第六十七話 あれ、? 気づいてない・・
67話です。
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図書館から帰ってきて俺は「ただいま」って言いながら部屋に入った。
「おかえりー」
二人からの元気のいい返事が帰ってきた。
俺が外に出るときはお風呂に入っていた二人だったが、さすがにもうお風呂に出ていた。
「しっかり頭乾かしたかー?」
「もちろん!」
エリーナが元気よく返事した。
「うさちゃんどこに行ってたの? 教えてよ」
今日のエリーナはテンションが高い。
「俺は、図書館で魔族に関する書物を探してたんだよ。あいにく今は先生の許可がないと借りれないみたいだったんだけどな」
俺は今日図書館で本が借りれなかったことを話した。
「それは、大変だったね。」
「うん。あっ、エリーナもマニラも魔族の話はここだけの秘密でよろしくね」
俺がそういうと、エリーナもマニラも
「うん。わかった」 「はい」
と、秘密を守ってくれることを約束してくれた。
俺からばれたら、司書の先生にも迷惑がかかるし、気を付けないとな・・
そのあとも3人で会話に花を咲かせて、俺がお風呂に入るまでずっとおしゃべりをした。
お風呂と言っても、湯船が付いてるわけではないし、少し魔法で仕切りを作って、体を宙に浮かばせた水魔法できれいにするだけだ。もちろん、体を拭いたりするために大きな桶とタオルを用意してな。
他の部屋では、この桶にお湯を張ってタオルで拭くのが主流だが、俺たちは大きな水魔法で疑似的なお風呂に入ってる。
お風呂から出た俺は《ドライヤー》で髪を乾かしながら、明日の準備を始めた。
前世の世界のドライヤーは手に持つ必要があったが、《ドライヤー》の魔法は両手が塞がらないから、いろんなことができる。
やっぱり魔法は体を使うより、疲れるけど、その何倍も便利だな。
窓が開いたかと思うと、白いハトが飛んできた。
「わぁ、ハトさんだ。これは伝書バトかな」
飛んできたハトはそれはきれいな白い色で純白と言っても差し支えなかった。
「このハトはもしかしたらだれか貴族の使いかもな」
と、俺はいった。すると、エリーナは不思議そうに、
「なんでそんなことが分かるのー?」
と。
「推測だけど、こんなにきれいなハトが使えるのは相当な金持ち。金持ちなら大商会の会長なども考えられるけど、商会と俺らのつながりはない。」
届いた手紙をハトの足から外しながら、
「だけど、エリーナは男爵の娘だ。そしてこの時期は毎年、春の開花祭が行われるんだよね」
俺は封筒を切って中を見る。
「エリーナ様へ。春の開花祭に」
「あ、聞こえなーい」
エリーナが開花祭というイベントに行きたくないのもわかる。開花祭はその名からは想像のつかないようなもので、婚期の遅れた貴族のために開かれる会だ。
ここでは上級な貴族は来ないが、婚期の遅れる―つまり、何か問題点のある―貴族を結婚させるためにいろんな貴族が呼ばれる。
もちろんエリーナは問題のある人と結婚するのは嫌なので嘆いているわけだ。
俺は真っ白なベットで、今日も安らかに眠る。
エリーナは月が輝く夜に騒ぎ出す。
翌朝になってもまだ、エリーナは騒いでいた。
昨日は騒いだものの意外とすぐ寝てくれたので、俺も寝不足じゃないし、何なら快調だ。
「絶対に開花祭に行きたくないんですけど!!」
「でも、エリーナだって行かないと自分が売れ残ったときに開花祭に行けなくなっちゃうぞ」
そうなんだ。開花祭に出席するには結婚適齢期より少し前に開花祭に出席しておく必要がある。
エリーナはその1回目の招待をもらう立場だから、今回は参加できるが、これを逃すとお見合いを他の貴族の領地まで出向いてお願いをしに行くという非常に面倒なことをしなくてはならなくなる。
「そしたら、うさちゃんとでも結婚すればいいじゃん」
「そんなことできるわけないだろ。とにかく今回は絶対に参加だからな。お父様も言ってただろ」
俺が騒いでいるエリーナをいさめる。
「わかったよ。ただ、婚期を逃した時はよろしくね」
俺の主はそういうと、ウインクして先に食堂に向かってしまった。
・・あいつ、俺より喋ってたのに先に準備終わってるとかどういうことだよ。
「マニラも行くぞ」
「わかった」
俺たちも遅れて、食堂に向かっていた。
食堂に着いたときには先に出たエリーナは既に座っていた。
「はやっ!」
思わず声が出る。
「あれ、エリーナってマーシュと一緒で暗殺系、忍び系の能力を持ってたっけ」
そんなわけないんだよなー。
マニラは思っていた。
(うさちゃん気づいてないのかな。エリーナちゃんが好きだって思ってること)
をと・・
うさちゃんに向かってマニラは普段あまりしゃべらないが、
「今日はエリーナにデザートを持っていこうよ」
と提案した。これも良好な関係を維持するために。
マニラからの提案が急でびっくりした俺は
「なんでだー?」
って聞いた。
「そりゃー。日頃のお礼とか」
マニラにしては珍しい、目が泳いでる・・
「マニラちゃん、嘘ついてるね」
俺が冗談半分に茶化して言うと、
「買いなさい。買いなさい。買いなさい!」
とさっきまでの笑顔を引っ込めて言ってきた。
「わかりました」
俺が思わずそういうと、納得したようにマニラは
「よろしい」
と言った。
それにしても、こんなにマニラが強く意思を表すなんて何かあるのかな・・
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まだ、エリーナに好かれてるのに気づかないうさちゃんであった。
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