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LV3


「くそ、正直これじゃ俺たち薬草がなくなっちまうぞ。」


「LV3に来る前にもう一度LV2ダンジョンにいって野兎をもう一匹仲間にして切れ味を上げておけばよかったな。」


「いまさら遅いわ。」


要と幹久の発言通り俺たちはLV3ダンジョンをなめていたらしくかなりの苦戦を強いられている。というのも、モンスターは結局そこまで変化なかったのだが、防御力と攻撃力が半端なく上がっていたのだ。切れ味がそれほど+されていない今の武器では第二段階の武器をもってしても二回攻撃しなくては敵を倒すことができず、さらに敵の攻撃はLV1のボスより少し弱い程度のダメージに跳ね上がっており、野兎が二人の間を駆け回っているのにも関わらず攻撃を全く受けない俺とは違い徐々に削られていく二人は薬草を頻繁に使うしかなかった。


「せめて俺の攻撃に一撃で死んでくれたらお前らが野兎の効果で回復する時間を稼げるんだがな。」


「それこそ今さら遅いわ。とはいってもおそらくギリギリHPが残っているくらいだとは思うがな。お前の攻撃の後に俺のスタンダードボウの矢で一撃ということは切れ味が最高でもあと4上がれば一撃で倒せることになるんだからな。」


なるほど、後衛から攻撃できる代わりに極端に攻撃力の低いアーチャーの攻撃はそうやってあとどれだけ切れ味を上げればいいのかを解り易くしてくれる特徴があったのか。


「じゃあさ。悪いんだけどさっき拾った切れ味プラスの全くない弓で攻撃すれば切れ味があと幾つ必要なのかわかるんじゃねぇか?」


「さすが幹久。しかしそれは僕に死ねって言ってるようなもんだよ?」


「どうせこのままじゃガンちゃん以外薬草が尽きて死ぬんだ。死して屍だ。」


「了解、ホンジャマ挑戦してみるかね。」


俺の攻撃の後に要が切れ味プラスのついていないスタンダードボウで攻撃をしたが一撃では倒せず、二回攻撃で死んだ。ということは、もう一回LV2ダンジョンに行っていればかなり楽にクリアできたということだ。普通の人は切れ味をもっと上げてからダンジョン攻略に臨むことからも、俺たちの行動が異常だったのだろう。


「くそう。LV2が楽にクリアできて、しかも野兎まで手に入れたことに安心しきってたぜ。」


「さて、そろそろ俺たちは薬草の消費が明らかに回復に追いつかなくなってきたしここらであきらめて散るとするぜ。がんちゃん。お前は野兎とマジックランスの効果で十分ダメージよりも回復の方が多いみたいだから、このまま進め。ついでにノーコンテニューで行けるところまで行けよ。もちろん鍛冶屋で切れ味を上げるのもわすれるんじゃねぇぞ。」


「幹久。まじか?俺を一人置いて行くつもりか!」


中堅を守っていた幹久が倒れると、アーチャーではすぐ死んでしまうということもあってランサーにジョブチェンジをしてマジックランスで何とか対抗しようとした要もついに力尽きてLV3ダンジョンの後半といった場所で俺一人置き去りにされてしまった。


「ちくしょう。お前ら覚えていろよ。」


そうは言ったものの、今ですら薬草とマジックランスで消費<薬草獲得だった俺は野兎の効果で獲得の方が上回り、時間はかなり必要となったが、LV3ダンジョンを攻略してしまった。


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