を通り抜けると、彼方此方から白い湯けむりが立っているのが見えた。
門の前の広場の先にはお店の看板が街路沿いに見えて繁華街になっていて、店先に並んでいるのを見ると温泉卵や温泉饅頭みたいのが売っていたので、私だけが懐かしくて驚いた。
「あれは温泉饅頭かしら、それと温泉卵か懐かしいわね、まさかこの世界でも売られているのね」
「ふ~ん、随分と変わった食べ物が売っているのね、これって美味しいのかな」
ルミカは見た事のない食べ物が売られているので何となく興味を持つ。
「何か一つ買ってみるか、すいませんこれを4個お願いします」
ケイナが温泉饅頭を4個買ってみる。
「毎度あり、4個で400ルティ頂きます」
「400ルティね、はい」
ケイナは400ルティを巾着袋から出して支払い、饅頭を4個受取る。
ケイナから皆に饅頭を1個ずつ配られれて食べてみたら、饅頭の中には小豆の餡子ではなくサツマイモみたいなのをこして少し甘みを加えた感じの餡子が入っていたけど甘みがあって意外と美味しかった。
それからさらに街の奥へ行くと湯気が立つ小川が流れていて、何にかお客さんなのか長椅子に座り小川の足を入れていて気持ち良さそうにしていたので、足湯みたいだなと思った。
私達も靴を脱いで長椅子に座り足を小川の流れる水に浸かると温かくて気も良く感じて、皆で10分くらい足を浸かって寛いだ。
その後は適当に宿屋を探して一泊料金が2食付きでお1人25千ルティとお高かったけど部屋の外に岩風呂が付いて何となく和風旅館みたいな感じたった。
女将さんの説明では夕食は食事は各自の部屋で召し上がっていただく方式ですが、食事が終りお膳を片ししだい従者が押し入れから布団を出して敷きます。
朝起きたら畳んで端に積んでから1階の食堂に来ていただき、バイキング方式で料理を選んで朝食を食べる感じでセルフサービスみたいな感じでした。
夕食は何と殆んど和食で久々の白いご飯が食べられて感動して、後は焼き魚や魚や野菜のてんぷらもあり、なんと醤油まであって感動しきりで涙が出そうになるくらい美味しかった。
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