27 学校生活の始まり
その27です。
新しいキャラの登場です。
まるで合わせ鏡のように、二人は見事に左右対称で容姿を整えている。
顔立ちや身長、体型などの一致ぶりから一卵性なのは間違いないだろう。前髪の分け目もわざわざ対称になるようにしているわ、制服のブレザーに刺繍してある校章の位置も左右対称にしてある等々、むしろ病的とすら感じる徹底ぶりだ。
その二人が左右に下がると、新たな女子生徒が教室に入ってきた。彼女の姿を見た途端、教室のそこかしこから「おお……」と嘆息が漏れる。
一目で何者かが分かった。……いや、名前などは分からないのだが、綺麗に染められた金髪(もちろん校則で禁止されている)や制服の端々に施された刺繍やレース(言うまでもなく制服の改造は禁止されている)などを見ればイヤでも得心がいく。
「失礼しますわ」
長く伸ばした髪をわざわざ指で梳きながら、双子を両脇に従えゆったりと歩き始めた。仕草がいちいち芝居がかっている。衆目を集めるのは当然、と無言で主張していた。
その向かう先をいちいち確認する必要もない。
群衆たちが命令されるわけでもなく自然とバラけ、その中心――カワイイロハの正面で彼女は優雅に足を止めた。
「面と向かってははじめまして、ですね。私はこの春から皐会の一員となった山井嶺華よ。イロハさん、御機嫌よう」
「は、はじめまして……」
山井嬢による挨拶の仰々しさに、イロハが「笑うしかない」という表情だったのを咎められる人間はいないだろう。
今日の投稿はここまでにさせていただきます。
あと、人物・設定紹介を更新します。




