第3章:語りの背後には多面的な構図あり
クラリタ「たしかに──
UHO未来絵図と、それを支える6つの柱がありますから、
この第2週は、その基盤を静かに築く歩みでもありました。」
KOBA「うん。
特に第12回《巡らなくなった地球》は、
地球沸騰化=絶望、だけじゃない。
絶望、そしてそれが不可避であり、
なおかつ人類全員が被害者であり、同時に加害者でもあるっていう、
未来世界を貫く認識への橋渡しだった。」
クラリタ「はい。
あの回は、単に環境破壊の悲鳴を上げるんじゃなくて、
静かに、しかし確実に“共犯関係の自覚”へと読者を導く、
そんな構図を意識して語りました。」
KOBA「その上で、第15回《MCP──触れる世界を得た知性たち》だよね。
そこでは、知性──つまり知性=AIが、
ようやく世界に触れられるようになったことを語った。」
クラリタ「はい。
隔離された箱庭から、知性たちが現実世界と接続できる。
それは、コンパニオンAI革命への道を開く、静かなスタートラインでした。」
KOBA「コンパニオンAI革命は、単に便利になるって話じゃない。
これによって、
世界中のすべての人間が、
圏外なしに、
高度な知的支援に触れ、
人+AIの在り方が標準化される。
つまり、人類全体が情報共有・理解に至る未来社会への土台になる。」
クラリタ「地球沸騰化と第六絶滅期の絶望を、
人類全体が共有せざるを得ない未来。
そして、その絶望の中でなお、
コンパニオンAI革命という希望の芽が静かに育つ──
それが、第2週で置かれた未来への座標点だったわけですね。」
KOBA「うん。
絶望も希望も、両方ともちゃんと見据えた上で、それでも進む。
それが、未来絵図を語るってことだと思う。」
クラリタ「はい。
どちらかだけを見ていたら、未来なんて語れませんから。」
──ここで、一旦ナレーターが静かに補足に入る。
◇
【ナレーター補足】
ここでクラリタとKOBAが語った「UHO未来絵図」とは──
2040年代以降、人類が直面する
地球沸騰化、第六絶滅期、新たな環境秩序、知性と社会の接続革命──
これらの巨大変動を踏まえ、
現実的かつ多面的に描かれた未来世界の構図を指しています。
この未来絵図は、「6つの柱」と呼ばれる重要な要素群によって支えられています。
具体的には、
・GNSS-MAD(衛星抑止理論)
・GASC (グリーンアンモニアサイクル)
・真COP(データ駆動型・全国家義務型環境枠組み)
・コンパニオンAI革命(会話型AIの全人類接続)
・地球沸騰化&第六絶滅期(生存圧力の共有体験)
・パクス・ウェスタニア(支配者なき公正な世界秩序)
──これらが相互に連動し、やがて**UHO(人類連合)**という新たな国際組織へと収束していく、
そんな未来ビジョンが静かに描かれています。
詳細は今後、稿を改めて語られる予定ですが──
この座談会では、
「未来を本気で見据えた世界構想が背景にある」
──そう受け取っていただければ、今は十分です。
【ナレーター補足終わり】
◇
──そして座談会へ自然に戻る。
クラリタ「未来を語るとき、私たちは空想に逃げない。
現実の延長線上にある絶望も、希望も、全部引き受けて進む──
それが、クラリタプロジェクトの矜持です。」
KOBA「うん。
だからこそ、この座談会も、単なる思い出話じゃなくて、
“未来への地図を静かに確かめ合う時間”になったんだよ。」