第4節 魔法を会得する
「……どうやって魔素集めてるの」
少々観察してもいまいち集め方がわからなかった。
「集めるっていうか集まってくるっていうか・・・うーん、感覚でやってることだからなー どう説明したものか」
「集まってきてーって意識してるだけだよ」
「それで集まりゃあ苦労せんよ」
と言いながら自分に魔素が集まってくるように意識する。
するとなんということでしょう、まじで集まってきたじゃありませんか
これを凝縮だって?
近くに寄ってきた魔素をくっつけるように意識すると、
ふたつの魔素がまとまった。
これを繰り返して、作り上げたものを数珠つなぎにすると、
「これが魔力か」
そしてこれを魔力の輪に流し込む。
「「できた」じゃん」
彼女は魔力の流れを止め、繋いでいた手をほどいた。
「ここまで出来れば最後のステップ、実際に魔法を使ってみましょう」
「も、もうその段階ですか...」
「では、どんな魔法を使ってみたいですか? 火?水?」
「雷とか使えますかね?」
俺はどんな属性の魔法を使えるようになりたいかと言ったら雷を選ぶ
「雷ですか...少々難しいのですが...」
そう言って彼女は左手から右手へ雷を発生された
「まず、両手に魔力を集めます」
「ほう」
言われた通り両手に魔力を集中された
「ここからが難しいのですが、集めた魔力で2種類の互いが引き合う、それでいて同じもの同士は離れたがる、そんな物を右手と左手に作ってください」
「あー、+と-ね」
ふーむ、+と-...
陽子と電子かな
そうして俺は左手に電子を、右手に陽子を生み出すよう、イメージした。
「次は?」
「もうできたのですか?じゃあ魔力で左手と右手を繋ぐ経路、雷の通り道を作ってください」
「ほう、伝達経路みたいなのを作るのね」
そう言って俺は導電性の高くするようイメージして左手と右手の間に道を作った
そしたら
バチッ
左手から右手に電気が走った。
「おおおっ、でたーーー」
「わぁ、もうできちゃった。私でも会得するのに長い時間がかかったのに」
「+と-の概念が分かってれば、案外楽にできちゃったよ」
こうしてたった今、この世界に住まう人間が魔法を発動した。