21 学校生活の始まり
その21です。
新入生二人の乏しくあやふやな知識を総合すると、だいたい以下のとおり。
ここ豊浜都立浜松浜北南高校は、約十年前に発足したばかりの比較的新しい学校である。
浜北区は、交通アクセスの便利さと居住環境の良さなどから豊浜都の中でも人気がなかなか高い地域であり、住民も順調に増加傾向にある。で、当然のように子供も増えていくだろうと予想し、わざわざ学校を新設したのだが、捕らぬ狸の皮算用となってしまった。
豊浜都立浜松浜北南高校――通称「北南高」もしくは「パルテノン」(理由はまた別の機会に)は、当初の予定では一クラス四十人の一学年六クラスで構成されるはずだった。
しかし、近年の少子化は想像以上に根深く、人口十二万を超える浜北区でも特に人気がある「新興住宅街の通学圏内」かつ「片側二車線の立派な国道のすぐ脇」という恵まれた立地であるにもかかわらず、今年の新入生も一クラス分不足するという体たらくである。
この事態に学校も焦ったが、行政も同じく動揺した。
並列首都計画によって巨大都市へドーピングされた豊浜都は、ここ北南校を豊浜都を代表する目玉施設とするべく湯水のごとく資金を投入していた。
だが、その過剰な期待を裏切るように定員割れにならなかった年は一度もないし、偏差値もぶっちゃけ二流校程度で安定してしまっている。これではカネにあかせて充実させた施設が完全に不相応だ。
そこで、上の連中はアホな策を考え、なぜか本気で実行してしまった。
活動報告にも書きましたが、
今日と明日は1編ずつ、
月曜に5編を予定してます。
それと、今日は人物および設定紹介も更新します。




