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65 任務開始

その65です。

 どうやら最初に出た部屋は塔の最上階にあったらしく、階段を無言で降りる時間がひたすら続く。


 階段は三人も並べない狭さである上に、窓のひとつもない。殺風景なレンガの壁を睨みつつ長々と螺旋階段を下っていくのは、正直なところかなりの苦痛である。


「前に、こんなゲームをやった気がするなぁ」


 ぽそっと呟くヴェリヨの声が、予想外に大きく響いた。でも、咎めたりする人間もいないので、変な緊張感だけが残ってしまう。



 身分の高そうな老人を先頭に、前と後ろに五人ずつ、いかにも重そうな金属鎧を着けた騎士たちに挟まれた状態で無言行軍を強いられているのだから、軽口を叩きたくなるのも分かる気がする。実践する勇気は泰地にはないが。


 一方、先頭を歩くラインターナー侯爵は頭を抱えたい衝動に駆られていた。


(これで序列が分かると思ったのに……!)


 普通に考えれば、こういう場合は目下の人間が先を歩くだろう。ここでどういう順番で並ぶかで判断できるとタカをくくっていたのだが――現実は非情だ。



 ヴェリヨと泰地は、ごく自然に横に並んでいた。



 彼らに言わせれば、「ヴェリヨは先輩なんだから、自分が前に」「いや、ルデル様を先に歩かせるなんて」と譲り合って妥協した結果である。


 ……二人の後ろに続く騎士たちは、巨漢の有り余る筋肉のせいで絶えず壁に身体をぶつけている二人の姿に笑いを堪えるのに難儀していた。


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