表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

求愛

作者: 鵜飼

恋は一種の毒である。

私は…果たしてこれで正しかったのか…


恋というものを私は今までしたことがない。

それがいったいどういったものなのかも…私は知らない…

だから好きな人ができたとき、私はどうしたらいいか分からなかった。

初めて胸が締め付けられる、初めて人のことをもっと知りたいと思った。

だがどうやってアピールすれば彼は私を見てくれるのだろう、

彼はどうしたら私のことを好きになってくれるだろう…

分からない、何も分からない。

自分は今までなんて無知でちっぽけな存在だったのだろう。

まさか初めての感情にこんなに苦労するとは思わなかった。

泣いたり笑ったりするのは簡単だ、だが…だが恋はどうやって

感情を表現すればいいのか分からなかった。

私は初めての感情をどう表現すればいいのか分からず、

私は友人に相談した

「恋が分からない?」

「うん、なんか…どうすればいいのかな」

「それはまぁ、自分の感情を相手に一生懸命伝えるしかないんじゃない?」

「一生懸命…」

一生懸命、やり方がわかれば今ここでこんなに悩んだりはしない

難しい、感情表現というのは。

「ふぅむ、その様子を見るに相当悩んでいるようだね…」

私は黙ってうなずいた

「うーん、じゃあ私が何かないか色々調べたり考えてみる」

「いいの…?」

「うん、だって私たち親友じゃん」

その時の私の顔がどうだったか分からないでもきっと笑いながら

こういったと思う

「ありがとう」




初めて彼女が私を頼ってくれた

その気持ちが私はとても嬉しかった。

だが同時に悲しかった…彼女は恋を知ってしまった…

男を愛することを覚えてしまった…

私が好きだったうぶでシャイでかわいくて笑顔が素敵な少女は、

私の前から去っていくのだろう…

そう考えると、とても苦しかったとても悔しかった

それと同時に自分は彼女のことがやっぱり好きだと再確認した

女が女のことを好き…世間一般からすればそれはとてもおかしい、くるっている

だが仕方がないこの気持ちは止められないのだ、彼女を好きな気持ちを抑えきれなかった

「やっぱり男じゃなきゃダメか…」

私も前に進まなきゃいけないのか、男を好きになることを知らなければならないのか…

彼女は引き出しから親友の写真をだした

「ほのかぁ…」

そういい彼女は写真にキスをし

親友がどうすれば好きな人と恋仲になれるか考え始めた。

だがどうしても諦めることができなかった。


「ほのか、これ見てよこれ!!」

「ん?なにマトちゃん?」

学校登校の道すがら二人の声がこだまする。

それはまわりから見れば何気ない日常の一部だろう…

だがこの二人は男を好きな女と、女のことが好きな女だ、きっと心の

中はドス黒い悩みが渦巻いているだろう。

マトという少女が見せたスマートフォンのホームページ

このホームページが二人の人間の恋を狂わせていくなんて

二人の横を通り過ぎていく通行人も、同じ方向に向かって歩いている

学生も知らなかっただろう。







マトが教えてくれたことはこうだった

自身の精神を強くする強壮剤を作る、そうすると自然と相手に

感情表現できるようになる。

最初は迷信迷信だと思っていた。だが効果は絶対的だった。

私はマトのおかげで彼と付き合うことができた。

とても楽しかった彼といる時間は一緒に笑ったり泣いたりできたことが

とても嬉しかった…

だが薬が切れたら私は気づいたらマトのことを求めていた。

薬の作り方は彼女しか知らない、ホームページも一回説明されただけで

私はどこにそのホームページがあるか知らなかった。

そうこう考えているうちにマトの家に着いた。

私はインターフォンを押した

「マトちゃん来たよ」

「いらっしゃい、ほのかちゃん♪」

なぜか彼女は上機嫌だった。薬が切れて彼女の家を訪れるたびに彼女は喜んでいた。

最初はマトの家でお茶をし、薬をもらって帰るだけだった。

だが彼女は次第に薬の交換と共に、私の体を求めてきた

最初はキスだけだった、だが次第に彼女の行為はエスカレートしていた

重ね合うからだ、しだいに熱くなる顔。

彼女はとても満足そうな顔をしていた。

私はそれがなぜか知らなかった…

ただ、その行為を終えると彼女は薬を渡してきて必ずこう言った。

「ほい、また薬もらいに来てね」

そういい彼女は口づけをした。



ほのかが私のことを求めてくれる!!

それだけで私は絶頂に達していた。

やっぱり諦めなくてよかった、ほのかが私を求めてくれる。

私を必要としてくれる。それがとても嬉しくてたまらなかった。

きっと彼女のことだ、これからも私を求めてくれるだろう。

大好きだよほのか~ほのかほのかほのか~

可愛くて、あんな顔もできるんだね。ますます好きになっちゃった。

「だいすきだよ~ほのか」

彼女はベランダに出て夜空を眺めた

その顔は笑顔であふれていた。


結果的に私は彼と別れてしまった。

彼がこういったのだ「今の君は何か本当じゃないきがする」

そういって私の前から彼は去った。

自然と目から涙があふれた…悲しくなった…

だがそんな私をマトは抱きながらなぐさめてくれた。

マトはこういった

「私がほのかをかわいがってあげるから元気出してよ」

ベッドの上の彼女の笑顔はとてもまぶしかった。

私はマトのことが好きになってしまった。

世間一般では女同士が恋をすることはおかしいだろう

だがマトはこんな私をなぐさめてくれた、かわいがってくれた。

それだけで心が癒された。

彼との別れで行き着いた同性愛。果たしてこれが正しかったなんて分からない

でもマトの嬉しそうな顔を見ると私も自然とこころから嬉しくなった

「大好きだよ…マト」

私は彼女の体を抱きしめた

「私もだいすきだよぉ…ほのか…♪」

そういい彼女たちは口づけを交わした



end


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ