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豹は二度目の生を異世界で生きる  作者: テースツグヤ
第零章 奴隷になるまで
4/5

第三話 隣国の人狩りに

 最後に胸糞成分アリ…かも?


 ※個人差です。


 最後まで読んでいただけると幸いです。

 アヴェノル王国の隣国、ガグリエン帝国では、『人狩り』と呼ばれる、他国の住人を奴隷として売り捌く集団がいる。


 アヴェノル王国には犯罪奴隷しかおらず、また炭鉱や鉱山の|工夫≪こうふ≫としての強制労働の為に奴隷とは呼ばれないが、ガグリエン帝国は人が奴隷として売買されているそうだ。


 その人狩りの集団は、無断で国境を越えて、何処かの集落を襲ったり、歩いている人を襲撃して捕らえたりして奴隷を確保。


 それを心で、国に持ち帰り奴隷として売り捌くのだそう。


 時々、百人程の大人数で一個の村を襲い、村の住人の殆どを奴隷として連れ去る『村狩り』というのが行われるそうで、今回は、私の村が狙われた。


 村の主要な出入口到着するや否や、先頭を走っていた私の足に矢が刺さった。


 「うぐっ!」


 私はその場で倒れてしまい、後ろにいた自警団員が立ち止まった。


 「シエル様!」


 「私の事はいい!敵を追い払え!」


 「シエル様!敵が見えません!」


 「くそっ!門番はどごぉっ!」


 話している間に、出入口に近い味方が一名撃たれた。


 もう一度放たれた矢は、私の目の前の地面に刺さり、それはどちらかというとクロスボウ用の、太く矢羽が短い物だ。


 次弾はもう一人の男の頭に命中した。


 即死のようだ。


 「敵の位置は!まだか!」


 「わかりません!敵は暗所から撃ってきている模様です!ぐはっ!」


 警戒していた男が腹部を撃ち抜かれる。


 「伏せろ!打たれるぞ!ぐっ!」


 命令した途端に、私の腹部に命中した。


 致命傷は避けられているが、足と腹部の攻撃によって、血が出すぎたようだ。


 意識が少し薄らいできて、息も荒くなる。


 と、


 「村狩りだ!老人は切り捨てろ!若いやつらをいかせ!今日は奴隷祭りだ!いけぇ!」


 「「「うおぉぉぉぉ!」」」


 「はぁ…はぁ…立ち上がれ!向かい撃つんだ!」


 少し掠れる声で命令を下すと、先頭を走っていた男に剣を振り下ろし、一撃で仕留めた。


 しかし、反撃はそこまでだった。


 次にいた人狩りが、私が振り下ろした瞬間を狙い、剣の腹で私を殴打し、勢いで私が地面に倒れてしまった。


 「…畜生…め…!」




 アヴェノル王国の首都、王都より百五十km南東の位置にあるカーヴァングル伯爵領。


 その帝国領に隣接した位置にある農村に住む、男性五十二名、女性六十一名が行方不明になった。


 そのうち、戦闘で死亡したのは男性八名の女性三名。


 残りの男性四十四名中二十六名、女性五十八名中三十七名が、人狩りにその場で虐殺されて埋められ、残りの男性十八名と女性二十一名が、人狩りの持つ奴隷運搬用の馬車に詰められた。




 八日後、カーヴァングル伯爵はガグリエン帝国有数の人狩りの商会、その副会長と面談していた。


 「…それで、計三十九名を奴隷として我が帝国へ持ち帰られていただきます。男女の一人頭金貨十二枚、百二十万ガーズと計算して…四千六百八十万ガーズとなりますが、どうされますか?」


 「ふん、男は金貨十枚でいい。女は高く売れるのだろう?一人十五枚にしろ。」


 「あはは、あなた様の目は誤魔化せませんな。となれば、男は千八百万ガーズ、女は三千百五十万ガーズ。四千九百五十万ガーズでありますか…ええ、かしこ参りました。すぐにお出し致しましょう。」


 そう言って頭を下げた副会長の顔には嫌みたらしい笑顔であった。


 相手する伯爵の目も、少しばかり笑っていた。







            Continue to next chapter …


 零章終了です。


 次章から話数が膨大になる…予定です。


 この時点では書き始めてもいないのでなんとも言えないですが、頑張ろうと思います。

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