第九十九話 龍少女と街と金と肉
読んで見てください。
99話です
『で、なんなんですか? その方法は』
ダウネはこの街を襲わないことを証明する方法を思いついたらしい。
『儂がこの町全体に結界を張るのじゃ!』
『結界ですか?・・この街に?』
結界魔法があることは知っている。
ジンギ―から教わった。ただ、この世界では結界があるところは少なく、貴族の館には無いし、王城でも一部しかない。
だから、俺はこの街に結界を張れるわけがないと思っていた。
『そうじゃな・・街の広さは・・半径800メートルぐらいか? なら簡単じゃな』
そういうと、ダウネはサッと街全体に結界を張ってしまった。
市長もサンダさんも議論に熱中していて気付く気配がない。
数分後、衛兵さんが扉をノックして入ってきた。
市長は「何事じゃ? 今は大事な話をしている最中だ!」と騒ぐ。
「いや、それが街に突如結界が貼られて・・」
「どこに張られたのだ!?」
市長は街のどこか1部に結界が貼られていると思ってるみたいだ。
「・・それが、街全体に・・」
「・・・・街全体にだと? どういうことだ!」
「わかりません」
衛兵がうなだれる。
ダウネが口を開いた。
「儂が貼ったのじゃ!」
「「「えっ!? えっーーー!」」」
「魔物が通れず、ヒト族や友好的な意思を持った者が通れるようにしたのじゃよ。ぎっしししー」
市長も衛兵もそれにサンダさんまで驚いていた。
「思い知ったか儂の力を!」
流石というか、賢者のサンダさんはこの機を逃すまいと市長に詰め寄った。
「ほら! 見てくださいよ! この結界を作った。これが龍がこの街に足して友好的だという証拠です!」
でも、と市長さんが言った。
「この結界はその龍が作ったものなのですよね? なら、結界はあまり意味ないじゃないですか?」
もっともな反論だった。
ぐはーって聞こえそうなくらいサンダさんがへこむ。と、思っていたけど、反撃の右ストレートを市長に食らわせた。
「でも、こんな貴重な結界をせっかく龍に張ってもらったのにそれを断ったらどうなるか? ・・・・もうわかりますよね!」
「確かにそうだな・・ 私たちが止めても入ることも壊すこともその龍なら容易だろう。なら、入っても構わない」
サンダさんの熱弁―あれは脅しかも―と作った結界の甲斐があって、ダウネは無事街の中に通された。
「それにしても人は面倒じゃな。街一つはいるのに3時間もかかるとは・・」
そうだ。なんやかんや書類の手続きなんかもあって3時間かかってしまった。
もし、ダウネが何か壊してしまったら、サンダ、俺が保証することになった。
「まじでなにも壊すなよ」
と何度も釘を刺したから大丈夫であると願いたい。
「時間かかって悪かったねー!」
サンダさんが皮肉たっぷりにダウネに言った。
「儂にくれ!」
露店のおばさんは「くれと言われもねぇ・・こっちも商売だから」と困っていた。
俺は急いで走っていって、「すいません」と謝り、おばさんにお金を渡して骨付き肉をもらった。
「うさ、あれはなんじゃ?」
ダウネが骨付き肉にかみつきながら訪ねてきた。
「人間の世界ではお金を使って物を取引するんです」
「でも、お前の方がおばさんより強いのにお金を払う必要があるのか?」
あー。お金の概念知らないのか・・
「もし、お金を払わなかったらおばさんはお金がないから何も買えなくなっちゃうでしょ。だから、おばさんの骨付き肉を今後も食べたいならお礼としてお金を払うんだよ」
「なるほど! ではウサはどうやってお金を手に入れたんじゃ?」
「それはギルド、えーと、困ってる人と助ける人をつなぐ機関が依頼を出してそれを達成したら依頼者からギルドに渡されていた報酬をもらうんだよ」
俺が言い切るとふーん、そっかと一人でつぶやき「ありがとうな。儂のためにお金?を使ってくれて」と礼を言ってくれた。
おれは「どういたしまして」と返した。
骨付き肉の残った骨をしゃぶってダウネは歩いてた。
サンダさんと、俺は呼ぶ。
「どうやってあの雷みたいな魔法を使ったんですか? だって魔法の属性に雷はないでしょう?」
「あーそうだ。属性は火、水、草、岩、光、闇の6種類。この中に雷はない。君は合成魔法もしくは合体魔法は知ってるだろう?」
俺は肯く。
「儂の黒炎も闇と火の合成魔法じゃ」
横からダウネがそう言った。
「そう、黒炎みたいに魔法を合体させて雷の魔法も作ったんだよ」
そうだ。そこまでは分かるが、雷の魔法なんてどう考えてもできない気がするんだ・・
「自分で考えてみな」
サンダさんは挑発的に俺に言って、話をやめてしまった。
とても気になってる事だったからここで聞けたらよかったけど、『自分で考えてみな』かあ・・
ジンギ―は言ってた。この世の魔法の属性がある魔法と無属性の魔法の違いはただ、魔法の混ざり具合が違うことらしい。例えば水属性の《ウォーターヒール》は1割くらいは光魔法だ。
「無属性」はどれとも言えないから「無属性」であって、意味的には「多属性」って書く方があってるらしい。
一般の人が魔法を使えない理由は適性がないと習得に時間がかかる。だから、長寿の生物は4属性より強力な光の魔法や闇の魔法を覚えていることが多いそうだ。
しかしどうやって、雷を・・
雷は光るから光?? それと高温だから火?? うーーん。わからん!!
読んでくれてありがとうございます。
いいねや、ブックマーク、評価など貰えると励みになります。




