折れた聖剣
これでひとまず終わりです。読んでくださりありがとうございました。
クレメンテの港街に着いたルシアス達は船へと急いぐ、船に入ると魔族の眠る地へと向けてルシアス達は出港しする、辺りの空は暗く波風は強かった。封印された港島に上陸すると辺りには古びた刀を手にしたスケルトン達が山ほどいた。
「マナ!祈りを頼む。」
マナの祈りが終わるまでルシアス達とスケルトンの相手をするスケルトン達の何体かを戦闘不能にした時マナの祈りがささげられるとスケルトン達は光に包まれたてバラバラになって崩れ落ちた。一行が安堵した時アヤに何かが憑りついた。
憑りつかれたはアヤは突如ルシアス目掛けて刀を振るった。ルシアスはその突然の攻撃を何とか盾で防ぐ
「アヤ!?」
「レイスに憑りつかれてる!ルシアス、除霊するからその間動きを封じて!」
マナがルシアスに話かけている間もアヤはルシアスに刀を振るった。アヤの剣ばきにルシアンは舌を巻く思いだった。
(これほどの剣の使い手、バルゼリアでも屈指の使い手だろう、、、。アイリス様の武具じゃなかったら鎧や盾ごと切り裂かれていたかも知れない。)
冷汗が流れるとアヤは稲妻の如き速さで突きを入れてきた。ルシアスはそれを盾で防ぐとマナの祈りが天に届いた。
光がアヤを包むとアヤはその場に膝をつく。
「私は一体??」
「悪霊に憑かれていたんだ。もう大丈夫みたいだな。」
「すまない、、、、。」
うなだれるアヤにルシアスは手を差し伸べて起こした。すると周り中にレイス達が姿を現した。
「ルシアス!このレイス達は私に任せて先に行って!!」
「マナ!一人では危険だ!」
「私なら大丈夫!憑りつかれることはないよ!ルシアス。」
「私がマナを守るよ!!」
「私も残ります。ルシアス様ここは私とアルマ様にお任せ下さい。」
「、、、、分かった。行こう!ルヴェーラ、セシルさん、アヤ、シデンさん」
マナとアルマそしてラルフを残してルシアス達は魔族の侯爵が眠るという棺を目指した。
「アヤ、シデンさん。魔族が眠る場所は?」
「もう少しだ。」
開けた場所に着くと丘があり墓のようなものに光が注がれていた。
「あの上だ!」
丘に向かおうとした時二人の男が姿を現した。一人は長髪でもう一人はサヤを助け出しというゼネルだった。
「お前は?!」
「間もなく魔族の侯爵は甦りますよ貴方の母マヤと父シンオウを生贄にしてね。」
「父上と母上だと!!」
「フフフ、私はケネル。私達はグムハザ様に仕える者です。貴方達には消えて頂きまょう!!」
そう言うと並んでいたケネルとぜネルは合体して二つの頭を持つ巨大なデーモンに変身する。
「デビル!!」
「シェイダル神から授かったこの剣の出番ね。」
「ルシアスここは私とセシルさんとバルアが受け持ちます先に行って下さい!」
「シデン、力になってやってくれ。」
「はい、お嬢様。」
ルヴェーラ達にデビルの相手を任せてルシアス達は棺のある丘へと向かった光の中心にいくと倒れたシンオウと一人の女性そして
一人の魔族がいた。
「母上!!」
「アヤ!来てはなりません!逃げなさい!!」
マヤがそう言うと光が消えて棺が開きだす、すると中から白髪の男が目を覚ました。封印を解いた魔族が魔族に起きた魔族に話しかけた。
「久しいな。クラウゼン。」
「アシューリス様ですか。礼を言います。」
「ハーディス様の眠る地は?」
「記憶しています。ただ封印を解くのは非常に難しいでしょう。アシューリス様」
「そうか、、では急ぐぞ。」
「待て!!」
「貴様はアレックスの、、、、未熟な貴様なら我が力がどれほど戻ったか分かるだろう」
「母上!!」
「私を封印した者の末裔ですね、これはお礼です!」
そう言うとクラウゼンは突き刺さっていた護神刀を手にマヤを貫いた。
マヤは力なく倒れる
「母上!!貴様ッーーーー!!!」
「アヤ!!」
「貴様の相手は私だ。アレックスの血を継ぐ者よ。」
アシューリスはテレポートするとルシアスの目の前に姿を現した。母を殺されたアヤは激昂してクラウゼンに切りかかりに行く。
ルシアスはアシューリスに剣を振るうが全てかわされて蹴り上げられた。蹴られたルシスアは数メートル吹き飛ばされるアイリスから授かった鎧の効果でたちまち回復し再びアシューリスに切りかかる。
クラウゼンに切り込みに行ったアヤはその体に一太刀いれるがクラウゼンはアヤの刀を掴むと力任せに折った。続けてクラウゼンはアヤの胴体に拳を見舞うとアヤも数メートル吹き飛ばされて意識を失った。
アシューリスに再び切りかかるルシアスはフェイントをいれて油断したアシューリスの左手を切りつける。するとアシューリスの顔が怒りに満ちてルシアスに思い切り拳を見舞う。ルシアスは吐血するが鎧がルシアスの傷を忽ち癒した。
「使い手が未熟とはいえ、やはりその武具は厄介だな。」
「アシューリス様。この剣を。」
そう言うとクラウゼンは護神刀をアシューリスに投げ渡した。護神刀を受け取ったアシューリはルシアスに薙ぎ払う。構えていた盾をはじき飛ばされたルシアスに続けて護身刀を振り下ろす。剣で防ごうとしたルシアスだったがアイリスから授かった剣は折れて鎧を切って肩の深くまで刃が達した。
「グッ!!」
「ここまでだな。」
「止めは?」
「鎧の効果も失ったようだ、、捨て置いてハーディス様の元に向かうぞ。」
「御意。」
戦闘不能になったルシアスとアヤを置いてアシューリスとクラウゼンはテレポートの魔法でその場から姿を消した。そこへデビルを倒したセシルとルヴェーラとシデンとマナ達三人がやって来る。
マナとルヴェーラはルシアスに駆け寄りセシルとアルマとシデンは気絶したアヤを助け起こした。動かなくなったマヤとシンオウを見ていたラルフに目を覚ましたアヤが近づく。
「父上と母上は?」
ラルフは無言で首を横に振るとアヤは両親の亡骸の前で佇んだ。そこへルヴェーラとセシルとアルマがやって来る感情を押し殺してアヤはルシアスの様子を聞いた。ルヴェーラがルシアスは一命を取り留めたことをいう。
「そうか、、、少し一人にしてくれ、、、。」
ルヴェーラ達はアヤを残して先に船に戻った。一時間ほどするとアヤも船に戻ってきた。
「これからどうするの?アイリス様から授かった武具も壊れちゃったし。」
「一度ラーナ大陸に戻ろうアイリス様と交信したドラゴン達の山に戻ってアイリス様の助言を聞こう。アヤ、君はどうする?」
「私も一緒に行きたいルシアス。皆かまわないか?」
「ああ!君がいれば心強いよ。」
「すまないがエスト王国にもどりその後、紫国に寄れるか?お祖父様に報告したい。」
「分かった。」
エスト王国に着いたルシアス達はマラガン公爵の元にいった。マラガン公爵はシンビスを国王として国の再興を誓うとルシアスを英雄と呼んで礼を言った。アイアンゴーレムを船に乗せ紫国の兵士達と共に向かうルシアス達の見送りにジャンが来ていた。
「ジャン君!!戦いが終わったらまた会いにくるねーーー!!」
「アルマさんが来るまでずっとまってます!!どうかご無事で!!」
「いい彼氏ね。」
「うん!セシルさん!」
出港した船をジャンはずっと見送っていた。ゲンオウの居城に辿りついたアヤは援軍を出してくれたことに礼を言いシンオウとマヤが亡くなった事を伝えて国の事をゲンオウに国の事を頼んだ。ゲンオウはそれに承諾してアヤに一振りの刀を渡した。
「お祖父様、この刀は?」
「その刀は護神刀である月光を作った刀匠が打った月影という刀じゃ、護身刀のように妖魔に効果があるそうじゃ。持っていきなさい」
「ありがとうございます。お祖父様、必ず妖魔を討ち果たして戻って参ります。」
「うむ、皆さんもどうかアヤをよろしくお願いしますぞ」
「姫様どうかご無事で。」
ゲンオウとシスイに後を頼んだアヤはルシアス達の船に戻った。
船はラーナ大陸へと向かう。
「バルアも結構大きくなってきたよね~、それにこのアイアンゴーレム!頼りになりそうだね!ルヴェーラ、この子に名前をつけない?」
「名前ですか?いい名前があるのですか?アルマ」
「ゴレム君てのはどう?」
「ゴレムか、いいじゃないか!」
「そうですね。これからもよろしくお願いしますよ。ゴレム。」
無言のままゴレムは立っていた。
「ラーナドゥール王国とレイノルズ王国とはどんな国なのだ?」
「ラーナドゥール王国はシェイダル教の総本山でもある国です。国王のエディ様は大変聡明な方です。レイノルズ王国は銀の民と呼ばれる民達の国です剣技や魔法に優れた騎士達が多くいます。」
「我が紫国とも交流を持ってもらえるだろうか?」
「エディ陛下とディレート陛下なら必ず応えてくれるでしょう。」
「それは楽しみだ。」
折れたアイリスの聖剣を手に魔族の封印を願うルシアス達はアイリスの助言を受けるため再びラーナ大陸へと戻っていった、、、、。
次作に続く予定です。いつになるかは分かりません。