第八十六話 おはようございます
86話です
俺たちは森の中で目を覚ました。
昨日のキャンプファイヤーをしたままの状態だ。寝る直前に火は消したもののいろいろ散乱している。
「おはようー」
いつもはお眠りなエリーナも今日は早起きだ。
部屋と違って朝日を全身に浴びるし、とても気分のいい目覚めだった。
時計はかなり高価な物なのでまだ持っていないけど、太陽の位置的にはまだ8時くらいだと思う。
「朝ごはんは昨日の残り物でいいか?」
「うん」
と、みんなは肯いてくれた。
わざわざ作ると時間もかかるし、妥当な判断だ。
朝は昨日のスープの余りと《収納》から出したパンを準備した。
皆で「「いただきます」」と言って、ご飯をおいしくたいらげた。
大自然の中でいただく森の幸はおいしかった。
俺たちは森を出る前に片づけをした。
必要な物だけ取って、あとは《ブラックホール》で吸い込んでお終い。
本当にこういう時の模倣の便利さは半端ない。
何もしてないエリーナは「らっくちーん!!」って喜んでるし・・
「じゃあ、行くか」
俺は《巨大化Ⅱ》の状態になって、3人が乗れるように準備した。けど、みんなは苦虫をかみつぶしたような本当に嫌そうな顔をした。
エリーナに至っては
「瞬間移動、瞬間移動がしたーい!」
って吠えてる。
俺は速く先に進みたいので2人に乗ってもらい、エリーナをグイッと口にくわえた。
「ひえっ、ちょっと!? ここぬめぬめするんですけど!!」
「しょうがないだろ、早く乗らないエリーナが悪いんだ。今日は1日そこな」
「げええー」
俺はエリーナに構わず、走った。
昼間のうちに走って夜は寝る時間にしておきたい。
「酔うーーー!!」とか、「吐きそう・・」とか、は聞こえないふりをしてお昼ご飯の時間まではただただ突き進む。
太陽が昇って俺が止まってエリーナを地面に置きなおした。
エリーナは地面に着くなり口を開いた。
「ねえ、正面で怖かったし、全然止まってくれないじゃん!」
「ゴメン」
俺は謝りながら、お昼ご飯を《収納》から取り出し準備した。
ご飯を食べて、すぐに出発したかったのはやまやまだったけど、さすがに急に激しい乗り物(俺)に乗せるのはよくないと思ったから食後休憩をしていた。
俺はひらめいたように言った。
「もしかして、《フライ》の魔法を使えば、楽に移動できるかな?」
「あっ」
「あっ」
「あっ」
皆が唖然として、
「《フライ》で飛んでいるときは酔ったことないかも」
エリーナがそうつぶやいた。
なんで誰も気づかなかったんだろう・・ こんな簡単なことに。
俺は少し休憩してから、立ち上がった。皆を背中に乗せて《フライ》で空を飛ぶ。そのままだと危ないので前の方を風の抵抗が減るように魔法でカバーをした。
『おーい、風大丈夫そう?』
俺はエリーナに念話で聞いた。
『うん』
『じゃあ、走ってみるから何かあったらすぐ言ってね』
俺はそういうと、少しずつスピードを出して走り始めた。
最高速に達したところで
『問題ない?』
と背中の3人に聞いた。
3人は問題ないようで、昨日までの地獄が嘘みたいだって言っていた。
俺は自分に非があるのをわかっているので「ごめん」ってしかっり謝った。
次からはよく考えてから行動しないとな・・
《フライ》での移動は、速く移動できて日が沈む前に街が見えてきた。
昨日、地道に地面を走っていたのがばからしくなるほどの速くついて驚いた。
「速かったねー」
エリーナのただの感想だとわかってはいるんだけど、心に刺さる。
「門番の所行きましょう」
マニラが軽く傷心してる俺に代わって、指揮を執ってくれた。
門に行くと門番は俺たちに言った。
「通行証お願いします」
エリーナの貴族証ではなく、冒険者の冒険者証を提示した。
今回は冒険しにダンジョンに潜りに来てるわけだから身分証もそれに合ったものを出した。
門番は俺たちの冒険者証を受け取り、調べて返却した。
「確認できました。中に入っても大丈夫です」
俺たちは門をくぐった。
「簡単に入れた―」
キラは背中を伸ばして、右に左に伸ばしていた。
キラの言う通り簡単には入れたのは多分冒険者の出入りが多いからなんだろう。
出入り口には常に人が出入りするぐらいの人通りがあった。
「わーい! 魚の串焼き!!」
エリーナは食べ物に向走っていったいった。
「あー私もー!!」
キラもつられて進んでいくから、マニラも
「うささん、早くいきましょう」
と手を引っ張る。
(あー。良かったな。)
エリーナもそうだけど、マニラもキラも笑顔で走ってる。
こんな光景がずっと続いたらとっても幸せだろうな。
魚の串焼きはシャリキアよりも安いくらいで、それでもっても少し焦げた表面が苦かったけど、それが塩味をより強く引き出していた。
「うんまーーーい!!」
エリーナを両手を空に向かって突き上げて喜んでる。
魚をおいしく頂いた俺たちは、宿探しを始めた。
その辺を歩いてる人に聞いてもよかったけど、ギルドにも顔を出して見たかったので、冒険者ギルドに向かった。
「ギルドの場所はどこですか?」
道を歩いているたくさんの冒険者の一人に聞いたら、親切に教えてくれた。
俺たちは、ギルドに歩いた。
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