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112 異世界を歩く

その112です。

「ふぃー……やれやれだ」


 食事が終わると、ヴェリヨと泰地はそれぞれ別の部屋を用意された。「城」に宿泊できることに、思わずテンションが上がってしまったのは内緒だ。



 案内された部屋は、さすがと唸るしかない。家具や調度品は華美にならない程度のものが揃えられているし、掃除も細かいところまで行き届いている。


 不満を挙げるとするなら、やっぱりベッドサイズがヴェリヨには小さ過ぎるし頼りなさそうな点だろう。ヴェリヨの体躯が規格外とはいえ、もう少し頑張ってほしかった。


 首をコキコキ鳴らしながら椅子に座り、水差しを手に取る。身体は冷えたビールを要求していたが、それは無理な注文だろう。ワインくらいは用意してくれるのかもしれないけれど、わざわざ誰かを呼ぶのも面倒くさい。



「さてと」



 現時点で気になっているのは――悪趣味だが、部屋に案内された泰地がゲアハルトに「ちょっと二人きりで話したいことがあるんですが」と呼び止めたことだったりする。


(おいおいおいおいおい。日本のコトワザに旅の恥は掻き捨て、なんてのがあるのは知ってるけど、いくらなんでも積極的過ぎじゃないか?)


 バイラーがなんのかのと意見していたが、結局は若い二人が部屋に残ることとなった。バイラーとカウニッツが不安そうにしているのは、やはりそういう「間違い」の可能性を危ぶんでの話なのだろう。


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