余り語られない撮影所のあれこれ(7) 消えモノ
★その1
「消えモノ」
「消えモノ」とは、業界用語で(食べてしまって)消え(てしまう)モノという飲食品全般を指します。
人間が飲食する食品をはじめ、犬等のペットや馬等が食べる飼料までを指します。
生物が食べるものですから本物が良いにこしたことはありませんが、時として「らしい」ものも使われます。
★その2
「消えモノのビール」
本物がベストですが、芝居に支障が出るので基本的にはノンアルコールです。
33年前に「TaKaRaバービカン」が発売されノンアルビールが認知されると、一時期消えモノのビールは「バービカン」一色になってしまっていましたw
今は種類が多いですw
●補足(投稿)
時間が経つと泡が消えるので助監督が雑にグラスを割り箸でかき混ぜ、泡を作りますが、フードコーディネーターの付いた現場では、ミキサーでクリーミーな泡作り直し足してました。
A:
その通りです!
消えモノが小道具の担当だった時代は、助監督も補助として消えモノを出していましたから、私もバービカンに割りばしを突っ込んで泡を出した口ですww
今は専門職が居て素晴らしいです。
分業は、負担の低減と共に、作品の質の向上にも繋がっていると思うのですが、キレイごとかなぁ…
バービカンですが、現在は日本ビール株式会社に販売権が譲られ、2010年に「龍馬1865」と改称されている様です。
隣県の英雄ですし、高知の地ビール会社が新しいノンアルビールを出したのだと思っていました。
知らずに龍馬ファンの私も飲みましたが、バービカンっぽいなぁと思っていましたw
バービカンだったとはww
●補足2(投稿)
「消え物ビール」その前は外国産のアルコール度低いものや、ガラナってのをつかったり、あと砂糖を煮詰めたのも使った記憶が・・・。
A:
要は「見た目」なので、ビールのような色と泡が重要なのです。
勿論飲めるものじゃないとダメですが、味は二の次でしたww
映像に味とアルコール度数は映りませんからww
外国製のアルコール度数の低いニアビールを使ったり、「ホッピー」等を利用してビールらしく見せていたようです。
★その3
「消えモノの定番メニュー」
朝飯を除き、食事シーンの定番メニューとして、カレー、チャーハン、パスタがあります。
これは、簡単に大量に作れて量の加減がし易いので、消えモノの繋がりに容易に対応できる利点があります。
カレーは多様されるメニューですw
いずれの消えモノメニューも、冷凍食品やレトルト食品が存在するのも大きいです。
ロケ先まで料理としての消えモノを持ち運ぶのは大変ですから、電子レンジやお湯だけで、ロケ先で作成可能なのは助かりました。
今は消えモノ担当の専門職が存在しますので、メニューが無限に近いのが羨ましいですww