余り語られない撮影所のあれこれ(34) 「ファンレター」
★「ファンレター」
今回は特別編です。
ですから、少しショートサイズですw
連休なのにステイホーム。
そして今日は「こどもの日」
その「こどもの日」だからこその撮影所内の話をさせて頂きます。
子役の話は以前に少し触れましたので、今回は子供達からのファンレターを中心にお話したいと思います。
尚、例によって情報のほとんどが30年前ですw
今となっては変わっていることや、無くなっていることもあります。また、記憶の内容が30年の間に美化されたり劣化してしまっているものも存在しますwwその点をご理解の上、あらかじめご了承下さい。
●ファンレター、届く。
どんな番組にもファンレターというものは届いていました。
ハガキや手紙は勿論、品物付きのファンレターもありました。
文章だけのものやイラスト付きのものもたくさんありました。
全てのファンレターは、番組毎に仕分けされて、各番組の制作ルームに届けられます。
たまに俳優さんや女優さんの名前だけで発送された郵便物でも、きちんと届けられます。
それを制作部の制作主任や制作進行さんが役者毎に仕分けするのです。
基本的には、制作部が役者さんに直に届けます。
役者さんの居る部屋やメイク部屋に届けるのです。
仕分けや配達を助監督が手伝う場合もありました。
たまに、制作部に届いたばかりの郵便物を、役者自身が参加して仕分けしてしまう時もありました。
但し制作部は、ファンレターとは役者にとって、ある意味人気のバロメーターともいえるので、他の出演者と比較されることは避けたいものだと思い、それを配慮していたのかどうか、役者に仕分けさせることは基本的にしていませんでした。
個々人に渡されたファンレターを比較し合うことまでは、どうしていたのかは知りません。
何にしても、ファンレターの増減はその時々で違いましたから、そこまで一喜一憂することではありませんでした。
●ファンレター、誰が?
特にスーパー戦隊シリーズやメタルヒーローシリーズへのファンレターは、多かったと記憶しています。
尚、私が居た30年前は仮面ライダーシリーズは休眠中でしたww
ファンレターの数としては、やはりイケメン俳優や美人ヒロインに集中していました。
特に子供向け番組ということもあり、子供からのファンレターが一番多かったのは事実です。
ですが、子供さんが小さくて文字も書けない程の年齢であった場合、絵を描いて気持ちを伝えるのですが、ほとんどの場合は、お母さんが手紙を添えたり、一文を添えたハガキとなります。
この場合、ほとんどは子供の補助的な文章なのですが、1~2割の割合で子供よりはお母さんの方が積極的にファンレターを書いて来られたり、子供が観ていた番組を観て個人的にファンレターを出すお母さんもいらっしゃいました。
また、子供がファンレターを出している風なのですが、自分がファンレターを出したかっただけとも取れる内容の郵便物も存在しました。
スーパー戦隊もメタルヒーローも、基本的には男児向けとみなされていましたから、ファンレターの多くは男児でした。
しかし、女児が皆無であった訳ではありませんでした。
勿論、女児の場合はイケメン俳優に対するファンレターが大半でしたが、ヒロインの女優さんに対するファンレターにも女児やお母さんからのものを見る場合もありました。
●ファンレター、その後
ファンレターは、全て届け先の個々人が持ち帰りますが、たまに2~3人の役者に寄せられたファンレター等も存在します。
その場合は、役者間の話し合いで誰の所有にするかを決定していました。
番組全体に寄せられたものは、キャストとスタッフに回覧したり、スタッフルームに一定期間張り出したりして、それが済めば制作部が番組終了まで保管します。
その後は、処分されてしまう場合が多かったと思います。
ファンレターは、その差出人がファンであるが故に、現場のキャストやスタッフにとっての励みに繋がります。
そして、個々人に渡るファンレターは、その後の人生を一変させるものになる場合もあるのです。
ステイホームの間に、ファンレターを書いてみるのも良いかもしれませんよ。
さて、久々のQ&Aですw
Q:
ヒロイン宛のファンレターは年長の男性(特撮マニア)からが主なのかと思った時期もありましたが、やはり子供達からがメインだったんですね!
A:
「大きなお友達」からのファンレターがあったのも確かですw
ヒーローにもヒロインにもありました。
スタッフ宛ては…
あまりありませんでしたw
特にヒロイン宛てだったのは否定しませんww
ウインスペクターでの「大きなお友達」からのファンレターの上位が「宮内洋」氏であったことも否定しませんw