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つれづれな詩たち

想いの扉

作者: 風蘭

いつか誰かが記した言葉

懐かしくて大切だった優しい手が

優しい声が読んでくれた物語

ある日突然断ち切られた糸のように

キラキラとはらはらと

ほどけて消えた日々

沈めて鍵を掛けた想い

あの日流した涙の底



いつか誰かが紡いだ記憶

知らないはずのその手の優しさが

柔らかな声が知らずなぞっていく

あの日断ち切られたはずの糸の続き

儚く虚しい時間(とき)

ほどけて消えた想い

手のひらに閉じ込めた空白

あの日なくしたはずの心



固く閉ざされた扉を打つ

届け届けと開け開けと

指先だけでも

声のひとかけらでも

あなたに届け

こぼれ落ちる時間に

断ち切られた未来に

存在を傾けて想う

あなたに届け



声の限り叫んで 求めて 願った

届かない叶わない願い

全てが埋まらない空白に

吸い込まれて なくなって 消えた

わずかな欠片残して

微かな温もりの名残を

追いかけて 走り続けて 息の限り

いつか君に届くまで

いつか君に至るまで



真昼の月は夜半の月を望む

ほどかれ断たれても切れぬ緒よ

この胸を叩く温みよ

いつか開かれる想いの扉

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