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147 強行行軍

その147です。

 ゲアリンデたちが「環腑」と呼ばれる器官を使うことで魔法や魔術を発動させている、というのは先に説明したとおりである。加えて、ゲアリンデを含むシェビエツァ王国国王の血統が複数の環腑を有しているのも同様だ。


 なので、ゲアリンデは一般的な火・水・風・土などの元素魔法をひととおり覚えているし、同時に彼女にしか使えない「魔術」も持っている。今回に関しては「光」を使ったのだという。


「ご存じだとは思いますが、光の魔法は応用範囲の乏しい系統です。明かりの代わりにするにも必要な間はずっと魔素を消費し続けねばなりません。火の魔法で適当なものを燃やした方がずっと効率的です」



 なんでこっちの人間は魔法が使えること前提で話を進めるんだろう、と泰地は頷きながら辟易していた。もしかして「魔法を使えないのは人間じゃない」と信じられているとか?



「唯一、神に身を捧げた神官などが、祝福の光で不浄のモノを滅することができますが、それ以外ではほぼ使用機会がないのです。タイジ様の世界も似た感じでしょうか?」


 話をふられては困る――いや、ここはすっぱり「魔法なんて存在しない」と断言するべきだ、と思考している間に、ゲアリンデはさっさと話を進めていた。


「私の使える魔術は、一言で説明するなら「収束」です。魔法の効果を狭い範囲――ごく一点に集中させられる、というものです」


 ああなるほど、と魔王サマと少年が即座に理解したので、ゲアリンデはかなり驚いた。


 光を収束させることで、鉄をも融かす超高温の熱線と化すのをどう説明したものやら――などと悩んでいたのに、完全に肩透かしを食らってしまった。



 けれど、泰地は泰地で舌を巻いていた。まさか本当にレーザーを撃っていたとは想像してなかったからである。


(というか、どういう経緯からレーザーに気付いたのか……聞かない方がいい気がするな。なんとなく、王族ゆえの孤独な幼少時代の話とかされそうな気がする)


現実的に考えて、どれだけ収束させれば人体を貫通させるだけの威力が出るんでしょうね?


ともかく、本日はここまでです。

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