第2節 現状把握
なんてこった女性を、女を家に連れ込むなんて...
そして初めて家に連れてきた方が異世界人なんて
こんな...こんな...こんな面白いことが起きるなんて!!!
さかのぼること数十分前
あの場から離れ、
「さて、これからどうしたものか」
少し冷静になると、少女の手をつかんでいるではないですか
慌てて手をほどき
「失礼しました、あの場所から離れないと嫌な予感がしたので咄嗟に...」
「あー、いえ、大丈夫ですよ ありがとうございます」
「ところでどちらに向かっているのです?」
「え、」
無意識に俺は自分の家に向かって歩いて、彼女はそれについてくるように少し後ろを歩いていた。
「あー、無意識に自宅に向かっていました」
「とりあえず、自分の家でこれからのことを考えませんか」
「うーん、ご迷惑ではありませんか」
「最初に出会ったよしみです、気にしないでください。」
そして現在に至る。
家には普段、俺しかいないので突如人を家にあげることになっても何も問題ないのだ
そうなにも
「それで、こちらの世界でも、魔法って使えますか」
「う~ん、、、あれ?」
彼女は手を前に出し、魔法を発動しようとしてるのだろう
「...どうやら使えないようです」
「うーん、やっぱり使えないか残念」
そう言いながら視線を少し下にやると彼女が身に着けている鞄が目に入った。
「そうだ、その鞄の中には何が?」
「あー、この鞄は魔法具で見た目以上に中にいろいろ入っているんです」
鞄の口を開け、ひっくり返すと、書物がいくつかと体操着ぽいものとか、制服ぽいものとか、他にもたくさんの物が鞄から出てきた。
「おー、アイテムボックスみたいなものか」
「そうです、それです この世界にもアイテムボックスが存在するのですか」
「いや、残念ながらそれほどたいそうなものはこの世界には…」
「ってか、魔法具の機能は失われていないのですね、一体どういう原理なのか」
「確かに、魔法は使えないのに、魔法具は使えていますね」
「それで、アイテムボックスの原理は...」
彼女は散らばった本の中から一冊手に取り、ペラペラをページをめくり、
「あった、読めます?」
そう言い、本をこちらに見せてきたが、
「うっ、全く読めん」
そこには解読不能な文字の羅列が並んでいた
「話が通じるからもしやと思いましたが読めませんか」
彼女は本を自分の方へ戻した
「その極東語というのは五十音で構成されてたりします?」
「ええ、そうです なんなら今書きましょうか」
「!!!おなしゃす!!!」
俺はウキウキしながら紙とシャーペンを彼女に渡した