22 学校生活の始まり
その22です。
「要するに、宣伝になりそうな人材を積極的に囲い込んだり、金持ちからドカンと寄付してもらったりして、特定の生徒――がっつり寄付してくれた金持ちの子供とかを優遇させるって話になったんですよ」
「なるほどなのだ。学校の中に疑似的な階級社会を設けることで、そういうのがお好きな御歴々の優越感を満たそうという魂胆なわけなのだ」
よくもまあこんなグダグダな説明で理解できるもんだ、と泰地は感心してしまう。こんなぬいぐるみみたいな外見でも、「魔王」を名乗るのは伊達ではない。
ともかく、以上のような特権を用意されて入学した生徒は「皐会」なんて名前の組織に所属し、それこそ少女漫画のようなハイソな世界を独自に形成している。
正直なところ、こんな伝統も実績も無い高校には根付かないだろうと匙を投げていた部分が大半だと思われるのだが、豊浜都としては引くに引けないメンツがかかっているので形振り構わず様々な人脈を引きずり込んできた。
その上、在校生たちも疑似階級社会を(面白半分に)歓迎する向きが多かったこともあり、現時点では深刻なトラブルは発生していないらしい。
「ふむ。伝統というのは軽んずることができないものなのだ。ただ、人為的に構築する試みは劇物となり得るのだ。下手をすれば、総統閣下を警護するのが当初の役割だったのが、いつの間にやら警察組織と一体となった――」
「ストップ! そこまででもかなり危険です、魔王サマ」
今回の内容について訂正が必要であれば、速やかに対応させていただきます。




