再開
さて、どうしようか。
助けたいが、リスクが大きすぎる。それに、生きている保証もないのに。
うーんと、頭を抱えること20分。
僕は、助けに行くことにした。
まだ、ゲームをやりたいが、コンピューター相手だと、流石に飽きる。
それに、一人は寂しい。
今、自宅にいるので、適当に漁ろう。
ゴソゴソと探すこと20分。
●出刃包丁
●小学校の頃に使った金属バッド
●スマホと電池
●飲料水と、災害用の食料
●フライパン
が、使えそうだ。
武器が貧弱すぎる。
たいき(クラスメイト)の居場所は見当がつく。
学校だろう。
というか皆今日は学校だろう。平日だし。僕はサボった。
ゲームのほうが大事。
リュックサックに荷物を入れる。
「いってきます。」
誰もいない自宅に向かって、言った。
家の外は、ゾンビで埋め尽くされていた。
ゾンビは音に反応する。だから、静かに歩かないとダメだ。
一歩一歩慎重に進むが、カランカランと、
空き缶を蹴ってしまった。
まずい、リュックサックからフライパンを取り出す。
幸い、気づいたのは二匹だ。
攻撃をしようと一瞬思ったが、ゾンビになると考えてしまい、逃げに走った。
うめき声が増える。
無我夢中で走っていたが、あることに気づく。
この先、行き止まりじゃね?
そうならないよう願っていたが、壁が目の前に現れた。
今の僕の気持ちは絶望の一言に尽きる。
ああ、ゲームもっとしたかった。
普通の人と感覚がずれていた僕だった。
ゾンビ共との距離が1メートルを切ったとき、
僕は目を見張った。
ゾンビの頭がふっとんだのだ。
1匹二匹と、ゾンビの頭がふっとんでいく。
最後の一匹が、崩れ落ちたとき、僕は我に返った。
ゾンビを一掃した本人は
「よう」
たいきだった。