表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
89/186

87 騎士サンと決闘

その87です。

「いよいよ終わりが近いな」


 完全に傍観者の口ぶりでヴェリヨが呟く。


 何を呑気な、とゲアハルトは苛立ちを覚えたが、もちろん声にはしない。好意的に見れば、魔王サマが負けるはずがないと信じて揺らいでないのだから。



 一方、当事者である泰地は信頼が揺らぎまくっていた。



(どうするんだすか! 右にも左にも後ろにも逃げられないですよ!)


(落ち着くのだ。ルデルの狙いどおり、これで逆に追い詰めたのだ)


 確かに三方を壁に塞がれ、眼前には鞭を構えた敵が詰めている。傍目には窮地に陥っているのだが、実際はそう悲観したものではない、というのがルデルの見解だ。


 鞭は槍と同じく、リーチが長いのだが小回りが利かない。特に、狙った箇所へ正確に当てるには向いていないし、長さとしなやかさゆえに連続攻撃も難しい。


 エクヴィルツが今の得物の扱いに慣れているのは、これまでの流れで充分に把握できた。彼が鞭の特性を理解し、無駄な動作を極力排し、計算の上で訓練場の隅に泰地を追い詰めたのがその証左である。


 これでもう憐れな少年は逃げる余地を失われ、鞭でなぶられるがままの運命しか待ち受けていない――と思ったら間違いだ。



(右も左も後ろも壁ならば、逆に言えば正面から垂直方向にしか打ちこめない、ということなのだ)


(そうでしょうけど、何の解決にもなってませんよ)


(何度も言ってるとおり、身体能力は上昇している上に、戦闘方法は頭ではなく身体が理解しているのだ。加えて、これも前に伝えたが、我々は高いところへ上るほどより強くなれるのだ)


(こんな屋根のある場所で、高いところもへったくれもないでしょう……)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ