序章
少女は魔法演習を終えて、帰り道を退屈そうに歩きながら、
「あーあ、退屈だなー、なんか面白いこと起きないかな」
そうつぶやいた途端に彼女は光に包まれ、意識を失った。
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少年は塾の講義を頬杖をつき、退屈そうに聞いていた。
彼は林 蒼汰高校2年生、割と家柄には恵まれ、成績も上の中か下とそこそこ良い。
両親は両方学者で、普段はほとんど家にいないが何不自由ない生活を送れている。
「はい、では今日はここまで、お疲れ様」
「「「ありがとうございました。」」」
講義が終わり、帰りの支度をし、彼は塾をあとにした。
帰り道、今日塾で習ったことを、頭の中で思い返して記憶の整理をしながら、ふと
「あーあ、退屈だなー、なんか面白いこと起きないかな」
そうつぶやいた次の瞬間、目の前がピカッと光って、雷鳴が轟いた。
自分から100m辺り先で落雷が起こったのだ。
彼はその場所を眺めていると、顔が青ざめた。人影が見えたのだ。
「おい、嘘だろ」
彼は急いでその人影のところに行くと、そこには自分と同じくらいの女性が倒れていた。