お友達との会話
◇◇◇玲奈がゆく◇◇◇
「ねぇ!玲奈ちゃん、さすがに高校生になったら、誰かと付き合うよね?」
「そうだよ!中学でいったい何人ふったの?」
「そんなこと言われても、好きな男の子がいなかったんだもの」
「中学生の男の子なんてガキじゃない?」
「きっと、高校に行ったら、大人っぽい人いっぱいいるよね」
やっぱり女の子って、こういう話好きなのね!
玲奈は、他人事のように聞いていた。
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家に帰り、出かける前に仕込んでいった洗濯物を干した。
なんだか主婦っぽくて嫌だなぁ。
義父の物は、別にし再度洗濯機を回す。
そして、部屋着に着替えて、早速漫画を描き始めた私。
ウェブ小説に描いている物語を、漫画にもしてみたい。
こうしている時間が、私の至福の時間だ。
夢中になって時間を忘れていた。
3時位になって、鍵が開く音がした。
母と義父は同じ職場で、母は5時までの勤務で、義父は閉店の8時までだ。
数人の話し声と共に、お姉さんが帰ってきた。
キャーキャーと甲高い声の女の子の声と、男の子の声、そして、もう一人可愛らしく喋る男の子の声が聞こえてきた。
そして、私の部屋のドアがノックされた。
お姉さんだ。
「莉乃ちゃん、これ食べて!」
そう言って渡されたのは、紙袋に入ったドーナツだ。
「ありがとうございます」
開けられたドアから、お姉さんの友達3人がこちらを覗いている。
まつ毛バサバサ厚化粧のギャル風の女の子と、
日に焼けた顔の背の高い男の子と、
髪の毛長めの男の子だ。
「妹さん?可愛い!」
「摩耶とは大違いの清楚な感じだね」
「よろしくね」
とか話しかけてきた。
私は、頭だけ下げた。
「コイツがバイト先で貰ったんだ。食べてね」
そう言って、髪の長い男の子の髪をポンポンとしたお姉さん。
姉御タイプなのね。
一緒に暮らし始めたばかりの妹の私にも優しくしてくれるし。