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124 異世界を歩く

その124です。

 宿屋に用意されている客間は二階の五部屋。


 ゲアハルト、ヴェリヨ、泰地はそれぞれ一部屋、残りの二部屋をバイラーたちが使うという話となった。



 泰地としては申し訳ない気分は当然あったが、同時にやっぱり一人にさせてくれるのはありがたかった。ただでさえ、頭の上には魔王サマが居座っているし、ゲアハルト――ゲアリンデの秘密を図らずも共有してしまったストレスが意外と大きい。


 なので、せっかくのプライベートな空間にヴェリヨがずかずか踏み込んできたことに対して、あからさまに不満な態度を取ってしまっても文句は言えないだろう。



「まあ、そんなにむくれるなよ。先延ばしにしてた、こっちにしばらく滞在してても大丈夫な理由を説明しに来たんだから」


「あっ、はい?」


 どうしてこのタイミングで、とも思ったが、まともな宿屋に泊まれるのは今日くらいで、残りは野宿かそれに近い状況になるだろうと聞かされていたので納得する。


 色々あって忘れかけていたが、明日は月曜日だから泰地は学校に行かねばならない。高校入学早々にサボるなんて常識知らずにもほどがあるというものだ。



 ヴェリヨは部屋に備え付けてあった椅子に座ると、例の手帳端末を取り出す。



「例の無意識の世界に入れるフォーマットを作った天才の話を覚えてるか?」


「あのファ○コン風のふざけた景色のアレですよね」


「そうそう。あと、地下へ繋がる部屋に入る前に、俺が黒板に日時をと名前を書いていたのは見たか?」


「いえ、それは覚えてないです」


「どこぞの名探偵ではないのだから仕方がないのだ」


「魔王サマ、混ぜっ返すのは止めてください」


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