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黒髪の公爵達  作者:
14/26

アルバ候爵の想い

 アダイト大公を罠に陥れ死なせたケネルはエスト王国の王都でラファールとアルバ侯爵と合っていた。ラファールはアダイト大公という邪魔者が片付いた事に狂喜していた。


 「よくぞアダイトを葬ってくれたな、ケネルよ。しかしあれだけ協力を拒んだアルバ侯爵が我らの側につくとはな?」


 ラファールはその場にいるアルバ侯爵を見ながら首を傾げて見せるがアルバ侯爵は無言のままだった。


 「アルバ侯爵にも大切な存在はあるのですよラファール様。そうですよね?アルバ侯爵、、フフフ。」


 娘をケネルに人質として捕らわれているアルバは何とかケネルへの怒りを押し殺して耐えていた。


 「ケネルよ。他の中立の貴族達は皆お前の召喚した魔獣やリビングデッドに怯えている、残るはマラガン公爵達だけとなったな。」


 「はい、ラファール様。ご存知の通りエイルダックの魔獣達はすべて王都に集めています。ラファール様の命令があれば何時でもマラガン公爵の城を攻め滅ぼす事が出来ましょう。」


 「そうか、それならば近中にマラガン公爵の領内に攻め入ってくれよう。」


 「畏まりました、ラファール様。」


 「マラガン公爵の居城の攻略の指揮はケネルお前に任せる、お前の召喚する魔獣やリビングデッド達で城を落としてこい。私はこのアルバ侯爵が裏切らぬよう王都の騎士や兵士達を残しておく。」


 「お任せください。」


話し合いが終わるとラファールは自室に戻りケネルは何処かへ姿を消した。


 アルバ侯爵は監視の目がないか警戒しながら自身の側近を呼んだ。


 「以下がされました?侯爵様」


 「マラガン公爵に伝書鳥を送るように、この書状を頼む。」

 

 「畏まりました。それにしてもあのケネルもラファールも人とは思えぬ所業、王都の騎士達や兵士達の皆恐れているようです。」


 「うむ、我が娘やシンビス殿下の所在はまだ分からないのか?」


 「残念ながら。」


 「分かった。書状を頼んだぞ。さがれ。」


 一人になったアルバ侯爵は亡き国王と王妃に誓った。


 (ゼルディア様、リエーテ様この私の愚かさをお許し下さい。せめて王子は必ず見つけ出しお救い致します)

 

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