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詩*卒業写真*

夜明け

作者: a i o

しん、と胸に横たわる闇

薄く重なり合う

昨日から今日へと

私であることの

ふとした寂しさ


間合いのない空と

余裕のない心

仄かな目覚めに

つられる焦燥


夜に癒されなかったものすべて

押し隠しても

露になるんだろう

捨ててしまいたかったもの

捨てれやしなかったもの


目覚めの数だけ

消えていく星

輝きを失う月

夜の(わだち)をなぞっても

その小さな瞬きは

ただ新たな光を刻む


音もなく射して行く

まだ柔らかな薄紫

躊躇いの吐息でさえ前へ

零れていく


この身体は夜を越えて

何かに生きる意味を例えても

行き着いた夜明けは

光を光のまま伸ばすから

私だって私のまま

明け渡すことのない

寂しさを抱えたまま


胸に広げる

明けていく(だいだい)

伸びて行け


伸びて行け


射せば

影をつくりながら

射せば

それを許しながら













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― 新着の感想 ―
[良い点] 私であることの/ふとした寂しさ 不安定である揺れ。個である孤独。詩人の魂はそこから発火する。青白き炎と赤金の炎が入交る。誰もが見る一人きりの闇と夜明けがありました。
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