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25 学校生活の始まり

その25です。

 非常に冷えた空気の中、泰地の順番は回ってきた。


(そうか。どうしてこの可能性を考えてなかったんだ。最悪だ)


 いくら高校生活初日で浮かれていたとはいえ、長谷野の暴走を予測できないはずがなかった。ただ一言、「自分の趣味を語るのは止めろ」と釘を刺しておけば済んだ話である。


 その結果が、ご覧の有様だ。


 見よ。教室のそこかしこから立ち上る異様な雰囲気を。


 女子生徒の何人かは葬式の末席に座っているかのように瞳が澱んで死んでいるし、男子生徒の大半は生暖かい視線を向けてくる。長谷野の高校三年間における方向性が確定されたのではないだろうか。



 ともかく、泰地にとっては、友人の今後を憂うよりも直近に待ち受ける自己紹介が重大である。ここは無難に乗り切りたい。


(いや待てよ? 長谷野が悪目立ちしてくれたおかげで、直後の生徒の印象なんて極限まで薄められるんじゃないか? サクッと短く済ませて終わりでいいんじゃないか?)


 そう考えると気が楽になる。ただでさえ頭の上に厄介が載っているのだ。これ以上の面倒事がスクラムを組んで殺到してこないうちに、少年は素早く立ち上がる。




「えっと、はじめまして。名前は孕石泰――」




「空の魔王ことルデルなのだ」




 ……焦燥のあまり、魔王サマにしばらく黙っていてもらうよう頼むのを忘れていたことを、泰地は本気で後悔した。


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