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プロローグという名の後悔
彼女のつく嘘は、優しい嘘でした。
私が彼女についた嘘は、ひどく残酷な嘘でした―――――――
なぜ、彼女への未練が残るのだろうか。
なぜ、前へ進めずにいるのだろうか。
彼女が消えてしまった後、ずっと考えていた。
大人になったら、未練を断ち切ることができるのだろうか。
まだ幼かった私は、ただ泣くことしかできなくて。
でも、それがせめてもの「償い」であったから。
中学生になった今、涙を拭いて、前をみて歩くことができるだろうか。
慟哭し、とても居苦しい場所に置かれても・・・・・。