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黒髪の公爵達  作者:
23/26

 ルシアス達が砦から出発して何日か過ぎていた。緊急事態がおきた場合に備えてシデンとアイアンゴレームとバルアを待機させて城につながる水路に入り牢屋に着くと一人の看守がルシアス達の姿を見て言った。


 「あなた方がルシアス公爵様の一行ですね?」


 「ええ、貴方はアルバ侯爵の?」


 「はい、侯爵様に仕える騎士です、侯爵様がお待ちです。こちらへ」


 看守に化けた騎士に連れらえてルシアス達は城の中に入って行き広い部屋に案内されると武装した近衛騎士達がルシアス達の周りを囲んだ。


 「どいうことだ?!」


 「黙れ!!シンビス殿下を誘拐した罪で貴様らを拘束する!!」


 ルシアス達が武器を構えると奥からラファールに化けた者と手枷を付けられたジャンとアルバ侯爵がやって来る。


 「もう一人傷を負った女の身を預かっている。三人の無事を願うなら武器を置いて投降するがいい。」


「クッ!!」


 ルシアス達が武器を床に置くと近衛騎士達は武器を取り上げて全員を拘束して牢屋に入れた。牢屋に入れられるとアルバ侯爵はルシアス達に計画が失敗したことを詫びる。ルシアスはルヴェーラにこの危機をどうすか聞いた。


 「どうする?ルヴェーラ」


 「バルアに連絡すればシデン殿が助けに来てくれるでょうしかしアルマの居所が分からなければアルマが危険に晒されるでょう。アルバ様、アルマの居所をご存知でしょうか?」


 「すまない、治療中に連れ去られてしまった。」


 「そうですか。」


 ルシアス達が話し合っている時、牢屋にラファールに化けた者と近衛騎士達がやってくる。


 「ご機嫌いかがかな?君たちは近日、公開処刑に処する。」


 「アルマはどうした?!」


 「あの娘なら独房ですよ。あなた達と共に処刑します。私は忙しいので。それでは失礼しますよ。」


 ラファールに化けた者と近衛騎士達が牢屋を去るとルシアス達は再びどうするかを話し合いルヴェーラがアルバに質問した。


 「アルバ様、貴方の臣下の信頼できる兵士や騎士達はいますか?」


 「私と共にいた騎士達は奥の牢屋に入れられた。他の者は王城の外の野営地にがありそこにいるはずだが?」


 「場所は?」


 「城から半日ほど歩いた所にあるはずだ。」 

 

 「アルバ様は私とマナとアルマと共に脱出して騎士達のもとへ援軍を呼びに向かいましょう。ルシアス、貴方達はここにのこって処刑の日が近づいたらバルアを通して私に伝えてくれますか?」


 「分かったルヴェーラ」


 「城門を破るのは容易いことでは無さそうだが、、、?」

 

 「私が作ったアイアンゴーレムに突破させます。アルバ様の騎士や兵士達はそれに続かせてください。王都が混乱している隙に再びシデン殿にルシアス達を解放してもらいます。王都の兵士や騎士達は私達が受け持つのでその隙にルシアス、貴方達はアルバ様の騎士達と共に偽のラファールを打ち取ってください。」


皆がルヴェーラの作戦を理解するとルシアスはバルアを通してシデンに救出を頼んだ。暫くするとシデンが牢屋にやって来て鉄格子を開けた。ルヴェーラとマナとアルバ侯爵が外に出るとシデンは鉄格子に鍵をかけた。


 「では連絡をおねがいします。ルシアス。」


 「ああ!」


 「アヤ様、必ず戻って参ります」


 「頼む、シデン」


 牢屋から出たルヴェーラ達は奥の牢屋い捕らわれた騎士達に作戦を伝えるとアルマのいる独房に向かう。シデンが鍵を開けるとアルマが床に横たわっていた。


 「アルマ!!」


 マナはアルマに駆け寄ると癒しの祈りを祈った。アルマの負っていた傷は急速に塞がり回復して意識を取り戻した。


 「う、、、ん?マナ?」


 意識を取り戻したアルマにマナは抱き着いた。


 「良かった。本当に、、。」


 「話は後でしましょう。歩けますか?アルマ。」 


 「う、うん。何とか。」


 ルヴェーラ達はアルマを連れて再び城の外へと赴いた。アイアンゴーレムとバルアに合流するとルヴェーラ達は緊急時に備えてシデン一人を残してアルバ侯爵の臣下達がいる野営地を目指していった。

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