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髪切り虫

作者: アァノルド
掲載日:2024/08/20

個性的な髪型の壁画で有名な「シャレントン遺跡」から、

太古の文献にある【髪切り虫】が生きたまま発見された。


この虫の驚くべき生態は、人の頭を棲みかにし、

髪から栄養を取るが、自分を髪の毛に変態させ、

その人にお似合いの様々な髪型を演出してくれるのだ。


この虫に世界中が夢中になった。


定期的なヘアカットと毎日のスタイリングが不要になって、

さらに日々素敵な髪型を提供してくれるのだ。


【あなたに毎日新しい綺麗を】

という、キャッチコピーで爆発的に売れ、世の中を席巻した。


だが、この素晴らしい虫にも注意点がひとつあり、

かごの中では絶対に二匹を一緒にしてはいけなかった。


人の頭を巣にした状態で近づくのは問題ないが、

頭から離してかごに入れたときに、

同性同士を一緒にすると、ケンカして死んでしまう。

異性同士を一緒にすると、すぐに増えてしまい栄養不足で死んでしまう。


オスとメスの区別が非常に難しく、必ず一匹一箱が原則だった。


だがやはり、守らない人はいるもので、

不注意で死なす人、どうにか増やして金儲けを企む人がいたが、

上手くいかずに死なしてしまっていた。


世界で美しいヘアスタイルの特集が組まれ、

こんな使い方ベストテンや、【髪切り虫】乗っけてみました、

といったドキュメンタリーも放送された。


世界は【髪切り虫】を謳歌し、正にヘアスタイル新時代の幕開けだった。


そして、様々なベストトレンドを欲しいままにした【髪切り虫】は、

その年の冬を迎えた時に一斉に、

シャレントン遺跡に飛んで行ってしまい冬眠に入った。


今まで栄養を吸われていた頭は、薄ら寒い状態となっていて、

まさに冬といった不毛の頭が全世界に出現し、

強制的に新しいトレンドとなった。


不毛となった人たちは、もちろん【髪切り虫】の冬眠開けをまったが、

同じ場所に集まった【髪切り虫】は、もちろん全て死んでしまった。





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