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甘えたがりのご主人様  作者: 朝日奈 美衣
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第一章

第一話


奏「瑠璃お嬢様。おはようございます、朝ですよ。早く起きてください」

チュンチュン。と雀が鳴く天気のいい朝。

私はいつも通り、従者兼ボディーガードをやってくれている奏に起こされた。

声をかけながらシャッとカーテンをあけ、奏は私の方を向いた。

『おはよう、奏。・・・もう秋かぁ~』

少々肌寒く感じる季節だ。

私は体を起こして、肌に冷たい空気を感じる。

ベットから降りた私に、奏は

奏「そうですね」

とにっこり頷きながら、星城高校せいじょうこうこう・・・私がかよう高校の制服を渡してくれた。

そして、そのまま部屋を出て行く。

私は、ありがたーく着替えて、廊下で待ってくれている奏に

『準備できたよ!ガッコ行こ?』

とドアを開けながら声をかけた。

すると・・・。

前方に、私の兄:翔太の従者兼ボディーガードを担ってくれている京の姿が。

『京!兄様の朝ご飯?』

京「おはようございます。そうです、京様はまだ食べていらっしゃらないので」

優しく返事をしてくれた京は、兄様の部屋に入っていった。

奏「瑠璃お嬢様、お食事は?」

『ん?朝ご飯は今日はいらない」

奏「かしこまりました、では行きましょう」

私のわがままを快く受け入れてくれた奏が、先に歩き出した。

『うん!』

と大きく頷いて。

私は、改めて一日の始まりを感じた。






第二話


私は、あんまり友達がいない。

だから、いつも奏と一緒にいるのだ。

奏「お嬢様。奉仕部という部活が一昨日できたそうですよ。いってみては?」

学校につくなり自分の席に座り込みつまらなそうな顔をした私に、奏が声をかけてくれた。

え?

奉仕部??

何それ!?

面白そう!!

『いくー!!』

元気に返事をしてサッと席を立ち上がる。

奏は、「はい」とにこにこしながら頷いてくれた。

部室はどこ?

奏「第二美術室です」

『ありがとう!』

サラサラと答える奏にお礼を言って教室を飛び出す。

当たり前のようについてくる奏。

私は早歩きで第二美術室までの廊下を歩いた。


・・・移動中・・・


ついたー!!

ガチャッ

???????「「「「「「「ようこそ、奉仕部へ」」」」」」」

美男美女のみなさんが笑顔で歓迎してくれた。

今日はなぜかみんなして新撰組などの幕末の人たちの格好をしていた。

?「お客様、どうぞこちらへ」

唯一の女の子の部員さんが、可愛らしい笑顔で席まで案内してくれた。

『貴女の名前、聞いてもいい?』

思わず、そんなことを口走ってしまった。

私は無意識の間に口走ってしまったことで焦り、

『よ、よければだけど』

と慌てて付け足す。

?「はい。私は、一ノ瀬 花凜。貴女と同じ、一年です。誰をご指名になられますか?」

慌てていた私を見て少し不思議そうにしながらも、一ノ瀬さんは答えてくれた。

私、一ノ瀬さんと仲良くなりたい!

『じゃ、じゃあ、一ノ瀬さん・・・!』

少し緊張しながら一ノ瀬さんを指名する。

花「ご指名ありがとうございます(ニコッ)私のことはどうぞ、花凜とお呼びくださいませ」

華がほころぶような笑顔で、彼女は笑った。

『じゃあ、花凜ちゃん。私のお友達になって下さい!!』

いきなり少し大きめの声を出した私を見て、花凜ちゃんはキョトンとする。

ああ・・・そんな表情まで可愛いなんて、神様は不平等だ!!←

花「こちらこそ。瑠璃お嬢様」

聞き慣れた呼び方だったけど、花凜ちゃんにいわれるとお嬢様って響きがなんだかくすぐったい。

っと・・・。

後ろにいた男子生徒の中の二人に目がとまる。

『兄様!京!?』

奏も、同時に気づいたようで驚いている。

翔「あー!瑠理ちゃん!やっほ~、ここでなにやってるの~?」

兄様は、相変わらずしゃべったら花が飛んでいるような幻覚が見えるほどゆるい。

京は、私の存在を認めると、私の前にひざまずき、

京「瑠璃お嬢様。もっと早く気づかず、申し訳ございません。ところで、どうしてこちらに?」

といった。

『京!大丈夫だよ、早く立って?えっとね、暇だって言ったら奏が連れてきてくれたの!!』

そう答えると、京はにこりと微笑んで、

京「左様でしたか。部活上、これ以上お相手できませんが、奏に任せていいですね?」

といった。

後ろで奏が頷いたのがわかった。

京「では」

といっていつもの無口に戻った京を見て、相変わらずオンオフの差が激しいな~なんて暢気なことを思っていると。

????「「「「えええええ!!?」」」」

大声が聞こえた。

!!?

『ど、どうしたの?』

花「いや、いろいろと突っ込みたいところが・・・」



・・・説明中・・・



????「「「「えええええ!!?」」」」

・・・ww

?「初めまして!神樂家のお嬢様。水沢 浬と申します。以後お見知りおきを」

うさんくさい笑みで自己紹介を始めたひとが水沢先輩。

理事長のお孫さんなんだって。

?「綾瀬 璃空。よろしく」

なんともクールに挨拶をしたのが綾瀬先輩。

??「「俺たちは、双子の滝沢薫・奏歌。よろしく」」

おお・・・スゴいシンクロっぷりw

『よろしく!』

私はみんなに、元気に挨拶をした。



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