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2話目♂♀︎!

…ん。

草原…かな…?

気付くとボクは、見知らぬ草原に寝転がっていた。

んー…そうだ、確か神様に出会って………



「あ。」



そう言えば神様がプレゼントをくれるって………

そう思ってふと隣を見ると……




「ん…う………すぅ…すぅ……


(…この子が、平行世界のボク…?)



可愛い子だなぁ……

いや、平行世界とは言えこの子も自分自身だからナルシストっぽいかなこの感想……

だけど、性別が違うせいか別の人みたい。

なのに、確かにこの子はボク自身だと感じて、隣に居て安心出来る。



(わぁ…あったかい…♪)



ぎゅっと抱きしめると軟らかな感触と確かなぬくもり。

我ながら(?)女の子らしい身体つきだね、平行世界のボク。

なんだか眠くなってきた。

あ、でもここは異世界…なんだっけ…?寝ても大丈夫なのかな。


とは思ったけど眠気には抗えず、ボクは意識を手放した。





視点♂→♀︎変更





「………ん…。」



あれ…私は殺されたはず………あ、いや、そうだったわ。神様とやらに会って異世界転生とやらをしたのだったわね。

まったく、そんなライトノベルみたいな事にまさか私が巻き込まれるとは………

神様?から与えられた知識によると、私の願い、『来世ではちゃんと自分自身も愛せる自分になりたい』を叶える為に平行世界の私が望んだ『平行世界の女の子として生まれてきた自分自身と異世界転生したい』と言う願いと合同にしたらしいわね。

……………ええ、…………………………ええ。


曲 解 過 ぎ る わ 。


と言うか、平行世界、と言う曖昧な括りである以上、無限に存在するのでしょうけど、何故この男の私(?)は私を望んだのよ。

見た所、男の割には可愛らしい顔…つまり女顔な訳だけど。

もしかして、恋愛絡みで何か拗らせたのかしら。

〔↑もしかしなくても正解〕


確かに私は私を愛したいとは願ったけれど、何処ぞの悪い運命の願望器とかじゃあるまいし曲解した叶え方にも程があるわ………!!

私は人並みに自愛出来る様になりたい、程度の感覚だったのだけれど!?

大体、自分自身と恋愛したいだとかとち狂い過ぎよ男の私!!

〔↑平行世界の自分自身の事とは言え辛辣〕


神様とやらは何故その願いを"私"を喚ぶ事で叶えようと思った訳!?バッッカじゃないの!?

〔↑神に対しても辛辣で草、まぁあの駄女神やらかしやがったしな。〕


と言うか本気なのねこの男の私………今もしっかりと私に抱き着いて幸せそうに寝ているし。

だったら無限にあるはずの平行世界の私の中から何故この"私"が選ばれたのよ………

ナルシストな世界線(個人的には嫌だけど)の私を喚びなさいよ!!

〔↑全くだぞあのド畜生女神め…!〕



はぁ…はぁ………

心の中で状況整理しながらツッコミ入れてたら疲れたわ………まったく。

まぁ、転生してしまったものは仕方ないし、一応、彼は私なんだからどうにかするしかないわね。

………好きになれるのかしら、そんな拗らせた(ナルシストな)私。

はぁ…………………………………………(クソデカため息)

〔↑はぁ………………(クソデカため息)〕



(とりあえず、知識にはあるから『ステータスチェック』をしておこうかしら。)



そもそも、この世界は所謂『剣と魔法の世界』。

魔物とか普通に居るから戦う術が無いと生きていけないわ。

…まぁ、非戦闘員が大半なのでしょうけど。

〔まぁね、だけど君のは戦闘職にしておいたぞ〕




名前:クロエ

職業:魔法剣士【Lv.1】

筋力B+ 耐久B+ 俊敏A++ 魔力C++ 幸運E

〔分かりやすく君に馴染みがあるゲーム風に表記してみた〕


状態:拘束


あー…ええ。拘束って今男の私に抱き着かれてるからよね。

えっと、後はアビリティやスキル…ね。


アビリティ(パッシブスキル)一覧

・家事 A 【Lv.5】

→炊事洗濯服飾と言った生活に必要な技術にプラス補正。


・近接格闘 B+ 【Lv.3】

→武器を使わない攻撃手段にプラス補正。

→回避行動にプラス補正、防具を装備していないと更にプラス補正。

〔これらは元々君が技術として持っていたモノだね、前世での君の経験がアビリティやアクティブスキルになっている。そうゆうものが何個かあるよ。〕


・魔法適正 C《地水火風》【Lv.1】

→最初から地属性魔法、水属性魔法、火属性魔法、風属性魔法を中級まで使える。

→威力も微上昇し、魔力消費量も少し減る。

→各魔法を使う事でスキルレベルを上げられ、上がると使用可能な魔法の種類、魔法の威力、魔力消費量の減少量が増える。最大Lv.10。

〔とりあえずすぐ死なれたら困るから魔法は使える様にしといた。〕


・剣術(我流) B−【Lv.MAX】

→剣を使用した時威力が上がり、剣の重量を感じなくなる。

ただし我流なので型や技は無い。

〔とりあえずすぐ死なれたら困るから我流とは言え剣はマスターさせといた。〕


・投擲 B【Lv.3】

→物を投げた時の威力と命中精度に補正。

最大レベル10。

剣術(我流)と投擲がレベル10派生スキル〖刀剣ブーメラン B〗を習得。



・双子の絆 EX

→クロムと共にいる間全ステータスに+補正。

→クロムの居る位置が把握できる。

〔願い関連のアビリティだ。どちらかと言えばクロム用。駄女神の奴入れ込みすぎだクソが。マジですまん。〕


・気配遮断 EX 《現在:OFF》

→敵から認知されなくなる。自身が触れている対象も効果範囲内。

〔クロムから認知されなくなる。(隠し効果:現在OFF)〕

〔君用に。クロムが嫌になったら隠し効果を使え。その後クロムがどうなろうが知らん。僕は君担当だから君の幸せを優先的に願う。〕



…………ええ、最後のアビリティに神様の善意を感じるわ。

多分、クロムって彼の事でしょう?

ありがとう神様、逃げるつもりだったから有難く使わせてもらうわ。

えっと…それじゃあスキルは………



アクティブスキル一覧

・かばう S【Lv.7】 《コモンスキル》

→味方の前に割り込み代わりに攻撃を受ける、成功時ダメージカット63%。

〔これも前世での君の行動から得たスキルだね。〕


・魔法剣 B【Lv.1】 《コモンスキル》

→使用可能の魔法を詠唱破棄で剣に纏わせて使用可能。

例:初級地属性魔法〔ロックブラスト〕を纏わせると鈍器化、更に追撃でロックブラスト発動(威力は半減)


>派生スキル

・魔法拳 A+【Lv.1】《ユニークスキル》

→使用可能の魔法を詠唱破棄で拳に纏わせて〔魔技〕として使用可能。

例:初級火魔法〔ファイアーボール〕を纏わせると魔技〔フレイムナックル〕が発動

中級魔法〔フレイムランス〕を纏わせると魔技〔フレイムジャベリン(使い捨ての投擲武器装備)〕が発動


・刀剣作成 EX《(!)ユニークスキル》

→魔力を消費する事で刀剣の作成が可能。

また、作成時の魔力消費量はほぼ必要無く、1分未満で回復する程度。

耐久力は無いので基本的には土属性魔法剣、サンドエッジを付与して使用する事をオススメする。

〔武器代の節約になるよ。〕


・二重魔法剣 EX 《(!)ユニークスキル》

→魔法剣スキルを重ねがけ可能になる。

〔刀剣作成に合わせて使えるようにしといたよ。〕


>派生スキル

・魔法剣オートサンドエッジ EX 《(!)ユニークスキル:現在ON》

→刀剣作成使用時、作成された刀剣にサンドエッジを自動付与。

〔実質このスキルのせいで二重魔法剣の効果は実感出来ないかもしれない。すまん。〕


・各種魔法 C 《コモンスキル》

→ロックブラスト(魔法剣使用時に剣を鈍器化)

→ロックフォール

→サンドショット(攻撃+目潰し、魔法剣使用時に剣を蛇腹剣へ変化)

→サンドエッジ(攻撃+切れ味回復、魔法剣使用時に切れ味増加+破壊不可付与)


→ウォーターショット

→ウォーターボール

→クリアアクア(状態回復魔法、魔法剣不可)


→ファイアーボール

→フレイムランス(魔法剣使用時に投擲で威力上昇を付与)

→バーンエッジ(攻撃+火傷付与、魔法剣使用時に威力上昇)


→ウインドスラスト

→ストームランス(魔法剣使用時に投擲で威力上昇を付与)

→ヒールウインド(回復魔法、魔法剣不可)



・アイテムボックス B〔EX〕【Lv.10】《コモンスキル》

容量は魔力比例で生き物以外はなんでも収納可能な一般的収納スキル。

〔但し君のは隠し効果で容量無制限だ、上位スキルにしとくと目立ちそうだからな。商人になりたいなら解放するけど。〕





なるほど……一通り必要そうなスキルは揃えてる訳ね。

魔技は面白そうだし、私のメインウエポンになりそうだわ。

せっかく神様が剣技を授けてくれたけれど。


〔気にするな。

ちなみに僕はこれからもヘルプ機能としてサポートする、気になることがあったら気軽に聞いてくれ、後は輪廻転生するだけだったはずの君を、女神の都合で勝手に喚んだせめてもの償いだ。

以降も何かあればコチラからも連絡を入れる。〕


そう…さっきから聞こえてた注訳みたいなのは神様だったのね。

色々とありがとう神様。変な事に巻き込まれたみたいだけれど………私、頑張ってみるわ。


〔うん、改めてよろしく。クロエ。〕



………。

それから、神様の声の気配…的なものは遠ざかっていったわ。



(さて、それじゃあそろそろ行動開始ね。)



気 配 遮 断 。


誰が女神なんかの思惑通り動くもんですか!!

当たり前でしょうが!!

私は気配遮断を対クロム版で発動して振り解き、行動を開始したわ!

さぁ行くわよ神様!私の冒険はココから始まるの!!


〔わぁ、知ってはいたけどクロエは前世より勇ましくなってない??〕












視点♀︎→♂変更


「ん……あれ………?」


目が覚めると、平行世界のボクが居なくなっていた………


「……うそ。」


え、なんで……?


〔すみませんクロム様………〕


え、なに!?


〔女神です。〕


あぁ、転生した時の…!?


〔はい………あの…すみません………すみません…………!

平行世界の貴方に、逃げられてしまいました…!〕


え…なんで………?なんで………ボクがボクから逃げるの…?


〔そのぅ…良くも悪くも常識人の方でして…『自分自身と恋愛したいとか馬鹿じゃないの!?』とおっしゃり………〕


……………そんなぁ………じゃあなんでそんなボクを喚ぶのさ………?


〔ほぼ同時にお亡くなりになった、女性として生まれた貴方をんだからです。〕


つまり、選べなかったって事…?


〔はい………例え逃げても逃げ切れないようにアンカーとしてのスキルも組み込んだのですが………別の神に対抗スキルを施されまして…………やはり最初から記憶も消して洗脳すれば良かったですね。〕


むぅ……やっぱり上手くいかないんだね。

自分自身相手なら考えも同じか似た感じになると思ったのだけど。


〔自分自身とは言え、平行世界の貴方となるとほぼ他人ですからね。〕


そうなんだ………じゃあ、ボクに従順な女の子は作れないの?


〔そうなると素体となる者を捕まえて洗脳ですね。〕


じゃあ、奴隷商から奴隷の美少女を助けたりしたら懐かれないかな。

異世界の定番だし!


〔どうでしょう…?確かにこの世界では奴隷が日常に存在しますが、基本的には大切に扱われますよ。

何せ労働力という商品ですからね。〕


悪い奴隷商とか居ない?


〔まぁ、探せば違法な奴隷商は見付かりますが、女性奴隷…特に美少女ともなると直ぐに娼館に保護されたり貴族に買われたりしますからね。

この世界では娼館は女性奴隷の心強い味方…最後の拠り所ですから、悪い娼館が先ずありませんし。〕


なら悪い貴族から助け出せば……!


〔すみません、そうゆうのは勇者様が直ぐに動いて助け出しています。

そもそも悪い貴族、と言うのは直ぐに駆逐されますからねこの世界では。〕


無駄に有能過ぎない!?;


〔魔物の脅威があるのでこの世界の人類はそんな事する余裕がないのですよ。

それより街に還元して全体を強化した方が自身の安全に繋がると理解している貴族しか生き残れないので。〕


えー…なにそれ…じゃあこの世界でも希望が無いじゃん………

はぁ…もういいや…、死のうかな…。


〔…ごめんなさい。〕


止めないんだ。


〔ええ、全て私が悪いので。

希望が無いとおっしゃるのであれば、無理にこの世界に縛り付けても辛いだけでしょうし。〕


そっか……じゃあ、終わりにするね。


〔はい。〕



習得してる魔法に即死があったからそれを自分にかけようとするとー



「きゃぁぁぁぁっ!?」



「女の子の悲鳴…?」


〔…死ぬ前に助けに行きますか?〕


「…優秀な勇者様とやらが助けに行くでしょ。」


〔いえ、勇者様も万能では無いので必ず来るとは限りませんよ。

そもそも間に合わないかもしれませんし。

ですが貴方なら私が転移させますから間に合いますし、貴方が助けに行く意思があるならサポートはさせていただきますよ。〕


「そっかぁ…じゃあ、うん。頼むよ。」


〔かしこまりました。〕



女神様の力で転移させてもらうと……



「…。」

(死んで?)


『ぎゃぅっ!?』


ーえっ?」



女の子が熊型の魔獣に襲われていたから自分に使うつもりで準備していた即死魔法を魔獣に放った。

魔獣は大した抵抗もなくあっさり死んだ。

うん。

ねぇ女神様?ボクの魔法ってもしかしてチート?


〔はい、レジスト不可の状態異常魔法と必中貫通の弓が貴方のスキルですね。〕


へぇ……?


〔ちなみに洗脳魔法も状態異常魔法に含まれますよ?〕


へぇ…!


じゃあもし平行世界のボクを見つけたら弓で動けなくして洗脳すればいいのか。


〔それはそうですが…先ず見つける事が不可能です。〕


そうなの?


〔はい、彼女の持つ隠遁スキルにはこちらが用意出来る看破スキルがありませんし。〕


そっかぁ…残念。



「あ、あの………?」


「ん?何かな。」


「えっと…助けてくれた…んですよね…?」


「…まぁ、成り行きで、だけど。」


「ありがとうございます!」


「…うん。」



可愛い子だなぁ…とは思う。

美少女かと聞かれれば中の上くらいだけど。


〔彼女を素体に人体改造と洗脳で貴方にだけ従順な美少女を作成する事はできますけどね。〕


え、そうなの?


〔はい、私は女神ですから。

なので私が人体改造と洗脳で貴方にだけ従順な美少女を作成しても勇者に倒される心配はありませんよ。

何せ女神の所業に勇者は口出しできませんからね!!〕


それは凄い!



「あの…?」


「…あぁ、ごめんごめん。少し考え事を、ね。」



じゃあ女神様?


こ の 子 を ボ ク に だ け 従 順 な 美 少 女 に し ち ゃ っ て 。


〔かしこまりました。ではその方の頭を掴んでください!貴方を媒介にその方を改造しちゃいます♪〕


了解!!



「ひゃっ!?えっ、あの………?」


〔では、まいります!!〕


「えっ……?あっ………………


「おー…これは………



ボクが女の子の頭を掴むと、みるみるうちにボク好みの美少女に姿が変わっていく!

凄いや!さすが女神様!!


〔ふぅっ…終わりました♪

ちなみに、女神権限で素体になった方は最初からこの世界に存在しなかった事になりますのでご安心を♪〕


ありがとう女神様♪


〔いえいえ♪これでこの世界で生きてみる気になるのなら安いものです!!〕



改めて女の子を見ると、白銀髪のサラサラストレートヘアに、右目が涼し気なアイスブルーと左目が新緑の様なミントグリーンのオッドアイ、髪と同じ白銀色の猫耳と尻尾を持つ可憐な清楚系美少女猫獣人になっていた!

うんうん♪こんな子が今からボクの彼女なんだね!


〔はい!ちなみに、記憶も消して新しいものを植え付けたので今は貴方の幼馴染で恋人、という風になっていますよ!

…平行世界の貴方も最初からそうすれば良かったですね。〕


まぁまぁ♪結果オーライだよ!こんな可愛い彼女が出来るなら平行世界のボクなんか要らなかったじゃん!


〔…そうですね!〕

〔(あれ?そうなると何故彼は平行世界の自分自身を望んだのでしょうか…?まぁ、彼が幸せそうなので良いですね♪)〕


さぁ!ここからボクの冒険が始まる…!!


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