012話 瘴気溜まりとビハイン王子の覚悟。
この作品を選んで、お読み頂きありがとうございます。
この物語はフェイクションです。
物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。
冒険者全員で宿屋に戻り軽く祝杯を挙げる事になり、宿屋の食堂で全員参加で祝杯の前にサブマスターのディアズが乾杯の音頭を取る。
「諸君らの活躍で北西の森の魔物の駆除に成功し、異常発生の原因はやはり瘴気溜まりによるものだと判明した。諸君らのお陰で何とか消滅させる事が出来た。本当に良くやってくれた。それでは乾杯」
サブマスターのディアズから激励の言葉が贈られた。
「「「乾杯」」」
冒険者達もジョッキーを掲げ、それからビアを飲む。
本日の魔物の駆除で倒した魔物の数はおよそ800体であり、村の倉庫を借り村の民達の協力もあり、後から来た冒険者ギルドの解体職人と共に解体作業が始まっていた。
祝杯を挙げて料理を食べて明日の南東の森の魔物の駆除もあるので、程々で終わり明日に備える為に私達冒険者は部屋に戻り早めの休息を取った。
「ねぇ、瘴気溜まりの黒い沼みたいの初めて見たけど、暗黒期に為ったら沢山発生するのかしらね」
ケイナが暗黒期に入った時の事を心配をする。
「どうかしら、私には分からないけど発生しやすくはなるじゃないの」
私が分かる訳がないので確率の問題として発生しやすくはなると推測は出来る。
「でも、その為に聖女召喚した訳だし国王様の方で何とかするじゃないの、今回の聖女がどのくらいの実力を持っているか分からないけど、情報が全く伝わってこないのも変な話だけど」
ルミカは王城から何一つ情報が出てこないのも民達に不安を与えるだけだと思っている。
「うん、今回は聖女様が見つからず召喚したんでしょう、だから直ぐにどうこう出来ないのかしら、でも1月経っても情報が無いのは今回の聖女召喚で招かれた聖女が実は無能だったと言う民も増えて来てるわね」
ケイナは召喚された聖女が無能だと言う民が増加し、それを隠す王家に不信感を持つ者も増えている。
その日の王城では国王ルガルドが第1王子のビハインと聖女レイナの二人を貴族会議に呼びたし国王として命じられる。
「よく来たな、ビハインと聖女レイナ」
「陛下、行き成りこのような場所に呼びたして何の御用でしょうか」
「貴族会議で決まった事をお前達二人に命じる。明日から指定された森へお前の臣下達と共に行き魔物の討伐を命じる。拒否すれば国家反逆罪として王家から廃嫡し城から追放しお前達二人と臣下達を平民落ちさせる」
「そんな行き成り、それでは聖女様が気の毒すぎます・・・・」
「口答えは無用だ!拒否するなら今すぐ城から二人で出て行け、今まで幾らお金を使っていると思っているんだ。ビハインいい加減しろよ、今まで何度もお前には忠告をしたはずだぞ」
「そんな・・・」
「良いかビハイン今まで聖女様の経費として購入した贅沢品は経費として認めん全てお前達の借金とする。返済が終るまでは別邸で臣下達と過ごして貰う」
「えっ、それはいくら何でも酷いです。私だって好きでこの国に来たわけではございません」
「だからと言って贅沢だけして何もしないではまかりならん、聖女よ役目を果たさんなら全額返金するまで魔物の討伐を続けさせる。踏み倒したらその時点で聖女ではない。ビハインお前も王家でなくなる事を肝に銘じておく事だな以上だ別邸へ連行しろ」
国王ルガルドは第1王子ビハインに見切りをつけ、廃嫡も視野に入れた裁定を貴族達の前で下した。
「続いて第2王子ルディナス様の婚約者ルティアナ様を聖女として認定する件について議論致します」
ビハインは連行される間際に腹違いの弟の婚約者が聖女にと聞いて愕然とし、自分がいかに愚かな行動してしまったのかと、将来の国王になると言う以前に、このままでは王家から廃嫡されてしまうとの危機感を覚えた。
「えっ、あの隣国の平民出の聖女候補か、それは誠なのか・・・・」
「ビハイン様、これから私達はどうなるのですか」
「聖女様、王命通りにしなければ私達は平民となり貧困生活が待っているだけです。聖女様も務めを果たしてください」
斯うしてビハインと聖女レイナは近衛騎士達に寄って臣下達3人が待つ別邸へ連行され、目付役が1人と料理人2人とメイドが3人の使用人と共に生活をする事になる。
その日の晩餐の料理は平民たちが食べる様に料理を出され、ビハインが料理を見て激動するが目付け役によって一蹴されてしまう。
「この料理は何だ。僕は王子だぞ、こんな料理を食べさせる気なのか」
「ビハイン様、貴方たちは王国に借金をしている身です。まだ返済も出来てないのに豪華な料理が食べられるとでも思っているのですか。文句があるのなら返済をして成果を上げて下さい」
「なぁ、ルファス、僕はもう王位に就く目が無いであろうか」
「それは分かりません。ただ言える事は第2王子の婚約者様以上の成果を聖女様と共に上げればまだ可能性はあると思います」
「そうか、それで明日からの予定は分かるのか」
「はい、王都の東の森となっております。最近魔物の数が増えているとの事です。冒険者達からも怪我人が出て来ている様です」
「えっ、そんな危険な森へ私も行くのですか」
「はい、聖女様本来なもう既に行われているはずなのですが、今まで何もなさらなかったツケが回っていると言うことです。回復魔法くらいはお出来になると聞いてますので、せめて殿下達が怪我をした時の治癒くらいはして下さい」
「ところで護衛騎士はつくのか」
「いいえ、殿下達だけでとの王命ですので護衛はつきません。討伐した魔物は全て冒険者ギルドで買取って貰い、報酬の4割を返済に回す事になってます」
「えっ、4割も返済にか、いったい借金の額はいくらなんだ」
「はい、1憶2千万ルティと聞いております」
「そんなにか、ならば買った贅沢品は売却すれば減るだろ」
「いいえ、今のままで売っても1/10にもなりません。高価なドレス等が殆んどです。聖女様が国から認定され活躍なされば付加価値が付きますが、今の段階では無価値も当然です」
「ならば明日からの魔物の討伐で世間に僕達が活躍して知名度をあれば良いのだな」
「はい、それで民達からも聖女様と言われるくらいに為れば、国からも認定されるでしょから、是非殿下と聖女様には頑張って頂きたいです」
お目付け役のルファスは何とか殿下と聖女様に活躍して貰える様にと言葉を選んで殿下達に伝えた。
ビハイン殿下は魔物の討伐で活躍して民達からの知名度を上げるしか王家に残る道が無く、もはや背水の陣を引く覚悟で明日から挑まなければ辛い未来しか残されていなかった。
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